ライティングを改善してユーザーのポジティブな体験を創出する
こんにちは!メドピア株式会社のデザイナー宮地です。
早くも年末がやってきましたね。
今年は、初めてF1観戦に行ったり、映画の先行試写会にも行ったりすることができました。
それ以外は相変わらず、野球を見ながらビールをたくさん飲んだ気がします笑
今回は、サービスのライティング改善について書いていきます。
担当させてもらっている、退院支援サービス「YoriSoi Care(ヨリソイケア)」ですが、サービス名の通り、サービスに関わる人に寄り添うサービスでありたいと思っています。
どうすれば、ユーザーに寄り添ったサービスになるのか、サービスとしてユーザーといい関係を作るにはどうしたらいいかを考えていました。
そんな時この本を読んだのですが、とても参考になりました。
ライティングを改善することで、サービスとユーザーがよりよい関係になれると思ったので、さっそく改善していくことにしました。
サービス開発に携わる方であればぜひ読んでみてください。おすすめです。
本の説明はあまりしませんが、サービスがひとりの人間だとしたら?と言う部分は印象に残りました。
その人はどんなキャラクターで、どのような言葉を使い、どんな態度でコミュニケーションを取るのか。
単に画面越しのやりとりではなく、人間同士のコミュニケーションとしてライティングすることの大切さが書いてありました。
ライティングを改善して達成したいこと
YoriSoi Careは機械的な療養先探索用のサービスでなく、愛着があり、患者の大事な療養先探索を伴走してくれるパートナーサービスです。
ポジティブな体験を提供し、顧客とのエンゲージメントを高め、私たちが提供するサービスの価値を正しく伝えることを目的に改善したいと考えました。
サービスのパーソナリティーを考える
初めにYoriSoi Careのパーソナリティーについて考えました。
プロダクトマネージャー、セールスメンバーに協力してもらいながら「YoriSoi Careが実在した場合、一言で言うとどんな人だと思いますか?その人は具体的にどんなアクション(行動・ユーザーとの会話)をしていそうですか?」を問いにして話しました。
話した結果、3つのキーワードとそれを補足するコメントでまとめることになりました。
寄り添う
YoriSoi Careは、ユーザーに寄り添い、サポートし、どんなときも味方になります。聞かれたら答えるのではなく、状況に合わせて適切な提案を行います。ユーザー1人1人の成功体験をサポートし、理想的な退院支援に寄り添います。
ポジティブ
YoriSoi Careは、暖かくポジティブな言葉遣い、フィードバックを心がけます。わかりやすく、共感を生むコミュニケーションでユーザーをポジティブにします。
同じ目線
サービスを提供するのではなく、ユーザーと同じ業界のパートナーとして接します。「同じ目線」で課題を見つめて改善、解決し、サービスを一緒に作る存在を目指します。
ユーザーに一貫して伝えたいメッセージを決める
パーソナリティーをベースにサービスとして伝えるメッセージを決めました。
YoriSoi Careは、上記を主要なメッセージとして、ユーザー行動を促し、サービス利用の目的を達成してもらいます。
YoriSoi Careに愛着を持ってもらい、患者の大事な療養先探索を伴走してくれるパートナーサービスとして、両者が利益を得るような望ましい関係性を気付くために一貫してこのメッセージを伝えることとしました。
推奨する言葉、しない言葉
パーソナリティー・メッセージをベースに使う言葉と使わない言葉を考えてみました。
推奨する言葉
実際にユーザーと対面したときに語りかけるような言葉。人間味があり丁寧で敬意ある言葉遣い。 話し言葉で誰にでもわかりやすく、文法的に正しい言葉。
推奨しない言葉
機械的で堅苦しく、無味乾燥でパーソナルな心遣いが感じられない言葉。書き言葉で形式的ばり、小難しく、不適切な言葉遣い。
改善例
上記を踏まえて、改善する案を考えてみました。
利用申込や患者登録などはユーザーにとってのメリットを伝える
パートナーとしてサポートする姿勢を見せる
完了ページでのフィードバックは、完了したことを伝え、次のアクションを伝える
エラーメッセージは人間らしく、サービスのパーソナリティーに合わせたメッセージに
その他の変更
サービス上で使う言葉にきちんとした方針が無かったので、この際改めて定義しました。
ユーザーにとって馴染みがない、初めて知る単語の場合
・シンプルな言葉で言い換えられるか検討する
・単語を説明する短い文章を付け加え、単語や機能について補足する
不安や懸念を解消する
・入力項目は後から変更できる場合は、そのことを先に伝える
・個人情報を取得する際は個人情報の保護を保障し、どのように役立てるのかを伝える
・会員登録、登録完了などアクションに対するフィードバックをきちんと行う
ユーザーに手を差し伸べる
・メニュー、入力欄のラベル、メニュー項目などシンプルでユーザーがすぐに理解できる言葉を使う
・プレースホルダーや入力のヒントを使いユーザーの操作のサポートを行う
・入力エラーへのフィードバックは、簡潔で手短に説明し、解決策を提示する
チームに方針を伝える
上記をガイドラインとしてまとめ、チームメンバーに共有しました。
改めて意見をもらい、修正をして、ひとまずの改善方針となりました。
現在、ガイドラインに沿ってプロダクトマネージャー、カスタマーサクセスのメンバーを中心にライティングを改善しています。
特にタスク完了画面は、印象がかなり変わりそうなので、今からリリースが楽しみです。
おわりに
今までは、恥ずかしながらユーザーがきちんと理解できる言葉を使うとか、表記揺れを無くす、正しい日本語を使うみたいなことをまとめて、漠然とした方針で作っていることが多かったように思います。
ガイドラインとしてまとめて、チームメンバーに共有して共通認識を得られたことがひとまずの成果となりました。
今後は、改善→計測→修正していく流れを作っていきたいと思います。
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