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電子処方箋の補助金とHPKI セカンド電子証明証
私が勤務している病院では、まだ電子処方箋の運用は開始していません。
4〜5年前から電子処方箋の話は出ていましたが、HPKIカードの申請を医師にさせなくてはならず、そのカードの申請費用を医師個人に負担させるのか?病院側で負担するのか?など。地域の医師会も含めて話し合いになりました。それから数年ほど経ちましたが、地域のどこの病院も動かないし保留になっていました。院内の上層部との会議でも、たまに電子処方箋の話は出ていましたが「近隣病院で導入している病院はいない」「薬局が対応していないと意味がない」などの理由で、上層部も含めて導入の検討を見送っていました。
ただ、ここ最近、電子カルテベンダーを通して、ちらほらと電子処方箋の運用を始めた、もしくは始めようとしているという話を聞くようになりました。電子処方箋の導入事例も目にするようになりました。
導入が進み始めた主な理由は「補助金」のようです。
それとHPKIカード以外でも電子処方箋の利用が可能になったことのようです。
国や都道府県の補助金の締切が迫ってきていて、どうせ、いつか厚労省からの命令で始めないといけないのであれば、補助金をもらって電子処方箋のシステムの準備だけしておこう、とりあえず電子処方箋のシステムだけ準備しておけば、実際に本格的に使っていなくても構わないという思惑のようです。電子処方箋のシステムも100%のケースに対応が出来ていないようですが、そもそも電子処方箋を使うには、患者が希望した場合ですし、システムの準備をしたところで、日に何件くらいケースがあるのか疑わしいと思います。国の補助金と都道府県の補助金と分かれていますが、国の補助金申請の期限は2025年9月30日となっています。ただ、延長される可能性はあると思います。電子カルテベンダーも、ここにいたってポツポツと導入が進み出したので要員調整が難しくなっているようで、導入するのであれば早めに連絡してほしいと言われています。
数年前までは、電子処方箋を始めるには、外来診察室や救急室のパソコンにカードリーダを設置してHPKI カードを読み込ませるしか手段がなかったかと思いますが、マイナポータルからHPKI セカンド電子証明証を申請して、個人のスマホ上のアプリとマイナンバーカードを紐づけして、HPKI カードの代わりに電子処方箋が使用できるような仕組みが出来ていました。
これら補助金の申請期限とHPKI セカンド電子証明証の対応がされたことによって、徐々にですが電子処方箋の運用が開始されているようです。