見出し画像

クソの墓標④ 勇気の天使 ヴィクトリカ(二人目)

シークレットパック「ギャラクティック・エボリューション」、来たる。

そう、来てしまった。
9月1日の制限改定で手持ちデッキが壊滅した私が。唯一フルリストを持っている。

ゴミ1号のパーツである「御巫」が。

フルパワーで組めるデッキがゴミしかないという現実に直面した私は、しかしこんなクソデッキは使いたくなかったのでより良いクソデッキを求めて《勇気の天使 ヴィクトリカ》の可能性を探っていた。


ゴミ3号の失敗点は、《勇気の天使 ヴィクトリカ》も《守護神官マハード》も、超弱い他に使い道のないカードの素引きに頼っていた点である。そのため「A:《勇気の天使 ヴィクトリカ》を出すためのパーツ」「B:《守護神官マハード》を引き込むためのパーツ」ばかりが手札にかさばると2004年の遊戯王の如き光景が繰り広げられてノスタルジーのあまり憤死してしまうし、AもBも単体では役に立たず、AとBの両方が揃っていないと引いただけ実質セルフハンデスというマゾプレイが始まっていた。

そうだな……モンスターをセットしてターンエンドで

そこで私が考えたのは、AかBのどちらかまたは両方のパーツを「C:相手の妨害を無力化するカード」「D:相手の妨害を受けた後から展開できるカード」と兼用できないかということだ。いやそんなことクソデッキじゃなければ当たり前のことなんだが……
その候補として目を付けたのが《天空神騎士ロードパーシアス》だ。

天使族モンスター2体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:手札を1枚捨てて発動できる。「天空の聖域」またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。フィールドに「天空の聖域」が存在する場合、手札に加えるカードを天使族モンスター1体にできる。
②:自分フィールドの表側表示の天使族モンスターが墓地へ送られた場合、自分の墓地から天使族モンスター1体を除外して発動できる。除外したモンスターよりレベルが高い天使族モンスター1体を手札から特殊召喚する。

《天空神騎士ロードパーシアス》を場に用意した上で《宣告者の神巫》を出して《勇気の天使 ヴィクトリカ》を墓地に落とし、《天空神騎士ロードパーシアス》からの《天空の歌声》を経由して《勇気の天使 ヴィクトリカ》を回収すれば特殊召喚の用意ができる。
《天空神騎士ロードパーシアス》は素材に天使族2体以上を要求するリンクモンスターのためある程度の天使族に寄せたデッキ構成を要求すると思われがちだが、かつて【オルフェゴール】でクソデッキを考えていた時の経験が役に立った。すなわち、

天使族《彼岸の黒天使 ケルビーニ》

何故か天使族《勇者トークン》

による《ロードパーシアス》の供給である。
 特に《聖殿の水遣い》は《アラメシアの儀》から《勇者トークン》と同時に呼び出せる《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の素材でありながらも、《彼岸の黒天使 ケルビーニ》から《アラメシアの儀》を呼び出すこともできるという抜群のシナジーを持つ。

特に意識していなかったが女の子が多いデッキだ。

また、《神聖神騎士ロードパーシアス》が場に存在する状態で《宣告者の神巫》を出す方法については、ゴミの際に検討していたルートが役に立った。《聖騎士の追想 イゾルデ》《曙光の騎士》を呼び、そのまま《スプライト・エルフ》としてやれば《宣告者の神巫》を墓地経由で場に呼び出すことができる。
 さらに、《神聖神騎士ロードパーシアス》が場に存在する状態から《聖騎士の追想 イゾルデ》を作る方法についても、困ったことにゴミの際に検討してしまっていた。《神聖神騎士ロードパーシアス》は下向きに3つのリンクマーカーを持っているので、《コードブレイカー・ウイルスソードマン》《コードブレイカー・ゼロデイ》《コードブレイカー・ウイルスバーサーカー》の3連コンボによって戦士族3体を容易に用意(笑)できる。

