ホテルレポート ザ・ホテル青龍 京都清水に行ってきました
そうだ京都、いこう。
コロナ禍の真っただ中の2020年3月にオープンしたThe Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu(ザ・ホテル青龍 京都清水)に宿泊してきました。株式会社プリンスホテルが運営する京都市立清水小学校をリノベーションした全48室のヘリテージホテル。清水小学校は昭和8年に建築され、9年前の2011年に閉校した後も地元のシンボルでもあり京都の近代遺産でもある歴史ある建物。
ホテルのエントランスに通ずる石畳。八坂の塔さんにめっちゃ見られてます。ちなみにここは、清水ボーイ達が毎日ケイドロとか缶蹴りで走り回っていたグランドだったみたいです。
1.中庭の大階段
中庭では、校舎の下駄箱につながる大階段を復元していました。そもそもこの清水小学校、当時からこの大階段といいアーチ窓や赤いスペイン瓦の屋根だったりとかなりオシャレ小学校で有名だったようです。もはやホテルというか美術館的な空間。階段のど真ん中には阿修羅像が持ってるこん棒みたいなモニュメントが立ててありました。
夜にルーフトップbarから撮った中庭もバラシ―ス
ついでに、奥のライトアップされた清水寺もバラシ―ス
これは小学校時代の大階段。市立小学校の校舎とは思えない。
2.ザ・小学校
小学校の階段というのは本当に凄い。階段というだけで色々な記憶を甦らせる。例えばこの写真一枚だけで、若かりし頃にやった手すり滑り台チャレンジで、途中で顔から落ちて怪我した記憶がフラッシュバックしました。
3.客室
総支配人の広瀬さんという方からお手紙とチョコレートを貰いました。甘く暖かいおもてなしありがとうございました。もちろん見たコトも会ったコトもありません。
すこし気になった客室設備がコチラ。
ルームインジケーターはさすが最新式。DDボタンと清掃インジケーターが実装。
TVのリモコンはご丁寧に木箱に入ってました。客室のデザインとの調和がとても取れていました。
壁埋め込み式の空調リモコン。IoTで自動制御とか、スマートスピーカーでタッチレス操作みたいなのより、旅先の水光熱のインフラ設備はシンプルが一番だと思います。
館内には自販機はなく、飲むならここで好きなだけ飲みなさいと言わんばかりの充実っぷりでございました。ミニBARは商品の賞味期限やら在庫補充の管理やらと客室係もインスペクターさんも相当大変なのに…ベテランの清掃スタッフでも60分以上はかかるであろう客室の設備と備品でした。
4.浴室
身に余りまくるアメニティでございました。バスアメニティはボッテガですって、よう知らんけど。タオルは全て今治タオル。旅先に歯ブラシを持参する自分みたいなモンが使いこなせるのはタオルくらいなので、攻撃先を今治タオルに一点集中して20回ほどタオルに顔をうずめておきました。
5.ルーフトップbar
屋上に『K36』というルーフトップbarがあったので行ってきました。私、今年で齢45です。さすがに寒い夜にBARでウェイウェイいいながらシャンパン飲むピーポーでもありません。ルーフトップbarで京都の夜景を見ながら、若君たちの姫に向けたやんごとなき熱い想いを盗み聞きしつつ、ホットなコーヒーを頂きました。
6.レストラン
一番気に入った場所。ここは元体育館らしく図書館ぽいレストランに変身していました。さすが体育館だけあって天井もめちゃ高く、なんとも言えないゆったり感を感じることができました。凄く気に入りました。
ちなみに、朝食はゆったり10:30まで食べさせてくれるみたいです。入場時の消毒と検温も徹底されていて、お隣のゲストとの距離も適度にとって頂き、スタッフさんの"安心"に対する心遣いと気遣いがとても強く感じられました。朝食はブッフェ方式ではなくコース形式でしたが、味・ボリュームともにエクセレントでした。
7.まとめ
コロナ終息後に本格的に始まるであろう宿泊業界の新陳代謝。弱肉強食と適者生存の両方が求められるゴリゴリのレッドオーシャン業界。この弱肉強食と適者生存の生き残りを果たす為の必要条件は間違いなく「提供価値の有無」であり、このやっかいな言葉『価値』についての思想や哲学、作り方と味わい方、種類と分類分けについて学べることがあるのではないかと思い今回は『ザ・ホテル青龍 京都清水』さんに宿泊してきました。
『満足を保証するものが価格であり、価格を超えるものが価値である』
対価を支払う側にはこの深層心理と価値に対する期待は少なからずあります。減点方式の満足度と加点方式の価値の両方を求められるフルサービス・滞在特化型ならではの提供価値に関する苦悩やチャレンジを随所に学ぶことができました。
また人間は本能的に物語が好き。だから、高額商品や高額サービスには価値に必ずストーリーを添える。そのストーリーに共感した時に顧客は喜んで高額な代金を払い、顧客ロイヤリティが一気に高まる。このストーリーの構築センスというか難しさも大いに学ぶことができました。