動画12 疼痛編(前半)
こんにちは!今日はクリスティーナが活躍(?)するこちらの動画を解説します。今までアップした中でも好きなエピソードです。
起きている状況はあまり実際に起こるとは考えづらいですが、ペイン・麻酔関連のワードがてんこ盛りなので色んな立場の人がrelateできる内容です。
まずは動画をご覧ください。
全訳
【前半】
Christina: Henry Lamott, age 42, is scheduled with Dr. Shepherd for a spinal implant to control the pain of his herniated disk, is allergic to all pain medication...
ヘンリー・ラモット、42歳、椎間板ヘルニアの疼痛コントロールのためDr. Shepherdの脊椎インプラントが予定されています。全ての鎮痛剤にアレルギーがあり・・・
Is that...?
それは・・・
Wife: Porn.
ポルノです。
Bailey: Porn? As in Porn?!
ポルノ?ってポルノのポルノ?!
Alex: Alright, what are we watching?
やった。何ていうやつを観てるんですか?
Bailey: Karev, go stand in the hall. Mr. and Mrs. Lamott, I'm sure you're really nice people and what you do in the privacy of your own...
カレフ、廊下に立ってなさい。Lamottさん、貴方たちはすごく良い人達だと思いますし二人だけの時なら何をしても・・・
Look. We can't have porn in here. This is a hospital.
いいですか。ここでポルノはダメです。ここは病院ですよ。
Mr.Lamott: It's for my pain. My doc said it releases endorphins in the brain and helps keep my pain in a manageable level.
これは痛み止めです。私の先生が、ポルノで脳からエンドルフィンが出て痛みを我慢できるレベルに抑えるのに役立つと。
(後半編へ続く)
ポイント解説
〇herniated disk: 椎間板ヘルニア
「ヘルニア」の発音もしっかり押さえましょう。へるにあ、ではなくはーにあ、です。(※解説動画参照)disk herniationという言い方もします。私はdiskを絶対にdiscとスペルしてしまいます。
〇 be allergic to~: ~にアレルギーがある
「アレルギー」もカタカナと全然発音が違う単語。こちらもしっかり発音できるようにしましょう。(解説動画参照)
例)Are you allergic to any medication? 何か薬のアレルギーはありますか?
例)"Are you ok?" "It's my allergies." (くしゃみや鼻水を出している人に対して)「大丈夫ですか?」「花粉症(アレルギー)なんです」
上記のような場面でallergyというと、花粉など空気中にあるものに対するアレルギーを指します。グズグズいっていると "Allergies?" と聞かれたりします。"Allergy season" というと花粉症の季節という意味です。
〇 as in: ~の、~の意味の、~にあるような
直訳が難しいですが、ここでは「ポルノ」という言葉を聞いたベイリーがまさか本当に「その」ポルノのことだとは思わず、振り返って画面を見て驚いて「ポルノってそのポルノ?!」と言っています。
電話口で名前のスペルを伝える時などに、たとえばBはBoyのBです、という意味で
"B as in boy." と言います。"B for boy" とも言います。日本人が漢字を伝えるのと同じですね。「子は、子供の子」など。
〇 What are we watching? : 何を観てるんですか?
このアレックス(Karev) の台詞ですが、状況的に既にポルノを見ていると分かっているのに何を見てるの?とまた訊くのは変だなと感じられるかもしれません。ここは、正確にはポルノはポルノでも何というタイトル・もしくはどんな種類のものを見ているのか?という意味なんですね。もうすでにその画面を皆で鑑賞しているので、主語はyouでなくweになっています。
〇 the hall: 廊下
the hallway で廊下ということが多いです。ホールという広いところから病室に入ってきているので、要は外へ出ていろということです。こういうときのtheは決してお忘れなく。
〇 in the privacy of one's own (home/room) : 自分の家(部屋)で一人で、人目のないところで
言いかけて途中で切れていますが、own homeもしくはroomと続くフレーズです。このtheも抜けてはいけませんので注意。
〇 doc: doctorの略 お行儀よくはないので使うことはお勧めしません。
〇 endorphin エンドルフィン
〇 it is for my pain: それ(ポルノ)は私の痛みのためだ=痛み止めだ
このforの使い方が割とミソではないでしょうか。例えばお薬などを飲んでいて、「どうしたの?」と訊かれたら "It's for my headache." (頭痛がするから)と答えれば簡単だしスマートですよね。"It's for my blood pressure." なら、血圧の薬なんだなと分かります。(解説動画参照)
〇 help+動詞原形:~するのを助ける、促す(解説動画参照)
これ、中学校で 【help+人+ 動詞原形】と習ったのを覚えていますか?
例)Classical music helps me relax. クラシック音楽は(私を)リラックスさせてくれる
でしたよね。上記もこれと同じなのですが、【人】のところが省略されています。その結果、動詞が二つ連なる形になっています。この省略はよく起きますし、便利なので使えるようになると患者さんへの説明にもとても役立つと思います。
例)Caffeine helps burn calories faster. カフェインはカロリーを燃やすのを助ける
薬や治療の効果などは、必ず効果がある、必ず効くとは言い切れないものが殆どかと思います。それを説明するのに便利な動詞がこの、helpです。
例えば上の患者の台詞ですが、
My doc said it helps keep my pain level at~.
のhelpを消して
My doc said it keeps my pain level at~.
としてしまったら、「それが痛みを押さえる」と断言してしまうことになります。ここにhelpが入ることで、「痛みを押さえる一助になる」とワンクッション入れることができるのです。
あらゆる治療やリハビリを施す立場の人にとって非常に有用な表現ですので、今日はこれだけは覚えて帰ってくださいね!
大事なので下に例をもう幾つか挙げておきます。
例)This medicine will help clear up the mucus. この薬が粘液を取り除きやすくします。
例)Regular exercise helps maintain your weight. 習慣的な運動は体重を維持する助けになる
発音・表現解説動画
今回は初めて日本語でも解説しながら喋ってみました!表現のバリエーションも紹介しながら解説しています。
※前置きが不要な人は、画面が緑に切り替わるあたりからご覧ください。(冒頭雑音注意)
後記。
最後までお読みくださりありがとうございました。初めてボソボソと喋ってみたのですが相当恥ずかしいですね・・・もっと喋って欲しいだとか、台詞をゆっくりめに発音してみて欲しい、とのリクエストにとりあえず応えられる形でやってみたのですが・・・恥ずかしすぎて消すかもしれません。
これを顔出しでやるとかありえないですわ。。一回で終わったら、察してください。
それでは後半もお楽しみに~!