コードブレイカー・絶対イゾルデ出すマン

以上の検討から、《勇気の天使 ヴィクトリカ》を確定で呼び出すのに必要な要求値は「《彼岸の黒天使 ケルビーニ》+効果モンスター1体」と結論できる。《アラメシアの儀》を使用しているならば《彼岸の黒天使 ケルビーニ》からリンク値を稼げるレベル3を落とせば良いし、使用していないなら《聖殿の水遣い》を落として《アラメシアの儀》に到達すれば良いからだ。
 よって、今回のデッキに必要な要素は「レベル3」「アラメシアの儀」「装備魔法」「宣告者の神巫」

そう、ゴミである。

見てごらん、埼玉県だよ。

調整する気がなさすぎて《曙光の騎士》も《スプライト・エルフ》も入ってない一応、「勇者トークン」「御巫」は後攻に強いし、アドバンテージを失わずに手札を墓地に捨てられることから「幻影騎士団」の手数も活かしやすい。シナジーはある。だが、そのシナジーを全てぶち壊し盛大な不協和音を鳴り響かせる《イリュージョン・オブ・カオス》《守護神官マハード》の「誰だよお前」感たるや。「勇者」「魔法使い(聖殿の水遣い)」「騎士(曙光の騎士)」「聖職者(宣告者の神巫)」という仲良し陽キャパーティの輪に入ろうとウェイっぽく振る舞ってるけどなんか一人だけちょっと距離が離れてて話にも全然入れないオタクのような物悲しさが漂っていて見ているだけで辛い。

最終盤面だけは《天空神騎士ロードパーシアス》+《スプライト・エルフ》+《勇気の天使 ヴィクトリカ》+《守護神官マハード》+レベル10シンクロとそこそこ立派だが、ここまで揃うなら《守護神官マハード》がなくてもキルが成立するし、そもそも「《彼岸の黒天使 ケルビーニ》+効果モンスター1体+手札に《守護神官マハード》」という要求値が普通にクッソキツいので土台無理な話な上《勇気の天使 ヴィクトリカ》なんかよりも《大天使クリスティア》を先攻で出した方が100億倍強いのでボツとなった。


再びゴミを生成したところで、次に考えたのは《守護神官マハード》の脱オタ活用だった。実は《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の素材はレベル3であればトークンであっても良いので、《幻獣機ドラゴサック》で《幻獣機トークン》を2体生み出すことで即座に「《彼岸の黒天使 ケルビーニ》+効果モンスター1体」の盤面を用意できる。

昔お世話になったので割と好きなカード

レベル7モンスター×2
①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。自分フィールドに「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)2体を特殊召喚する。
②:自分フィールドにトークンが存在する限り、このカードは戦闘・効果では破壊されない。
③:1ターンに1度、自分フィールドの「幻獣機」モンスター1体をリリースし、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

「勇者」とレベル7の相性の良さは【天威勇者】で嫌というほど実証されているし、《守護神官マハード》は自力で場に出られるレベル7で、実質《守護神官マハード》となる《イリュージョン・オブ・カオス》も《マジシャンズ・ソウルス》を経由してレベル7の《ブラック・マジシャン》を出力可能と、ゴミのリサイクル活用法には事欠かさない。

何より、今の遊戯王マスターデュエルでは最強のレベル7カード群である《クシャトリラ・フェンリル》《クシャトリラ・ユニコーン》《ダイナレスラー・パンクラトプス》が大量投入可能なので、カードパワーの底上げを図りやすい。
 更には《アラメシアの儀》からの選択肢である《外法の騎士》は、自力で場に出られるレベル7である上に、場を掃除しながら相手フィールドに闇属性・攻2000のモンスターを用意できる。これには数学的に極めて重大な意味が隠されている。

そう。

10000引く2000は8000である。

この符合。

圧倒的なカードパワーの暴力と、数学的知性溢れるコンボを「勇者」という名のシナジーで編み上げた最強デッキが今降臨する!

もう【勇者クシャトリラ】でいいだろ!!!!!!!!!!!!

何故これほどのパワーカードたちを使ってこんなクソ弱いムーブをしないといけないのか理解に苦しむが、それ以前に後手からランク7というコンセプト自体が理解に苦しむからどうしようもない話だったわ!😉