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ヘルステック・デジタル技術関連ニュースまとめ 2024#42

この1週間に弊社Facebookページ等で紹介したヘルステック・研究・産業、ロボット・AI等デジタル技術関連ニュースをまとめて紹介します。
※ 記事のリンクが切れている場合は記事名で検索していただくとヒットする場合があります。
※ 過去のまとめはこちらのマガジンに。

今週の個人的注目トピックは

  • da Vinci 5 の売り出し好調。Intuitive好決算。

  • 神戸大学メドテックイノベーションセンター開所。どのようなシナジーと革新的医療技術が産まれるか?

  • 糖尿病モニタリング・マネジメント事業を展開するアボットとPHCに明暗。

  • 今年のグッドデザイン賞発表(大賞は11/5)。メドテックではアナウトのEUREKA、Splinkの認知機能テスト、CureAppの治療アプリなど。金賞に富士フイルムのゼロヘリウムMRI

です。


・医療AI

Smart Eye Cameraの画像から前房深度を推定するAIを開発!! |Oui Inc. (2024.10.15)

原発閉塞隅角緑内障のリスク指標である前房深度(ACD)を高精度に推定。

論文は
The Use of Artificial Intelligence for Estimating Anterior Chamber Depth from Slit-Lamp Images Developed Using Anterior-Segment Optical Coherence Tomography

座談会 JDDWが示すAI推進の標|Medical Tribune (2024.10.15)

第32回日本消化器関連学会週間(JDDW 2024)関連特集。
技術だけでなく法と保険償還も重要。
基盤となるデータの取り扱い(収集と前処理)も課題。

AIが患者の治療法導くか IT企業の動き活発 医療現場のデータ解析に強み生かす - ITmedia NEWS (2024.10.17)

課題は積極的な活用と安全性確保に関連した法規制など。

日本初!北欧トップヘルスケアAIとの連携による、高齢者の健康状態を見える化する「健康予測AI」の実証実験開始|Care Viewer株式会社 (2024.10.18)

CareViewerの保有するビッグデータを活用したAIによる、高齢者の健康逸脱アラートと最長5年の健康状態予測など。


・手術支援ロボット

AI搭載の植毛ロボット、脱毛症患者に朗報。手術時間を従来の3分の1に短縮、定着率も向上|36Kr Japan (2024.10.17)

「同社の植毛ロボット「HAIRO」は、手と目の動きを統合するAI操作システムとAI認識技術で、毛包の状態を正確に分析してから採取する。従来の手作業による植毛に比べ、HAIROはより効率的な植毛が可能で、頭皮の創傷面積も少ないことから、患者の満足度向上につながる。さらに1時間当たり1000回以上の穿刺が可能なため、手術時間をこれまでの約3分の1に短縮できるという。」

36Kr Japan (2024.10.17)

同門の後輩に植毛ロボットの研究してた方がいたような気がするが、その後どうなっただろうか。

世界初!国産手術支援ロボット「hinotori」を用いた小児手術に成功|神戸大学 (2024.10.17)

「小児患者に対する副腎腫瘍摘出手術を世界で初めて成功」

準備として小空間での手術操作についての基礎研究(論文)、術前のポート配置シミュレーションを実施し、安全性に関して非常に注意を払って成功に到達。

論文は
Evaluation of the hinotori™ Surgical Robot System for accurate suturing in small cavities

関連:国産手術支援ロボ「ヒノトリ」で11歳男児の腫瘍摘出に成功、出血はごく少なく経過良好 : 読売新聞オンライン(2024.10.18)

手術支援ロボット、次の舞台は「良性疾患」に 〜米インテュイティブサージカルCEOのGary Guthart氏に聞く|日経メディカル (2024.10.18)

da Vinci5の特徴として気腹装置内蔵化を挙げているのは面白い。

次のターゲットに「ヘルニアや結腸・直腸、婦人科疾患の良性疾患」。ヘルニアは確かに。

インテューイティブが決算受け上昇 「ダ・ヴィンチ5」の販売が好調=米国株個別 | 個別株 - 株探ニュース (2024.10.18)

da Vinci 5の出だしは好調の模様

「アナリストは「同社は第3四半期に高いハードルを達成したようだ。売上高と1株利益の伸びがそれを裏付け、ダ・ヴィンチ5(dv5)の設置台数も予想を大きく上回った。同社はdv5で業界をリードする売上高と1株利益の成長を継続的に牽引するであろう複数年に渡る製品サイクルをスタートさせたようだ」と述べている」

株探ニュース (2024.10.18)


