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第8回 11月放送後記事 SDGs2030年達成のカギは「他者愛と自己愛の循環」

今月のテーマ

第8回、11月放送は

「SDGs 〜本当の持続可能性とは〜」

というテーマでお送りしました。今月のパーソナリティーを勤めたのはおのしょーとうこ。学生議論には、SDGsに関する活動に取り組む木村紗彩さんに加わっていただきました。インタビューと学生議論の様子はPodcastからお楽しみいただけます☺️

学生議論


中学生の頃から少年少女国連大使として、SDGsの前進であるMDGsが掲げられていた頃からニューヨークの国連本部で研究発表をされていたという紗彩さん。大学生になってからも共創学部の仲間達とSDGsをテーマにした英単語帳の作成等SDGsに関する活動を続けているそうです。そんな紗彩さんが一番大切にしたいSDGsの項目は17番「パートナーシップで目標を達成しよう」。17つの幅広い目標がある中で、全てをつなぎ合わせる目標だと紗彩さんは考えます。

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SDGsに関する出来事として、プラスチックのレジ袋が有料化された政策を挙げるおのしょー。紗彩さんはレジ袋の有料化は意識づけにはなった一方で、本当に環境負荷が軽くなっているのかはもう一度考え直さなければならない、と言います。社会心理学において「確証バイアス」と呼ばれる、自分の期待に沿うような結果やデータを探してしまう人の性を例に挙げる紗彩さん。情報に騙されずにいかに根本まで見られるかが持続可能性において重要だと述べます。

SDGsの重要性を理解したところで、一方で達成に向けた行動をどう行っていけるか、と切り出したのはとーこ。紗彩さんはこの問いに「自己愛と他者愛の循環」というキーワードで答えます。紗彩さんによると、自分が社会の中の一員で、自分が社会に必要とされているという「自己愛」をまずは認めることが重要で、この自己愛を他者へ循環させることが重要だそうです。他者へ目を向けるからこそ、他の人に必要とされていると感じた人が再び「他者愛」を他者へ還元できると言います。すでに世界では環境や社会のことを考えたESG投資が行われている割合が30%と、自己本位でなく環境やSDGsに目を向けた会社が注目されているそうです。

SDGsが含んでいる課題を乗り越えるために、紗彩さんが必要だと思うのは「多様性」の実現です。ここでいう多様性とは、いろんな考え方を柔軟に認めるという意味の上での多様性のこと。そのためには、変化に対する不安や懸念を持って変化を認めないというポジションに立つ人の意見に耳を傾けなければならないと言います。最後に、「現代の人々の生活や欲求を制限せずに未来の人たちの欲求も叶えさせる」という本来の「持続可能」の定義を確認した紗彩さん。SDGsの実現に対して、今を「制限しないといけない」「厳しい覚悟で望まなければならない」と感じる人もいる現状に対し、「もっと柔軟に考えよう」とメッセージを送ります。SDGsは北極星のように、いろんな国・地域の人たちが一緒にみる目標という大きな概念で捉えられるという紗彩さん。世界みんなで「北極星」を目指して、一歩ずつ歩みを進めて行きたいですね。

井の中の蛙、大海を覗く👀

「ケロケロ見聞録」コンセプト、

「井の中の蛙大海を知らず」に陥りがちな大学生が、“大海”(社会)の一部を知る!

ということで、“井の中の蛙”大学生の私ライターが、ラジオを通して覗いてみた“大海”の一部について少し考えてみました。medien-lienの想いにもありますように、議論の場を提供したい!と思っていますので、このnoteに関する賛否両論をお待ちしております。コメントや意見は、noteもしくはTwitter #ケロケロ見聞録  でお寄せください☺️

さて、放送の中で「共創学部はSDGs 学部だ」と批判されることもある、と言われていた我々medien-lienメンバーの所属する共創学部は文理融合の学びを特徴とする学部です。文系・理系など異なる専門を学ぶ学生が、未来を「共」に「創」ることを目標としています。異なる専門を持ちつつ、「共創」の名の下にひとつ集まり、複雑化してゆく現代の社会課題を解決しようとする。ーー(みんなで解決しよう!とプロセスに注目する17番を除いたとしても)16の異なる分野を「SDGs」という名の下に集め、世界規模で起こっている課題の解決を目指すSDGsと似ていますね。複雑になってゆくだけでなく、AI✖️データ化が進むなど新しく大きな変化が訪れるこれからの時代では、きっと一人の「専門家」が多くを解決することは難しくなってくるはずです。だからこそ、「共創」や「SDGs」など、他者・他分野との「協働」によって、一人では成し遂げ得ぬことを実現してゆく必要があるように感じます。そして、その時に必要になるのが共通のゴール。関わる人が増えれば増えるほど、全体像をはっきり鮮やかに映し出すことが求められます。これこそ、ゲストの木村さんが仰った「北極星」としてのSDGsの役割なのかもしれません。
 SDGsの考え方は、決して地球規模での課題解決などの大きなことだけでなく、身近な日々の生活でも活かせると思います。例えば前述の「大きなゴール(夢)を描く力」。会社のプロジェクトや大きな組織を引率する際に、なくてはならない力だと思います。一人一人がやることが細分化され専門的になっていき、つい全体像を見失いそうになる。そんな時に、「あなたがやっていることはこんなこと(大きな夢)のために必要なんだよ!」と肯定する存在があれば、ふわふわと導かれてしまいそうです。 「SDGsって結局何なの?」と言葉尻だけを捉え、CSRにでも利用すればいいやというような認識を持つ方もいるかもしれません。そんな方は、例えば、SDGsをきっかけに、理想のリーダー像について想いを馳せるようなこと(前述)だってできるように、身近なことと関連づけてみませんか?確かに、SDGsには賛否両論あり、まだ足りない点、工夫と思考を重ねる余地があるかもしれません。それでも、世界全体の共通のゴールをつくり、「誰一人取り残さない」に向かっての共通認識を明文化して作り上げたなど、評価できるところもあると思います。
 SDGsを始め様々な問題や現状を、一面的・表面的にだけではなく、全体像も捉えられるようになりたいですね。そのために精進せねばならぬ点は是非、コメントなどでご指摘いただけると幸いです。


ここまで読んでいただきありがとうございました。

イベント開催報告

私たちmedien-lienは、10月2日の13時30分よりYou Tubeライブで「社会をカエるラジオ 夏休みフォーラム2021」を開催いたしました👏福岡のラジオ局LOVE FMと実施した本イベントでは「課題の伝え方」をテーマに、実際にメディアで働かれている方をお招きしてお話していただいたり、共創学部生がテーマについて議論をしたりしました。こちらのYouTubeライブのリンクからご覧いただけますので、興味がある部分だけでもぜひご覧ください! → https://www.youtube.com/watch?v=qWvGtZmPA1E


SNS展開

noteの他にも、Twitter、Facebook、Instagramから、ラジオ番組「ケロケロ見聞録」のお得な情報を発信中!今月の放送を聞き逃した方はradikoで聞くことができます✨第8回放送のダイジェストや番組で取り上げられなかったお便りはPodcastで放送中です。
Podcastリンク:こちらから

ぜひご覧ください🐸

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番組内容や番組の後日談を、西日本新聞のニュースアプリ「me」でも紹介しております。ぜひ西日本新聞のニュースアプリ「me」をダウンロードしてこちらの記事もご覧ください。

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