2.27 長浜市長選挙 中川りょう氏 インタビュー書き起こし

滋賀県長浜市を拠点に活動している市民メディア「湖北の未来を考える会」です。
2022年2月27日、長浜市長選挙の投開票が行われます。 これをきっかけに、未来の子どもや孫のために今大人ができることを考えてみませんか?
Your vote is your voice!あなたの一票はあなたの声! 一緒に住みよい街を作っていきましょう٩(ˊωˋ*)و

自己紹介

中川亮(なかがわ りょう)と申します。地元は高月町で生まれ育ちました。39歳です。
好きな食べ物はカレーとラーメンが大好きでよく食べます。伊香高校を卒業してから大阪法律専門学校に行きまして卒業して、神戸でサラリーマンをしておったんですけども、父親が亡くなりましてこちらに帰ってからは派遣労働者であったり、また国会議員の秘書とかさせていただきました。それで国会議員の秘書を経てから、長浜市議会議員を2期させていただきました。

政治を志したきっかけなんですけども、人口減少、僕の父親の実家が余呉なんですけども、もうすごい過疎地域で、このままやったらもう村がなくなるなっていうことで、ほんとにその人口減少にすごい危機感を覚えました。しかし、まあ行政の方はなかなか動かない。だからこそ僕たち若い世代がこれから長浜市を引っ張っていかなければならない!という思いで長浜市議会議員に挑戦させてもらいました。議員をやっていたんですが、それでも変わらないとか変えられないことも多かったのがきっかけで、長浜市長選挙に挑戦をさせていただきます。

市政改革

長浜市議会議員を7年間やって来ました。その中で一番気になったのが、今の長浜市長に、右向け右の長浜市議会。出されて来た議案については、ほぼ賛成で何の疑問もなく、まあ疑問を抱いているかも知れないんですけれど、それに対して何かを変えようとか、姿勢が全く見られなかったんです。私が議員をやってる時に。長いものに巻かれろみたいな所があって、議員さんでも生活の為に議員をされている方であったり、次の選挙を当選する為だけに活動されているが、すごく多かったんです。

元々、政治家っていうのは、自分を犠牲にして市民とか国民の為に尽くすっていうのが、本来の姿勢だと思うんですけども、そういった事が全く無かったんです。そんな中で、長浜市は人口減少とか財政規模の縮小に対して、分かってはいるんですけど、それを受け入れているだけで何も変えようとしない。もう、このまま行ったら2050年、2100年には、地方都市消滅っていう現実も見えて来ています。北から集落が減っていって、基本的には世界的に都市化をしていく方向なんですけども。やはり僕が生まれ育った街をなんとかしたい。いろいろ地域を回ってみると、それぞれの風景とか、暮らしがあったんです。お年寄りから若い人まで、その集落の時の流れもありますし。ゆるやかな・・・そういったものを、僕はできるだけ守って行きたいって改めて思いました。

だからこそ、今、人口減少している財政規模が減っていって、市民サービスが低下をしていっているって事に対して変えてきたい!って思いました。合併から12年が経ったんですけども、結局、今、長浜市が進めて来た政策っていうのは、弱者切り捨ての政策でした。藤井市政がやってきたことは、選択と集中ってよく議会でも答弁があったんですけども、要は同じ税金を払っているのに、地域が違うことによって、受けられるサービスが違うっていうのは、僕は間違っていると思います。実際にその合併から12年で、今までの市政が進めてきたことは、結局は地域間格差を生んだり、サービスの格差も生んできました。

例えば、余呉町でしたら、放課後児童クラブが今年から無くなります。それは、やはり違うんかなって思いますし。リーダーシップを持って、「こういう長浜にしたい!」って思えるような市政ではなかったです。私は、そこに関しては、やはり評価は低いですし、「そうしたら自分がリーダーシップを持って、強いリーダーになってやった方が絶対上手くいく!」っていう自信もありますし・・・だからこそ、今回の市長選挙に挑戦をさせてもらいました。ですから、現市政への評価は低いです。

重視したい分野「医療」

医療については、今、国と県が進めている「地域医療ビジョン」というのがあります。病院は高度急性期・急性期・慢性期・回復期という4つの機能があるんですけども、急性期病院が長浜市内に多すぎて、それを機能分化、機能でしっかり病院を分けていこうということで、今、例えば、長浜市民病院と長浜赤十字病院の合併の話も出ているところなんです。

