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宮城2区 鎌田さゆり候補(立憲)インタビュー全文書き起こし【衆院選2024】

NPO法人メディアージでは、今回の衆院選でも宮城県内の小選挙区から立候補している方々を対象に、独自のインタビュー取材を行いました。
全15名のうち、取材に応じていただいた12名の方のインタビューについてはすでにYoutubeに公開されていますが、全文書き起こしをnoteに掲載します。

当企画は「候補者の横顔や政策を知る」「候補者の発言を切り取らない」「大学生等の若いメンバーに政治の話を聞く機会を提供する」ことをポリシーとしています。そのため、長文になっている点はご了承ください。

なお、ニュースサイトTOHOKU360の衆院選特集では、同じように全文掲載ですが、見出しがついて各候補者の主張がより見やすくまとまっていますので、ぜひそちらもご覧ください!
(noteには、メディアージの活動記録のため掲載しています)


宮城県第2区 候補者

鎌田さゆり候補への独占インタビュー

動画はこちら

インタビュアー:福田京太

Q. 趣味や、ストレス解消法

よく聞いてくださいました。ありがとうございます。私のストレス解消法はまさに趣味と同じなんですが、掃除でございます。特に床のワックスがけ、お鍋の焦げの部分の鍋磨き、それから床のワックスがけ。掃除が趣味なんで、もう1日もし休んでいいよって言われたら1日中掃除してると思います。

インタビュアー:これ使ってやるとここの汚れを取れるよみたいなものは何かありますか。

例えばどこかの場所を掃除したい、整理整頓したいと思った時は、一回そこにあるものを全部一回出す。そこを空にして、全部定位置にちゃんとこうエリア分けというか、ファイリングと同じなんですけれども、そうやって一回ゼロにしてやると。ワックスがけするときも、床のワックスがけなので、部屋のリビングの中にあるソファーとかいろんなものを一回どかさないといけないので、一回ちょっとゼロにして、そこから掃除をしていく。ものを定位置に置いていく、ということですね。それは自分の基本でございます。

Q. 苦手なこと・もの

正直に言っていいですか?人様の前でお話をしたり、いわゆる選挙の時のパフォーマンス的なことありますよね。実は私、苦手でございます。はい。ただどうしても立法府のところに行って、法律を変えたり新しい法律を作ったり、よろしくないものを変えていくっていうその仕事がしたいので、その法律に関わる仕事をするためには選挙で勝ってバッジをつけて、このバッジを手段、ツールにして、自分の目的である仕事をすると。日本の社会をこうしたい、良くしたいっていう。なので、でもその前にある選挙運動、人様の前でね、多くの皆さまの前でお話ししたりとか、実は本当は苦手でございます。でも、やりたい仕事があるので。

苦手なことを朝から夜までやってると、だんだん辛さ苦しさが感じられてきて、眉間にしわ寄ってきちゃうので、そうすると12時間15時間を時間損してるような気持ちになっちゃう。そうするとこれまた主婦の独特なアレかもしんないんですけど、時間を損するのもまた嫌で。時間をお得に過ごしたいがために、苦手な選挙運動だけど面白く楽しくやろうというあれがむくむく湧いてきて、面白く楽しくやってると「あ、鎌田ってきっと選挙好きなんだな」って思われてるみたいで、実はそういう背景がございます。はい。

Q. 子どもの頃の将来の夢

実は私は、女性刑事か女性自衛官になりたかった人間でございます。高校になって社会の歴史の先生になりたいと思って、突然受験組に、高3の夏休みに受験組に変更して地元の大学を受験したんですけれども。ですが今度大学に入ったら政治活動に目覚めてしまいまして、今に至ってるんですが、最初は女性刑事、女性自衛官になりたかったですね。はい。

