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好きな曲の話

小さい頃から音楽を聴くのが好きだった。
母親の影響かなと思う。
掃除する時も車で出かける時もいつも音楽を聴いていた。
私は、そうやって母がいつも聴いている曲を自然に好きになって自然に歌っていた。
歌うことも好きだったように思う。
覚えた曲を、ソファをトランポリン代わりにしてピョンピョン飛び跳ねながらノリノリで歌ってみたり、寝ながら演歌を聴いているおじいちゃんの部屋に行って、テレビから流れてくる音楽と一緒にしっとり歌ってみたりした。
演歌は知らない曲が多かったのでサビだけきちんと歌って、その他の部分はその場で適当な歌詞を作って歌っていた。


大人になった今でも音楽を聴くのが好きだ。
そして好きになった曲は一定の期間ずっとその曲ばかり聴いていたりする。
友達とこの曲いいよねって意気投合することもたくさんある。
意気投合した曲について友達が
「この曲は〜〜っていう部分の歌詞が良くて好き」
みたいなことを言っていて
「へぇ〜そんな歌詞の部分があるんだ」
と思ったことがあった。
私はその曲の歌詞をあまり知らなかったので、キャッチーな感じのメロディが好きだったんだと気づいた。

好きな曲について「歌詞が良い」と言っている人は結構いると思う。
もちろん私自身も歌詞が良いと思う曲はたくさんある。
でも歌詞が良いから好きな訳ではない気がする。
やっぱり、好きな曲はメロディが好きだから好きだ。
メロディが好きで且つ歌詞も良い、みたいな順番。

あまりにも「歌詞が良い」ということをウリにしているあれやこれやが多いなと思ったので、最初からその先入観で聴いてしまうのがもったいないというか、純粋に音で自分好みかそうでないか考えてみてもいいんじゃないかなと、勝手に心配してみたりしなかったりしている。

小さい頃の私は、好きなメロディに適当な歌詞を乗せてあんなに楽しく歌っていたのだから、きっと皆はじまりはそこなんじゃないかと。


そんなことを言っておきながら私も、この人が書く詩はいつも天才的だなと思うことがたくさんあり、歌詞が好きな曲は多い。
アーティスト側ももちろん歌詞にこだわって作っているだろうから、「歌詞が好き」という感想は大正解である。

ただ私は「歌詞が良くて好きな曲は実はメロディも良い」からメロディについても少し考えてみると面白いかもよ?と少しお節介な話がしたかったのかもしれない。

今更だけど「歌詞が良い」と言っている人たちはメロディが良いことが大前提で、その上「歌詞が良い」から好きと言っていたのだろうか。
だとしたら本当に私のこの考えは盛大なお節介だったなとちょっと反省し始めている。

結果、こうだから良くて、こうじゃないから悪いというのはないので、ふと思ったことをそのまま書き殴ってみたよというお話。

おしまい。

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