これって、やはり市民にとっては、安心して受けられる医療体制さえ整っていれば、関係ない話で・・・実際、この前も長浜市は、市民病院の方なんですけども、産婦人科医が急に滋賀医大の方に引き上げてしまったり、その医師確保に関しては、不安定な状況です。それは、いろいろな学閥とか権力的な事もあるとは思うんですけども、市民には全く何も関係なくて、僕はやはり医師をしっかり確保して、そういった安心安全な医療を受けられる体制を整えて行きたいと思っています。
もちろん、その機能分化も必要なんですけども、まずはしっかりと医師確保。これは、もう学閥とかも超えて、しがらみを断ち切って、僕はしなければならないって思っています。もちろん自分自身、市長になれば自分の足で、土下座でもしてお願いしに行きますし、何とかお医者さんに長浜市へ来て欲しいということで。僕はやはりリーダーシップを持って、医師確保をしっかり進めていきたいと思います。

今、産婦人科で出産できる所が2ヶ所しかありません。以前は4ヶ所ありまして、うちの娘の時はまだ4つ選択肢があったんですけど、今は市民病院ももう分娩ができない。もう1つの民間の産婦人科医さんもいらっしゃったみたいですけども、今は分娩ができません。この前も、滋賀夕刊の方で産むことができる場所が少ないことに対して問題意識を持っているお母さんとかお父さん方がいらっしゃりました。そこは、やはり市民の方が不安に思っているのかなと思いますんで、僕は産婦人科医、要は、分娩できる選択肢を増やしていきたいなって思っています。ですから、私は産婦人科医の個人の産婦人科医院を、この長浜市に誘致します。今は日赤病院へ年間2000万位のお金を出して、産婦人科医は日赤ともうその1つの民間の医院しかないので、そういった所にお金を使っているんですけども、そんなお金を使うならやはり選択肢を増やす為に、産婦人科医院を誘致します。

あと、湖北病院という僻地拠点(へきちきょてん)病院という特殊な性質を持った病院があります。今、老朽化が進んでいますが、やはりあの病院は必要です。僻地拠点病院という特殊な性質がありますんで、先ほども言ったように、地域で同じ税金を払っているのに、受けられるサービスが違うっていうのは間違っていると思いますし、やはり湖北病院の強みって僕はあると思います。例えば高島市、敦賀市からも来て頂ける、県境を越えてでも来て頂けるような病院に、私はしていきたいです。

重視したい分野「教育・子育て支援」

まず子育てなんですけれども、長浜市は結構子育てに関しては切れ目のないサービスを提供しているって言っているんですけども、今年の10月から中学生までの入院費通院費が無償化になります。でもこれって、今県内では行っていないのは、長浜市ともう1つだけの市町しかないんです。ほとんどの自治体が全国的にも行っています。私はもっと先を行きたいと思っています。米原市が過疎地域も生み出さず、人口減少も緩やかになっているということは、やはり子育て支援をしっかりやった結果、子育て世代や若い世代を呼び込むことができたのだと思います。長浜市もそれをやっていきたいということで、高校生までの医療費無償化を実現したいと思います。これもいろいろハードルはあるんですけど、でもできない理由を探すんじゃなくて、できる方法を考えて、この長浜市を持続可能な長浜市にしていきたいと思います。

そして、あと教育なんですけども、この滋賀県ってやはり学力テスト「学テ」と言われるものの順位がすごい低いんです。その原因っていうのは、やはりこの湖北地域の学力が低いってことがまず一番の原因なんです。これはいろんなところから話を聞かせてもらってエビデンスはあるんですけども、この湖北地域の学力が低いと。僕も1人の親として考えると、やはり子どもにはしっかりとした教育の環境を与えてあげたい。そう思われるお母さん方やお父さん方がいらっしゃるんで、できるだけ南の学校へ皆さん行かれたりするんですけども、私は長浜市のそういった学力の底上げをしていきたいです。それにはやっぱり教育委員会を改革をしていきたいと思います。僕も市議会議員時代に(教育委員会は)閉鎖的というか、ちょっと異質な組織だなって思いました。先生に対する指導であるとかも、教育長は厳しい方が今までやってこられたんですけども、やはりこの滋賀県の学力の足を引っ張っているのは、我々湖北地域なんだとしっかり自覚をしてもらって、できるだけそういった教育、長浜市で基礎教育・義務教育を受けることができれば、そこそこ学力が高くなるというような状況に持って行きたいと思います。

「地域によって受けられるサービスが違う」というのは間違ってるって言ったんですけれども、例えば、今、小規模学級がある学校も結構ありますし、私はやはり、例えば余呉に住んでいてもすごい教育が受けられるっていう状況を作っていきたいと思っています。でも今、学習塾がどんどん北部ではなくなっていっています。南へ集中している。塾に入れたくても入れられないという状況が続いています。私が考えているのが、放課後の児童クラブのような環境で、塾のような、学習塾のような機能がある。そういったシステムを創りたいなって思っています。塾に行けない、行きたいけどもいけない子どもさん達に、学校で例えば補習じゃないんですけど、そういった進学塾のような機能を学校に備えていきたいなって思っています。できるだけそういうふうに、湖北の学力が滋賀県の学力の足を引っ張っているってことを自覚して、そして意識を醸成してもらって、長浜市の教育を底上げしていきたいと思います。

