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ヘルステック・デジタル技術関連ニュースまとめ 2024#28

この1週間に弊社Facebookページ等で紹介したヘルステック・研究・産業、ロボット・AI等デジタル技術関連ニュースをまとめて紹介します。
※ 記事のリンクが切れている場合は記事名で検索していただくとヒットする場合があります。
※ 過去のまとめはこちらのマガジンに。

今週の個人的注目トピックは

  • MMIのマイクロ手術支援ロボットSymaniが日本上陸。国内で開発を進めるF.MED、SONYは対抗出来る製品を上市出来るか?

  • 米国トップ大学ジョンズ・ホプキンス大学医学部の学費がブルームバーグによる寄付を元にした基金により無料に。支援の年収制限が4800万円という日本とのレベルの違いに驚き。

  • 東京大学バイオデザインが運営するメドテックアカデミー(AMED若手研究者発掘支援事業)にて先月講義を実施しました。来週からはAMEDの別事業関連で東京大学バイオデザインに参画します。

です。

・医療AI

大規模言語モデルによる文献スクリーニングの効率化―診療ガイドライン作成におけるAIの活用― |千葉大学(2024.07.09)

LLMによるスクリーニングは十分な正確性と作業時間短縮効果を有する。

論文は
Performance of a Large Language Model in Screening Citations

インドネシア保健省、医療現場のAI活用で豪企業と協力 :NNA (2024.07.11)

豪harrison.AIの胸部X線・脳CT診断支援サービスannalise.aiを3病院に提供。放射線科医の不足する地域にAIの力を。

AIが肺機能を推定! 胸部X線画像を使用した高精度モデルを開発|大阪公立大学(2024.07.09)

努力性肺活量と1秒量を胸部X線画像から推定可能。

論文は
A deep learning-based model to estimate pulmonary function from chest x-rays: multi-institutional model development and validation study in Japan

https://www.thelancet.com/journals/landig/article/PIIS2589-7500(24)00113-4/fulltext


・手術支援ロボット

F.MED、シリーズAラウンドで4.3億円の資金を調達。マイクロサージャリー支援ロボットの医療機器承認取得に向けた開発や試験を加速へ。 (2024.07.08)

国内ではSONYがマイクロ手術支援ロボに手を出してきたところで、F.MEDは走りきれるか。

オープンサージャリー用手術支援ロボットシステムの売買契約を締結|グンゼ株式会社(2024.07.09)

F.MEDがシリーズA資金調達を完了したところでMMIのSymaniが日本上陸…

Symaniではdeep surgical sites、central lymphatic lesionsでの手術に有効との論文も。

First-in-human Use of a Microsurgical Robotic System for Central Lymphatic Reconstruction
https://journals.lww.com/prsgo/fulltext/2023/12000/first_in_human_use_of_a_microsurgical_robotic.50.aspx

SymaniやMUSA、SONYに比べるとF.MEDのロボットはちょっと大きいんだよなあ…深部手術に対応できるかどうか。

《日経Robotics》ソニーの手術ロボット、力覚搭載見送りの大英断 細径化優先し術野確保 ハンド自動交換も可能に(2024.07.10)

有料記事で読んでないけど「細径化優先し術野確保」自体は全くもって正しい判断で、大英断というより自然な判断と思う

上尾中央総合病院「ダビンチSP」シングルポート手術支援ロボット導入から1年、手術の実績を公表 低侵襲手術を多領域で実施|ロボスタ (2024.07.11)

1年で170症例。内訳は
「前立腺がん47例、女性骨盤臓器脱91例、腎臓がん2例、肝臓がん8例、すい臓がん1例、頭頸部がん8例、子宮の良性腫瘍など13例」

SPの利点は整容性が第一だが、マルチポートの欠点「外部でのアーム同士の干渉」が無いことも大きい。深部へのアプローチに優れそう。


・医療DX

デロイト トーマツとの共同研究で患者サポートプログラムを開発 ~Salesforce Health Cloudによる医療の「質の向上」と「効率化」を兼ね備えた統合ケアの実現~|岡山大学病院(2024.07.01)

デロイト主導で電子システム開発/導入と聞くとどうしても江崎グリコとかユニ・チャームとかの件を思い出すんですが、Salesforceのクラウド活用なら大丈夫か…

というかそもそも岡大とSalesforceの直接契約じゃ出来ないのか…?

藤田医科大学病院・藤田医科大学東京 先端医療研究センターがサービスロボット「FORRO」による配送サービスを正式導入 |川崎重工(2024.07.10)

検体や薬剤などの屋内配送サービスのトライアルと高い導入効果により正式導入へ。

「具体的な導入効果としては、FORRO1台につき、看護補助の配送係3名を平日日中の別業務に振替えが可能、深夜の看護師による配送業務や毎朝の臨床検査部による検体回収業務の代替が可能といった効果を確認」

セールスフォース、「Life Sciences Cloud」を国内提供--臨床試験の迅速化に寄与|ZDNET(2024.07.12)

臨床試験DX。

「國本氏は「臨床試験の課題はウォーターフォール型の運用。アジャイルな考え方を適用し、フェーズ単位で問題を解決して反復プロセス型に変更すれば、臨床試験をより早く完了させられる」と述べながら、AIとデータ、そしてプラットフォームの重要性を強調した。」

Caseline導入により救急外来で初期対応の確定までの時間が10分へ短縮。オンコール医師の病院への駆けつけが約50%削減 |株式会社ハート・オーガナイゼーション(2024.07.12)