・SaMD・DTx

病気をアプリで治す時代に?! デジタル治療DTxの先進国事例と国内最新動向|NTTデータ (2024.10.18)

NTTデータによるDTxの解説と塩野義との協業による「DTx流通プラットフォーム」の開発について。

「保険の適用、医療機関と製薬会社との契約手続き、処方支援などを一元的に管理するサービスを2025年までに提供することをめざす。」

NTTデータ (2024.10.18)


・医療DX

AI医療機器「nodoca」を提供するアイリス、WEB問診「Symview」を提供するレイヤードと業務提携 (2024.10.16)

両システムの機能連携により問診情報の共有→医療現場の業務効率化・患者の待ち時間短縮を狙った医療DX提携。


・デジタルヘルス

日本デジタルヘルス・アライアンスと米国DTAがデジタル治療の普及促進を図る国際的な協働を開始 ~世界規模でのデジタルヘルス産業の創成を目指す~|株式会社日本総合研究所 (2024.10.15)

デジタルヘルスの認知度向上、HBD、ロードマップ策定などで国際協働を。


・医療VR

株式会社Parafeed、VRめまい検査機器「REEVEER-PitEye」100台突破! (2024.10.16)

「「REEVEER-PitEye」は、簡便かつ省スペースでの検査が可能となることに加え、1日により多くの患者様の検査が可能となるため、導入した病院やクリニック等の医療機関からは、「大学病院でやっているような検査を省スペースで驚くほど簡単に行うことが出来た」、「検査が簡単かつ最新機器であるVRを活用したことで、患者様の満足度が向上した」など、喜びや感動の声を多数いただいております。」

株式会社Parafeed プレスリリース (2024.10.16)

富士通と帝京大学が生活習慣改善の共同研究、XRなどで体内状態を仮想空間に表示|日経クロステック (2024.10.18)

杉本先生のご研究かな?
Holoeyesとは別のヘルスケアプラットフォームづくり?

富士通のプレスリリースにコンセプトムービーあり。


・教育・トレーニング

ジャパン・メディカル・カンパニー社製の精密立体医療模型「KEZLEX」の新モデル開発に関する論文が英文学術誌に発表 (2024.10.15)

頭蓋底手術訓練用の新モデルの有用性についての論文。
広い術野での舌下管切開を可能にするため、C1顆・後頭顆間の軟骨表面を完全露出可能な可動性を持つのが特徴。

論文は
Modified colored three-dimensional posterior and temporal cranial fossa model with mobility of the joint between C1 and occipital condyle

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0967586824003680

ローエンサージカル、尿管内視鏡教育プラットフォームである「バイタルユーロ」を初公開|毎日経済(韓) (2024.10.16)

手術支援ロボットの重要な構成要素はトレーニング。

「この装備は腎臓結石手術ロボット「ジャメニックス」を人体に適用する前に十分な事前訓練を提供し、医療スタッフの手術熟練度を高める。」

毎日経済(韓) (2024.10.16)

ROENのプレスリリースは

日本の医師国試、不合格リスク高い学生特定 岐阜大学6年生637例の解析結果|Medical Tribune (2024.10.07)

強く影響するのは特定の科目成績とかの介入改善が可能な指標でなく高校所在地(岐阜・愛知とそれ以外)と入学時年齢という結果。

遠方からの入学者・高齢入学者は高リスク群だということを双方認識して手厚い教育ケアをした方がよい、ということかな?

論文は
When can we identify the students at risk of failure in the national medical licensure examination in Japan using the predictive pass rate?


・働き方改革

「先端技術者」に負担感、長時間労働が一因に | ニュースイッチ (2024.10.16)

若い頃は長時間労働でもどうにかなってた人でも年をとると急に体を壊すことがあるので注意(経験者)。

あと最近エンジニアの扱いが以前よりさらに悪くなっている気もする。


・大学・学術研究

ポーアイに医療機器の開発拠点…神戸大、産学共用の製作工房も : 読売新聞オンライン (2024.10.13)

神戸大学メドテックイノベーションセンター開所。

【岡山大学】岡山大学病院「2024年度次世代医療機器開発人材育成プログラム 医療機器開発コース」受講生募集 (2024.10.14)

10/24開講。全6回。オンライン開催(第6回のみハイブリッド)。
ニーズ探索・法規制/保険・マーケット・海外展開・知財など。

「ロボットの臨機応変な動作」とは?慶應大ハプティクス研究センターが「力触覚」をAIロボティクスに応用したデモを展示 CEATEC 2024|ロボスタ (2023.10.16)

CEATEC展示紹介。

相手の名前で回答が変わる?チャットGPTに潜むバイアス明らかに|MIT Technology Review (2024.10.18)

