美容外科の専門医になるには?形成外科の経験がないとダメ?
美容外科医としてのキャリアアップや転職を考える方にとって、美容外科の専門医資格取得は大きな関心事です。この記事では、日本における美容外科の専門医を認定している2つの美容外科学会、JSAS(日本美容外科学会)とJSAPS(日本美容外科学会)について、それぞれの特徴や専門医を目指す方法について詳しく解説します。
日本における美容外科の位置付け
日本では、形成外科と美容外科は異なる診療科とされ、形成外科が主に先天異常や外傷の治療を行う一方、美容外科は主に審美的な改善を目的とした治療を行います。医師免許を持っていれば、美容外科医として働くことは可能ですが、専門医資格を取得することで、より高い技術と信頼を得ることができます。
日本で美容外科の専門医になるには
日本で美容外科の専門医を目指すには、主に2つの学会で認定を受ける方法があります。比較的取得しやすいJSASと、難易度が高いとされるJSAPSの2つの学会があり、それぞれの特徴に応じたキャリアを選ぶことが可能です。
美容外科の専門医を認定する2つの学会
1. 美容外科学会(JSAS)
JSAS(Japan Society of Aesthetic Surgery)は、幅広い診療科出身の美容外科医が集まる学会で、実践的な美容外科の知識と技術の普及を目的としています。1966年に設立され、美容外科の学術的な地位を確立するために活動を続けています。
正会員になる方法: 日本の医師免許を保有し、2名以上のJSAS会員からの推薦状が必要です。
専門医を目指す方法: JSAS指定の研修施設で5年以上の勤務経験があり、筆記試験と口頭試問に合格することが求められます。現在、278名の専門医が認定されています。
2. 美容外科学会(JSAPS)
JSAPS(Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery)は、主に形成外科医出身の美容外科医で構成される学会です。JSAPSは、日本形成外科学会の正会員であることが入会条件の一つであり、国際美容形成外科学会(ISAPS)にも認定されている学会です。
会員になる方法: 日本の医師免許と日本形成外科学会の正会員資格を持ち、2名の推薦者が必要です。
専門医を目指す方法: 形成外科専門医であり、一定の経験を持つことが求められます。2024年度から専門医試験が開始される予定です。
美容外科医は形成外科の経験がないとダメ?
美容外科医になるために、必ずしも形成外科の経験が必要というわけではありません。確かに、形成外科の経験は美容外科の手術に役立ち、患者からの信頼を得やすいというメリットがあります。しかし、日本では形成外科出身でない美容外科医も多く活躍しており、優れた技術と患者対応能力を持つことで、美容外科医として成功することが可能です。
形成外科での経験は美容外科のスキルを補完するものですが、美容外科医としての成功に必須ではありません。どの診療科からでも美容外科へ転科できる可能性があり、重要なのは自身のキャリアプランに合わせた選択をすることです。
美容外科医を目指すためのキャリア相談
美容外科への転職やキャリアアップを目指す医師には、専門的なアドバイスを提供するコンサルタントへの相談が有効です。例えば、メディカルキャリアナビでは、美容外科をはじめとする人気の診療科の求人を紹介しています。経歴や強みを整理し、選考を有利に進めるためのサポートを提供することで、医師のキャリアを支援しています。
まとめ
日本で美容外科の専門医資格を取得するには、JSASとJSAPSという2つの学会があり、それぞれ異なるアプローチで美容外科医をサポートしています。形成外科の経験は美容外科医にとって有利ですが、必須ではありません。自分の目指すキャリアに合った学会や研修を選び、美容外科医としてのスキルを磨いていくことが大切です。美容外科への転職やキャリアアップを考えている方は、専門的なコンサルタントに相談し、最適なキャリアパスを見つけることをおすすめします。