Q. 政治家になろうと思った理由・きっかけ

私の身の回りは、両親が自民党の永田町の本部の職員でしたので、小さい頃から政治っていうのはわりと身近にあったんですけど、自分がそこに手を挙げるっていうのは選択肢には実はなかったんですけれども。初めての最初の一子目の子供を産んだ時に、目の前にいる生きている小さな赤ちゃんですね、言語は喋れない。だから、ぶっちゃけちょっと極端な話を申し上げますと、毒を盛られても分からないですよね。言語喋れないから泣くしか方法がない。こういう赤ちゃんたちって守ってもらわないと生きていけないですよね。我々大人はなんとか自分で手当てすることができたり、カットバン巻いてでもできるけど。1人目の子供を産んだ時に、この何も抵抗できない、防御策も持ってない完全無防備な赤ちゃんを、子供達を守っていくのは私たち大人の責任だなっていうのが最初のきっかけでした。

Q. 特に力を入れて取り組んだ仕事

実は私ですね、国会に衆議院に戻るまで16年7ヶ月の空白の時間がありました。いわゆる世の中でブランクと呼ばれてるものなんですけれども。16年7ヶ月諦めが悪かったということも等しく言えると思うんですが、じゃあ何でそこまで衆議院に戻りたいと私が思ったのかというと、やりたいことがあったわけで。それは、衆議院の法務委員会に戻る。その執念で結局16年7ヶ月経って、衆議院の法務委員会に戻るということを時間がかかったけどやったんですが、その法務委員会になぜ所属をしたいかというと、私のライフワークの大きな一つに日本の死刑制度、絞首刑、首に縄をかける絞首刑なんですが、その絞首刑という死刑制度を私は見直すべきだと。廃止論者なんですけれども、これは完全に法務委員会のマターの課題なんですね。

そして合わせて、今回皆様ご存じのとおり、袴田さんがやっと静岡地裁で再審が認められて無罪が言い渡されました。袴田さんは検察、捜査機関側の5点の衣類の捏造、証拠の捏造ですね、それによって晴れて無罪になって、検察も控訴をしないということになって正真正銘の無罪になったんですけど。人間が人間を裁くという司法裁判ですね、これ誤判もあるわけなんです。誤る判決と書いての誤判なんですけれども。

なもんですから、誤判は絶対にあるという前提のもとで、冤罪もだから起こりうるわけなんですね。ですので取り調べの可視化、完全な録音録画の可視化であったり。それから袴田さんのように、再審請求を何回も何回も出しても蹴られ蹴られ、それで今回やっと再審請求になったんですが、そこには再審法という法律があって。刑事訴訟法の中に、もう79年間全然手を付けられてない再審法というのがあるんですね。その再審法を改正しないと袴田さんのような冤罪で、ましてや袴田さん、確定死刑囚ですからね。48年間毎日、今日が死刑だ今日が死刑だっていつ言い渡されるか耐えてきた48年の間、拘禁性という病も患って。そのくらい重要な、関わってる再審法っていうものがあるもんで。その再審法を改正して死刑制度を見直すという私のライフワークがあるがゆえに、衆議院の法務委員会を執念でもって何としても戻りたかったということでございまして。

何の話でしたっけ。その法務委員会に戻って、ああ思い出しました。法務委員会に戻ってですね、一般質問の時はやはりライフワークの質問が多かったんですが、この3年間でいうと入管法、入国管理局に関する外国人の技能実習生に関する法律。与党さんから出てきたものは、育成就労制度というふうに名前が変わっただけで、中身は全然ほとんど変わってない。私たちは対案を出して、外国からいらっしゃる方も日本人と同じように、同じ人権がちゃんと擁護される形で一緒に働いてもらうという対案を出したんですけれども、数の力で通らなくて。この入管法は、私は反対討論に立ちましたので、やはり外国人の方々との共生ですね。

そしてもう一つは、民法が私は改悪されたというふうに呼んでますけれども、共同親権導入ありきの民法改定でした。いわゆる子供を連れて逃げる、DVの被害にあっている。それが母親か父親かどちらでもいいんですけどもね。DVの被害に遭ってるからもう耐えられなくて子供を連れて逃げるというケースが、でも特に女性の方が多いんですけれど。そういう人たちは今また夫側からDV受けるんじゃないかという恐怖におびえている中で、共同親権が導入されると、あの自分に暴力をさんざん振るったパートナーと、家庭裁判所から呼び出しされるとまた会わなくちゃいけない。これが今回の共同親権の内容だったんですね。