また子育て支援なんですけども・・・今、長浜市内に認定こども園があるんですが、入れたくても入れない子どもさんたちが年間35人おられます。以前はもっと多かったんですけど、子育て支援制度がスタートするということで保育園を増設したりした結果35人で待機児童がおさまっているということなんです。でも、僕も子育て世代ってこともあり、いろいろなところからお話を聞かせてもらうと、例えば、もちろん保育園に入れなかったっていう相談もありましたし、あと自分が希望している保育園に入れなかったっていう相談も多く頂きました。先ほども言いましたように、子育て支援をしっかりすれば若い世代とか子育て世代を長浜に呼び込めます。ですから、私はその待機児童完全にゼロにしたいと思っています。

これは、もう当たり前のことだと思いますが、女性の活躍であるとか共働きが僕らの世代にはやっぱり増えています。この方がやはり家庭にも潤いを与えますし、そういう社会の流れがありますんで、保育園を増設して待機児童を完全にゼロにしたいなって思っています。もちろんある程度誰もが入れるというわけじゃないんですけども、本当に困っておられるお父さんお母さんの方がいらっしゃいます。ですから、そういったところはしっかりと長浜市がサポートとすると。子育て支援ナンバー1の長浜市にしていきたいと思います。

でも保育園増設するに当たっては、保育士の確保というのがすごいあのハードルになってきます。ですから、今現在その保育士確保の施策を長浜市がいろいろやっています。奨学金を出したり、家賃補助をしたりとかいろいろあるんですけど、それでもなかなか・・・私の妻も保育士なんですけど、やっぱり収入が低くて本当に大変な仕事です。体力ももちろん使いますし。だからこそ保育士の待遇をもうちょっと上げさせてもらって、人そしてそういった施設をしっかり充実していきたいと思います。

最後に市民の皆さんへメッセージ

合併から12年、市民サービスは低下をし続けてきました。この原因というのはこれまでの長浜市が背負ってきた借金の返済であったり、それを早く返すこと=繰上償還をしてきました。
それとまた、基金の積み立て。例えばこれから公共施設を維持していくためにお金がたくさんかかります。そのために、今、「目的基金」ということでいろんな分野でお金を積み立ててきました。しかし、これのしわ寄せが結局は市民サービスの低下につながってきました。

また、合併した時に「合併協議書」というのが作られていて、これは12年前に作られているんですけど、結局それに則って今も12年前に決まった決まりごとを今も実行している。でも時代って移り変わります。これからの10年、2030年までで例えば世界の物流であったり、医療・公共交通も大きく変わってきます。だからこそ、そういった昔に決めた決めごとに囚われてはいけないですし、変えていかなければ進化をしていかなければなりません。ですから、まず私はしっかりとそういったこれまでの古い体制とかしがらみを断ち切って、新しい長浜市をもう1回作っていかなければならないと思っています。

それで、僕が今いろいろあれしたいこれしたいって言っているんですけど、やはりお金がかかります。人口減少していって財政規模の縮小って僕はよく言っているんですけど、要は市民サービス、子どもたちの教育・高齢者の福祉・安心安全な医療体制の整備・あとは長浜市の未来のための投資へのお金がどんどん減っています。財政規模・使えるお金がどんどん減ってくってことは、やはり更に市民サービスが低下をしていくってことですから、私はまずはしっかりと新しい財源を確保していきます。

例えば、「ふるさと納税」。長浜市って7000万円しか納税額がないんです。ところが、福井県敦賀市を見てみますと、34億円くらいふるさと納税の納税額があります。先日、守山市が「給付型の奨学金制度」を作りました。これができたのはなぜかというのは、ふるさと納税で余ったお金があったからできたんです。私はそういったことも長浜市でやっていきます。

あとは、新しい「観光税」という税を京都市が今導入しているんですけど、長浜市でも宿泊で来ていただいた観光客の皆様からお金を頂戴することを考えています。今、実際に入湯税とかを取ったりしているんですけど、京都ならば200円とか100円とか、ちょっと観光客の方に上乗せをして税金を払ってもらっていることを長浜市でもやります。

「ふるさと納税」であるとか「観光税」のような税を「法廷外目的税」というんですけど、そういった財源をしっかりと確保して市民サービスを向上していって、長浜市に住んでよかったなって、これからも住み続けたいって思ってもらえる長浜市にしていきますんでよろしくお願いします。

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