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ポーロと予習 ~1億総オタク時代?推し活の波及力を考える~

こんにちは、medien-lienライターのちひろです。

突然ですが、みなさんは「『推し活』してますか?」

この世には、この質問に胸を張って答えられる人とそうでない人、2種類の人間がいると思います。

胸を張って答えられる人は、ライブなどのイベント(いわゆる“現場”)に足しげく通っている人、グッズを集めるのが好きな人、YouTubeやTikTokで動画視聴や動画編集を楽しむ人などが当てはまるのではないかと思います。

一方で、地方に住んでいてなかなかイベントに行くことができない人、経済力などの理由からグッズ等にお金をあまりかけることができない人は、「推し活してる?」という質問を好ましく思わないかもしれません。

(もちろん、推し活は消費行動だけでなく、SNS上で推し関連の投稿を拡散するなどの行為も当てはまるなど、様々な場面で使われる言葉であることはよく知られていると思いますが、それでも推し活をするうえで金銭的な側面を強く連想する人は多いのではないでしょうか。)

また、そもそも「推し」という存在がおらず、「推し活」が市民権を得ている現状にいささか肩身の狭さを覚えている人もいるでしょう。

さらに言えば、「推し活」という言葉が比較的新しい言葉であるために、少しばかり抵抗感を持っている人もいると思います。

うーーん、考えてみると、「推し活」はそのあり方の多様さゆえに、結構 というかかなりセンシティブな言葉なのかも。消費の場で割とポップに使われがちな言葉だけれど。

でも、見方を変えれば、それもこれも「推し活」という言葉の広がりを裏付ける材料であると言えるのかもしれないとも思ったり。

とにもかくにも、「推し活」については掘り下げる価値がかなりあると思います。

さて、九州大学の学生がお送りするラジオ番組「ケロケロ見聞録」では、1月放送のテーマを「あなたの推し活が社会を変える?!~知るほどびっくり、推し活の威力~」と題し、もはや社会現象となった「推し活」についてトークしました。

このnoteでは、放送テーマにもある「推し活の威力」について、「消費」という視点から見てみることにします!

この記事は、九州大学の現役学生が制作するラジオ番組「ケロケロ見聞録」(ラブエフエム国際放送、毎月第一日曜22:00~)がもっとおもしろくなる情報を提供するものです。この記事に興味をもった皆さん、ぜひ各種サービスでケロケロ見聞録をお楽しみください!

市場をにぎわす「推し活」マーケティング

私は、「推し活」と関連した消費行動は主に3つあるのではないかと考えています。

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①「推し」のライブチケットやグッズ購入など、「公式」消費

②推しがコラボした商品やサービス、推しが使っているものと同じ商品、また推し活に使える便利/可愛いグッズなど、公式グッズ以外の商品を購入する、「関連」消費

③聖地巡礼や、遠方で開催されるイベントのために遠出をする(いわゆる“遠征”)の際に使う交通費や宿泊代、食事代、お土産代などの「周辺」消費
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①は、推し活消費の核となる部分。実際に推し活をする人をみても、ライブチケットや公式グッズにお金を最も使うという人は多いのではないでしょうか。

続いて②の「関連」消費
「推し活」効果にあやかるべく、各企業がこぞってアイドルやキャラクターを広告塔に据え、コラボグッズや購入特典を作るなどの事例が見られます。

不二家の株価は右肩上がり!Snow Man関連銘柄から考える“推し活投資”の経済効果 – MONEY PLUS

また、コラボや広告だけでなく、推し活に使うために様々なモノを購入する動きもあります。
例えば、推し活をする若い女性に人気なのが、サンリオの「エンジョイアイドルシリーズ」。
サンリオといえば可愛いキャラクターを売りに、それらを前面に出したグッズを想起する方も多いかもしれません。しかし、この「エンジョイアイドルシリーズ」では、サンリオキャラクターたちは「引き立て役」。
推しの写真を入れることのできる写真ホルダーや、推しのうちわを保護するうちわケースなど、推し活に使えて、かつ可愛いグッズで人気を博しているんです。

「オタク社員の熱すぎるパッション…!」“見せる”推し活グッズ成功の裏側、あえて自社キャラクターを“引き立て役”に | ORICON NEWS

かく言う私もサンリオ エンジョイアイドルシリーズの愛用者です!

このように、「推し活をより楽しむためなら、財布の紐も緩くなる」そんな消費者のインサイトをキャッチした企業によって、推し活関連のグッズが多数リリースされています。

RX Japan、推し活の専門展「推し活グッズEXPO」開催 - WorkMaster(ワークマスター)

続いて、推し活での「遠征」にかかる「周辺消費」。

普段は行かないような地域にも、「推しのライブを観に行く」「応援している球団の試合を観戦する」という理由で、多くのオタクが流れ込むのです。

しかしながら、遠征のためには多くの手間とお金がかかります。
会場までの交通費、前泊・後泊のためのホテル代、食事代…
それらを「推しが好き」「推しのために」という気持ちだけで楽々クリアできてしまうなんて、よくよく考えたら本当にすごいことです。

実際の事例としても、推し活が産業の活性化を後押ししているという側面があるようです。

夜行バスを中心に全国200路線以上を展開するバス会社「WILLER EXPRESS」が2024年12月の戦略発表会で公表したところによると、2024年は前年に比べて乗車率・平均単価ともに大幅上昇したとのこと。

今や「走るホテル」状態? 推し活で夜行バス利用が増えているワケ - トラベル Watch

ちなみに、私も好きなアイドルのライブのために「遠征」をよくするのですが、昨年仙台まで行ったときにかかった費用を計算してみました。

飛行機代(往復/福岡から) 35,000円
ホテル代(1泊) 9000円
食事代 4000円
お土産代 2000円
現地での交通費 3000円
計…53,000円

なんだか怖くなってきました。計算するんじゃなかった…

まあ、飛行機代が大半を占めているとはいえ、現地での食事代やお土産代など、普段は生じえない消費が生まれていることは確かです。

また感情的な部分でも、仙台のご当地グルメを堪能したり、ライブの次の日に観光地に行ったりと、かけがえのない経験をすることができて非常に楽しい旅でした。(肝心のライブも楽しめました!)

ちなみに、この年は仙台以外の会場にもライブに行ったので、かなり「推し活周辺消費」に費やしたと思います。

とにかく、推し活を通して、普段なら生まれない消費行動がみられることは確かだと言えそうです。

今月の聴きドコロ!

さて、気を取り直して「ケロケロ見聞録」1月放送(⅕日曜日よる10時~)の聴きドコロをご紹介します!

出演者は、パーソナリティのかえでハルに加えて、「普段から推し活をしている!」というmedien-lienメンバーのしゅーへー

3人とも何らかの推し活をしているようで、話に花が咲く楽しい収録となりました。

左からハル、かえで、しゅーへー

①大学生に「推し活」についてインタビュー!

実際に推し活をしている大学生に、「推し活でこだわっている/誇りをもっているポイントは何?」「推し活をしていて良かったことは?」「あなたにとって”推し”とは?」などの質問を投げかけてみました!

「あなたにとって”推し”とは?」という質問に対しては、思わずうなる深い(?)回答が連発。
推し活をしている人の、リアルな思いに触れることができます!

②出演者による「推し活×○○」プレゼン!

放送の後半では、今回の放送の核となる「推し活と社会をつなげる」という部分に焦点を当て、推し活を社会に活かすための「推し活×○○」プレゼンを実施!

出演者3人は、推し活をどんな場面に活かそうと考えたのか。
ぜひチェックしてみてください!
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