救急DX。
「ICTの活用により初期対応の方針が決まるまでの時間は、従来の約30~60分が、現在では平均10分に短縮されました。」

TXP Medical、大塚製薬が実施する急性期領域リアルワールドデータ研究の支援を開始 | TXP Medical 株式会社 (2024.07.11)

「複数の医療機関を対象に電子カルテ由来のRWDを活用し、周術期におけるリスクファクターの明確化を目指す」


・医療VR/XR

AIで進化するリハビリ最新事情 ドライビングシミュレータやVRも患者に寄り添う「心」は変わらず | tysニュース | tysテレビ山口 (2024.07.14)

ReoGo-JとmediVRカグラ。
(ReoGo-Jは昨年国内販売終了の模様)


・スリープテック

スリープテックのAsleepが診断補助医療機器の承認を韓国MFDSから取得|リアライズ・イノベーション株式会社(2024.07.08)

睡眠時無呼吸診断補助スマホアプリ「アプノトラック(Apnotrack)」が韓国で承認。日本導入が待たれる。


・循環器

心臓疾患に対するカテーテルを開発するTCNプライム社が資金調達に成功(2024.07.08)

「新型ECMOカテーテル」「心電図同期型BAVバルーンカテーテルシステム」を開発するTCNプライム社が1億3,000万円の資金調達。


・脳卒中

エムスリー 仏・医療機器スタートアップSensome社と資本業務提携 グループ会社のコスモテック|ミクスOnline(2024.07.12)

Sensome社は脳卒中治療用スマートガイドワイヤを開発中。

「先端に微小なセンサーを備えており、脳卒中の原因である血栓の性状や構成をリアルタイムにモニタリングし、医師にデータ提供することで、より迅速で正確な血栓除去手術を可能にするものと期待」

ミクスOnline(2024.07.12)


・大学・研究

J・ホプキンス大医学部の学費ほぼ免除に、ブルームバーグが10億ドル寄付 | Forbes JAPAN 公式サイト(2024.07.09)

誰か東京大学にも1000億円くらい寄付してくれないだろうか。

しかし所得制限のレベルが日本とはあまりに違って愕然とする…

「この寄付金を活用し、年収30万ドル(約4800万円)未満の家庭出身の学生に対しては年間約6万5000ドル(約1000万円)の学費を4年間免除し、年収17万5000ドル(約2800万円)未満の家庭出身の学生については学費免除に加えて生活費も補助する。」

Forbes JAPAN 公式サイト(2024.07.09)


画像基盤モデルにより専門医に匹敵する膀胱内視鏡診断支援AIを開発|産総研(2024.07.12)

「画像基盤モデルに対して従来よりも格段に少ない約9000枚の膀胱内視鏡画像を追加学習した結果、画像のみから病変の有無を診断するタスクにおいて、8名の専門医の平均を超える診断精度(感度94.3%、特異度99.4%)を実現」

産総研(2024.07.12)

EMBC2024にて発表予定とのこと。

いすみ鉄道「メディカルトレイン」の運行がスタートしました |千葉大学(2024.07.12)

「千葉大学医学部および附属病院の創立150周年記念タイアップ企画として、ヘッドマークやラッピングを施した列車に乗りながら車内の掲示物で病院や医療について理解を深めることができる「メディカルトレイン」の運行を開始しました。」

「7月11日(木)から8月31日(土)、大原ー上総中野駅までの26.8kmを運行します。」

千葉大学(2024.07.12)


・マーケット・企業

身体にやさしいオペ、新潮流「低侵襲治療」関連銘柄にフェードイン <株探トップ特集> (2024.07.11)

内視鏡関連(オリンパス・富士フイルム・HOYA、NEC)、カテーテル関連(テルモ・朝日インテック・カネカ・日本ゼオン)、ロボット関連(川重・シスメックス、朝日インテック、マニー)など。


・行政・規制

AI医療機器やGCP査察を巡る多国間連携と働き方改革、日本のPMDAの対応は:海外医療技術トレンド(109)(1/4 ページ) - MONOist (2024.07.12)

GMLPに関連したAI医療機器の透明性指導原則について。


・イベント

東京大学バイオデザイン メドテックアカデミー メドテックサロンにて講演を行いました。 (2024.7.8)

 Medtech Academy by Tokyo Biodesign (AMED 官民による若手研究者発掘支援事業「バイオデザインメソッドによるアントレプレナー型若手医療機器研究者の開発サポート」)において、中村が6月のメドテックサロン講師を務めました。

 下記ページにて講演の概要が公開されています。また、本講演にかかわる共感、デザイン思考、プロセスエコノミーの観点から考察する医工産学連携プロセスの解説についてはこのnoteにて公開(一部)しています。

共感×学術研究による医療製品開発 〜実例によるデザイン思考・オープン開発戦略の理解とその功罪〜、東京大学バイオデザイン メドテックアカデミー メドテックサロン、東京、2024年6月26日

【小中学生対象】夏休み「医療機器体験イベント」8/4(日)を開催!|東海医療科学専門学校(2024.07.09)

電気メス・人工呼吸器など医療機器体験イベント。
ジュースを透析にかけるのは僕も見てみたい。
小中学生対象。定員20名程度。〆切7/31。

Medtech Womanオンラインセミナー/ママCEOに聞く 子育てしながら起業を選んだ理由|プレモパートナー株式会社 (2024.07.10)

7月22日(月)12時開催。無料オンラインセミナー。
講師はFairMed福田代表とTRULY二宮代表のお二人。

千葉大学IMOイノベーションパートナー制度 2024年度総会を開催|千葉大学 学術研究・イノベーション推進機構 (2024.07.11)

5年ぶりに千葉大で仕事してきました(6/11)。
前途有為な小川EIRの成功に期待。少しでも貢献できれば。

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