ですので今、実際家庭裁判所のインフラも整ってない、調査員調停員の数も足りてない中で、2年後にはこの法律が施行されます。そうすると今どれだけ多くの人が、子供と一緒に本当に息を潜めて自治体の補助の政策を受けながら暮らしている人たちが怖い思いをしてますので、政権交代が叶ったら、この共同親権導入民法はもとに戻すと。共同親権ありきじゃないものにする。話長くなってごめんなさい、あと編集してください。

今ね、家庭裁判所に「DV被害を受けました、助けてください、私は別れたいんです」と言うと、「じゃあ証拠持ってきなさい」と言われるんですよ。でもDV受けるときに、あ、今からDV受けるぞって、スマホで証拠撮れって言われるけど、撮れないですよね。今から殴られるっていう時にどうやってスマホで動画撮れって言うんだ?っていう話なんですけど、これが現実なんです。ですので、やはり家庭裁判所の職員の方々への研修も必要になりますし、施行まで2年はあまりにも短いなと言う感想です。この2つが大きい仕事として関わってまいりました。

インタビュアー:政治家として活動する中で一番印象的だったことは

私、選挙はいわゆる人様の前でお話しすることが苦手とか言っておきながら、この世界にいるんですけど。実は前に国会議員、衆議院議員をしてた時に、メディアージさんには前にもお話ししたかもしれないんですけど、戸籍法の改正というのを、当時私、野党の1年生議員でした。1期生で。仙台で戸籍が書き換えられた被害者の方のお父様が私のところ訪ねてくださって、娘の戸籍が知らない人と結婚されたことになっていて、自分の家の戸籍から抜けててバツが付いてると。知らない人と結婚して、新しい戸籍に結婚したことで作られていると。その結婚した相手の方にも言ってみたら、え、自分も気づきませんでしたと。で、お父様からすればバツ付いてることがどうしても納得いかなかったんですね。私の目の前で泣きながら、自分の目の黒い間に、生きてるうちにということですね。自分の娘の戸籍を綺麗に戻したいと。バツは残したくないとおっしゃったんです。

で、そこから私、実は法務委員会に変わりました。戸籍法はまさに法務委員会の所管なので。自分は教育と環境の委員会にいたんですけど、法務委員会に籍を変えて。周りの弁護士さんとか元裁判官とか法曹の方々だらけだったんですが、戸籍法を変えるために、2年半かかりました。当時、森山眞弓さんという方が法務大臣だったんですけれど、2年半かかってやっとその被害者のお父様とご本人女子大生を森山法務大臣のところにお連れをして、実際にこんな風に被害に遭いましたと、お手紙を法務大臣に読んでお伝えをするという機会を得ました。それは実はアメリカの同時多発テロが発生した前の日だったんです。それが1日でもずれていたら、おそらく法務大臣に1事件の1被害者が会うということはできなかったと思うんですね。もうアメリカで同時多発テロが起きてましたから。

で、そこから2年半かかって戸籍法を改正して、その被害に遭われた女子大生の戸籍は元通りにバツが取れて、お父様の望みどおりになったんですね。なので自分の目の前で苦しんでいる悩んでいる方を、法律を変えることで救済することができた。あの体験が、やはり私にとっては一番印象強く残っています。

Q. 政治家としての野望、どういったことをしていきたいか

私、宮城県出身の菅原文太さんもおっしゃってた言葉で忘れられない言葉があるんですけれども、政治家の使命は2つあると。国民を絶対戦争に巻き込ませないこと。それから国民を飢えさせないこと。これが政治家の仕事だと、文太さんがおっしゃっていらっしゃいました。まさに私、その通りだと思っていて。あっちがミサイル持ってるから、こっちもミサイル持とう。あっちがミサイル2つ持ったから、こっちは3つ持とう。これ人間の当たり前の心理なんですけれども、大事なのは、我々日本は喧嘩をする意思はありません。戦う意思はありません。あくまで外交で話し合います。で、よその国が戦争するとなったら、そこは申し訳ないけど関与しません。私たち日本は不戦の誓いを立ててますから、戦争に関与することはありませんと、はっきり言える日本にしていきたいなと思っています。

