「今までのER」を飛び出して,アイデンティティーや可能性を追求する旅
私は常日頃から,医療の最前線にいる救急医とは,ともすれば世間から置き去りにされてしまいがちな社会や地域の問題を,直接肌で感じることのできる数少ない存在であると考えています。さらに,その課題に真正面から取り組み,社会を変える力をもつ崇高な職業人だと信じています。
時に救急医は,ただの「トリアージ係」と揶揄されることもあります。しかし,その知識と技術で瀕死の患者を救命できるやりがいと責任に溢れる専門家であると同時に,活動範囲は公衆衛生,一般市民啓蒙,プレホスピタル診療,災害医療,パンデミック対応,国内外の医療搬送,行政など多岐にわたり,まさに救急室(ER)を飛び越えて無限大に広がっています。
“BeyondER”誌は,そんな無限の可能性を秘めた救急医や救急医療を,ERを飛び出してもっとたくさんの視点,もっと広い角度から見つめ,問い,考えていくことで,より良い未来を提案していく雑誌です。自ら,そして志を同じくする仲間を内と外から俯瞰することで得られる新たな知識や気づきから,読者の皆さんの成長に貢献できる雑誌作りに携われることを光栄に思います。
さあ,皆で新しいページを開き,「今までのER」を飛び出して,自分たちが誇れるアイデンティティーや可能性を追求する旅に出かけましょう!
編集委員◉山内 素直(友愛医療センター 救急科)
『BeyondER(ビヨンダー』特設ページはこちらhttps://www.medsi.co.jp/beyonder/
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