マッチング体験記

はじめに

これは私が経験した体験談をまとめたものである。私は関東のそこそこ有名な大学に通っていて、系列病院が充実していたことを念頭においていただきたい。結果から先に述べると大学含めて5つ病院を受けて第一志望にマッチした。それまでの経過を綴る。勉強法についても少し述べるので、参考程度にしていただけると幸いである。

準備期間(5年6月〜6年6月)

あんまりやる気が出なかったので、病院見学に行き始めたのは5年の夏であった。そこそこ有名大学に所属しているので、その系列病院だけ行こうと思い、有名だと言われているところへ見学しに行った。自分にはどのサイズの病院があっているかを知るためだ。
この時に見学した病院をまとめると
A病院(300-500床、給料◯立地×、ややハイポ)
B病院(700-1000床、給料△、立地◯、ややハイパー)
C病院(500-700床、給料△、立地◯、ハイパー)
の3つである。

そのあと、実習(自由に選べるもので市中も選択できた)で、複数病院で実習したり、5年冬に他にも見学に行った。
これらをまとめると
D病院(500-700床、給料◯、立地△、ハイパー)
E病院(300-500床、給料◯、立地◯、ハイポ)
F病院(500-700床、給料◯、立地△~◯、ハイポ)
G病院(500-700床、給料◯、立地△、普通)
H病院(700-1000床、給料△、立地△、普通)
といった具合である。

頑張るふりが上手な性格であったため、この時点で研修医がサボりがちなE病院からは「倍率高いけどなんとかするしうちに来ないか?」とお誘いをいただいていた。当時、D病院を私は気に入り、D病院に行くにはどうすればいいかを考えていた。また、C病院もかなりの人気病院で友人と受けようという話になり、C,Dの2病院に絞って行こうかと考えていた。

結局やっていく中で、自身がハイパー志向で、小規模の病院は向いてなさそうと自覚する。そうして出願が始まる6月を迎えた。

出願期間(6年6月)

この時点で出願を決意していたC,D病院だけでは心許無く、試験日程を確認し、A病院がかなり早くに試験があるため面接練習がてら受けることにした。他にB病院(ここも超人気病院)を受けようかと思ったが、志望科の先生方と馬が合わなさそうで断念。志望科の大学病院の先生に相談し、「うちの科ならこの病院がめっちゃ強いからここ受けなよ」と言われた新たな病院を受けることを決意した。この病院をI病院(300-500床、給料◯、立地×、ややハイパー)とする。

結果スケジュールとしては
7月下旬A病院(面接)
8月上旬I病院(面接)
8月半ば大学病院(筆記+面接)、D病院(筆記+面接)、C病院(筆記+面接)
という感じになった。

この時点では試験忙しいなとしか思っていなかった。
履歴書もテキトーに書いて提出。受かるでしょうくらいにしか思っていなかった。

マッチング期間(6年7,8月)

この時期は勉強した記憶しかない。大学の同級生と面接対策をしたり、小論文対策をしたり、勉強会を開いたりしていた。
そのうち試験要項が病院から送られてきた。その時の感想は
「なんかC,D病院両方倍率上がりすぎてない?」
だった。しかも、他大学の友人に聞いたらみんな勉強かなりできるやつしか受けてないからやばいのでは?って感じであった。

結局面接での失敗はありつつ残りはC,D病院の2つになったときに、とある連絡が来た。

I病院「是非うちに来てくれ!」

耳を疑った。面接しかないし、見学もろくに行ってないのに何故か内定の連絡をもらった。何かのドッキリかと思ったが、これが運命を狂わせていく。

最終的にC,D病院の試験の出来も微妙なまま終了。I病院には受かっているという安心もあって身が入らなかった。

登録期間(6年9,10月)

さて志望順位を決めなければならない時が来た。
直前に見学に行った時にI病院がいいなと思ってしまったのと、志望科の指導医に勧められたのと直々の電話に心を奪われてI病院を上に書こうかと思った。

この時点で第一志望はD病院だったが、志望科的に後期研修に残れないらしく、余計にI病院に心が揺らぐ。しかし、I病院は立地がとても悪く、後期研修までそこにずっと住むことを考えると微妙だと思うようになる。また、見学に行った時の研修医が研修医室にずっといる感じがネックとなっていた。

そこで急浮上したのがC病院である。最初はC,Dで迷っていたが、あまりの倍率の高さと見学の時の指導医の厳しさで候補から外していた。しかし、C病院は志望科で後期研修に残ることができて、立地も良い。全体的にレベルも高い。求めている条件そのものではないか?と感じるようになり、締め切り直前でC病院、D病院、I病院の順にして提出した。締め切り前日にD病院からラブコールもいただいたが、変わらなかった。

結果発表

正直、C病院に受かっているとは思っておらず、D病院かなと思っていたのだが、蓋を開けてみるとC病院にマッチしていた。
衝撃を受けたが、このとても悩んだ1ヶ月はきっと自分の中で成長できた期間であろうと信じて国家試験を頑張ることを決めた。

勉強法

私は動画教材を一切やっておらず、5年の夏くらいから6年5月くらいでQBを公衆衛生を除いて2周くらいしていた。これだけでも全然受かると思うが、6年の6月以降、受ける病院に限らず、大学の系列病院で過去問を入手できたところは解いたりしていた。この時に受ける病院が全然違う者同士で勉強会を開き、自身が受ける病院の過去問をプレゼンターとして解説を作って、解いてもらって授業をする。他の人が受ける病院の時は自分で解いて、作ってきてもらった授業を聞くというのをやっていた。これが結構勉強になったので是非お勧めしたい。おそらく同じ病院受ける者同士で集まってすることが多いであろうが、それではライバルを増やすだけである。それは最小限にして、いろいろな問題に触れることを勧める。
受験した病院に関しては過去問は入手できた分全て解答を作成したが、おそらく5年もやれば十分であろう。
また、余裕があればQB必修問題もやっておくことを勧める。意外と差がつく問題が多く、勉強になる。

とにかく、勉強会でいろいろな問題に触れることはかなりお勧めなので是非やっていただきたい。

終わりに

結局、自分の場合うまく行きすぎた故の葛藤があったりしたが、後輩たちに伝えたいのは

・自分が大切にする条件は何かを考えてからマッチングを受けろ
・人気病院には人気たる理由がある
・病院の甘い言葉に惑わされるな
・行きたいと思った病院を受けろ

ということである。

書き散らしであったが以上で終わる。


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