そしてもう一つの飢えさせないということですが、食料自給率が37%です。お米を作ってくれる人がどんどん少なくなってます。やはり一次産業に携わる方々はお天気との勝負ですので、戸別所得補償制度を復活して、農業者漁業者の方々がお天気で漁に出られない、雨が降り続いて今年は不作だとなったとしても、その所得は政府が国がきちんと補償するという制度を作っていって、大丈夫、安心して一次産業で働いてくださいと言う環境を整えていきたいなと思っております。それを野望と捉えていただいてもいいですし、でも私の目指す国のかたちというものはそういうところにあります。

インタビュアー:大事にしている座右の銘があれば教えてください

はい。ちょっと長いんですけど、「思いて学ばざるは則ち殆(あやう)し。学びて思わざるは則ち罔(くら)し」。言わんとしてることは、これ確か孔子が言った言葉だったと思うんですけど、いわゆる、思う、ひらめきだけで突っ走っちゃうと、それ危ないよ。だから、いっぱい勉強して学んだだけでも、情熱とかパッションとかひらめきがないものはつまんないよっていうことを、今申し上げた言葉の意味なんですね。

だから思うこと、ぱっと感じる感性も大事だけど、しっかり学ぶことも大事なんだよ。両方大事ですよっていうのが今の言葉の意味ですので、これは私の座右の銘として。どっちかっていうと私思うことが多いんで、あっと思ったら、そこで周りに弁護士さんとか経営者さんとか社長さんとか、いろんな人たちが周りを支えてくださってますので、その方たちからいろんなことを学びながら、私の思いだけじゃなくて。思いだけで突っ走ると危ない。

Q. 今後の政治資金について

皆様ご存じのとおり、政治資金規正法が一応改正されたというふうに世の中では言われていますけれども。例えば一つ例に挙げれば、領収書を10年後に公開って、は?は?10年後公開?それに何の意味があるんでしょうか?と私はまず思いました。

それから政策活動費。とにかく全てにおいて、今回の政治資金規正法はザルどころか底の抜けたバケツ状態で、何も変わってないんじゃない?っていうふうに正直思いました。でも私たち歳費としてお給料いただいているのは、税金からいただいてますから、何にどう使ったのかということと、それからどなたからご寄付いただいたのかっていうのは、政治資金パーティーも同じですけどね。いわゆる裏金と呼ばれるものが存在すること自体が、それは悪です。悪いです、ダメです。

しかも、今回溜め込んでたお金について、納税もしてませんでしたよね。でも政府は国民に納税の義務を課して、それから確定申告も正しくやってくださいとおっしゃるけど、その前にあなた方ちゃんと納税してください。雑所得でしょう。追徴課税を受けて当然じゃないんですかっていう。なのでそこもちゃんと処理されないままに解散総選挙で、裏金隠し解散総選挙とも言われてますけれども、やっぱり政治資金規正法は、きちんと国民の皆様に納得いただけるような説明を堂々とできるものにしていかないといけないと考えています。

Q. 政治に関心が低かったり、政治に期待が持てないという人も増えてきていますが、そういった有権者の方に向けてメッセージをお願いします。

はい。いつも申し上げてるんですが、政治に無関心でいることは、皆さん自由です。関心を持たないのは自由です。でも無関係でいることは絶対に無理なんです。例えば地下鉄に乗るとき、南北線、運賃高いと思いませんか?あれは南北線の地下鉄導入した時、世界一の地下鉄を導入したから運賃も高くなっちゃったんですね。で、それを決めたのは誰なんでしょうか。市議会です。市長さんたちです。世界一の地下鉄を導入してくれって、市民が何か要望したとか陳情したとかっていうのは、私聞いたことないんです。

なので議員の人たちが議会でもって予算を組んで、そして決算していくんですけれども、自分の知らないところで物事が決まっていると思って無関心のままいると、あれ?南北線こんなに運賃高いの?だから関係は無関係でいることはできないですので、皆様ぜひ。コンビニでフリスク買っても炭酸のドリンクを買っても、必ず消費税納めてますよね。今10%です。もうどっぷり政治に浸かってます皆さん。ぜひ関心を寄せていただけたらと思います。


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