名前から推測されるジェンダーにより回答が変わると行ったジェンダーバイアスなどを指摘。


・スタートアップ・起業

医師不足の国でAI診断 胃がんや結核、新興が技術輸出 - 日本経済新聞 (2024.10.15)

エルピクセル、AIメディカルサービスの東南アジア・南米等の海外展開について。

阪大発・慢性心不全患者の再入院率低減を目指すA-wave、2億円を調達──ウェアラブル×AIの在宅見守りシステム開発|BRIDGE (2024.10.17)

引受先はMedVentureなど。

Surgical Vision EUREKA がグッドデザイン賞2024 を受賞しました。 |アナウト株式会社 (2024.10,17)

今年は他にもSplinkの認知機能テストやCureAppの治療アプリも。昨年はアイリスnodoca(金賞)など。
コストかかりますがスタートアップでもGDAを活用する戦略を。

その医療機器本当に洗浄・滅菌できますか?~医療現場でおこなわれる再生処理に必要な情報とは~|日本医工ものづくりコモンズ (2024.10.18)

本日拝聴。良かった。シリーズ化してほしい。

工学部の4年生の頃からこの辺り教育されていた(研究室にオートクレーブもEOGもあった)者としては、ぜひ開発者は開発の最初の段階から洗えるか考えてほしい。
関連:
https://note.com/medielite/n/n6e4194c151cc

認知症予防へ新会社「リュウェル」設立 ビーンズラボと琉大医学部の研究者ら オンライン診療、AI活用 沖縄|琉球新報 (2024.10.20)

琉球のウェルビーイングを担うスタートアップ?

「早期発見が難しい認知症関連のスマート遠隔医療システムや評価プログラムの開発を進める」

琉球新報 (2024.10.20)


・マーケット・企業・製品

オリンパス、クラウド型AI内視鏡画像診断支援システム3製品が欧州でCEマークを取得 「インテリジェント内視鏡医療エコシステム」の実現へ前進 (2024.10.15)

9月のFDA承認に続き。
PMDAは?

参考:オリンパスグループ、初のクラウド型AI内視鏡画像診断支援システムが米国FDAの認可を取得 (2024.09.06)
https://www.olympus.co.jp/news/2024/nr02725.html

医療情報システム市場に関する調査を実施(2024年)|矢野経済研究所 (2024.10.15)

「2023年度の医療情報システム市場規模は、前年度比3.2%増の2,974億円と推計~クラウド型電子カルテの採用が進み、院内業務の生産性向上やミスの防止に寄与する電子カルテ周辺サービスの普及に期待~」

矢野経済研究所 (2024.10.15)

この先は横ばいの予測。中小向けクラウド型に期待?

アボットが医療機器需要を背景に利益見通しを引き上げ|Investing.com (2024.10.17)

FreeStyleリブレが業績を牽引とは意外。CardiacとかNeuromodulationとかの治療機器に比べれば小さいのかと思ってた。

「アボットの主力製品であるFreeStyleリブレと新しく導入されたLingoを含む、このようなモニターの売上高は16億ドルに達し、前年比で約21%の増加となりました。」

Investing.com (2024.10.17)

一方で同じ糖尿病モニタ事業を展開するPHCは…↓

ケニアで日本の医療機器の展示会 「先端技術で平均寿命の改善を」:東京新聞 TOKYO Web (2024.10.17)

出展した日本のメーカーを知りたい。

↓どうやら朝日インテックが出展の模様
ケニアで医療機器展示会 朝日インテックなど13社|中部経済新聞 愛知・岐阜・三重・静岡の経済情報

PHCHD、初値超え遠く 3年連続で最終赤字:日本経済新聞 (2024.10.21)

アボットがFreeStyleリブレで好調なのと逆に…
Teladoc Healthもあまり日本で儲かりそうにないしなあ

「24年3月期の最終赤字の要因は主力の「糖尿病マネジメント事業」の不振」

日本経済新聞 (2024.10.21)


・イベント

高校生33人が外科医のメス体験 浜医大セミナーで医師の心構え学ぶ|中日新聞 (2024.10.14)

第19回LINK-J Member's Meetup アカデミア産学連携大集合! ~会員間の交流を深めるためのミートアップイベント~ (2024.10.18開催)

辻本将晴教授のご講演がありました。

第3回 K2オープンセミナー『次世代医療のための医工連携セミナー』|慶應義塾大学ハプティクス研究センター (2024.10.07)

12/20(金)午後開催。
大西公平先生・下野先生(横国大)にくわえメドトロ池田さんの講演も。

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