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ゴミの墓銘① 御巫神楽

ゴミを使いたくがないためにゴミを生み出してしまった私だが、ゴミよりはゴミのほうがマシという現実的な判断(いずれにしてもゴミなのだが)によって結局ゴミを組んでしまった。そこで、私は気付いたのだ。

世はまさに大【ピュアリィ】時代。ランクマッチが(場合により)ブイズファンたちのポケモン大会の如き様相になる環境、それは各デッキが超耐性《エクスピュアリィ・ノアール》対策に余念がない環境とも言える。《冥王結界波》《サンダー・ボルト》のような大振りなカードはその数を減らし、捲り札は「壊獣」や《発禁令》のようなものに少なからずシフトしつつある……

つまり、《大天使クリスティア》の通りが抜群に良い環境ということだ。

【ピュアリィ】に先攻で《エクスピュアリィ・ノアール》を出されたらもちろん負けなのだが、それは別として「先攻展開に成功したのに《サンダー・ボルト》《拮抗勝負》連打で負け」といったようなゴミの存在価値を根本から揺るがすような事態は確実に減少する。ならば、今こそゴミをちょっとだけ調整してやるときなのではないか。

デッキの調整にはおねショタメソッドが有効であることは既に証明されている。これにならい、本記事でもカードゲームを嗜むショタとお姉さんに登場してもらおうと思ったのだが、試しに書いてみたらキモすぎて吐きそうマジでキモすぎて吐きそうだったのでいつもの文体で勘弁していただきたく何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、ゴミの弱点は(後手が絶望的とか誘発受け悪すぎとかみたいな構造的な欠陥はもう諦めるとして)《聖騎士の追想 イゾルデ》《異次元エスパー・スター・ロビン》を出せない手札の場合に盤面が著しく弱体化する点だった。特に《魔鍵銃-バトスバスター》をも素引きしてしまっている場合には《幻影霧剣》以外の妨害がほぼ構えられないという衝撃的な貧弱さを誇り、その弱さたるや最強の黒魔術師(笑)に余裕で突破されて敗北するほどで、早急な改善が望まれていた。主に私に。

流石に勝ったが散々回してこの有様である

では「《異次元エスパー・スター・ロビン》が出せない手札」とはどのような状況だろうか? その答えは以下の通りだ。

① 《異次元エスパー・スター・ロビン》を素引きしている
② 装備魔法を2種類以上素引きしていてデッキの装備魔法が足りない

小学生でもわかることだが?????????????

いや待ってほしい。言語化することは大事なことだ。黒井ヒョウもそう言っていた。そして改めてゴミ1号のリストを見返してみよう。

いつ見ても弱すぎる①の状況に対しては《エッジインプ・シザー》の採用により《異次元・エスパー・スター・ロビン》をデッキに戻しつつ《大天使クリスティア》までつなげるルートを確保している。また、②についても《剣の煌き》《執念の剣》《月鏡の盾》という3種類もの「デッキに戻る」装備魔法を採用することでリスクを最小化するようにしてある。つまり、このデッキは一見ゴミながらもきちんと問題点を意識した良い構築と言えるのだが……冷静に考えて本当にそうだろうか?

手札に来た瞬間セルフハンデスだが???????????

別にこいつ出しても勝たないのだが???????????????????

そもそも《異次元エスパー・スター・ロビン》が採用されているのは10枚ものゴミ装備魔法を墓地へ送るためだけであって、別にこいつを出すことが目的のデッキではないのだ。むしろこいつを出す効果に《灰流うらら》撃ってくれ!!!とか祈りながらプレイしているレベルなので、「《異次元エスパー・スター・ロビン》を出すための工夫」は本質的に間違っていたのだ。
 ならばこのゴミをどう改善すべきか、その答えは簡単だ。このデッキの要は《大天使クリスティア》。つまり、《異次元エスパー・スター・ロビン》を出せない場合でも《大天使クリスティア》を出せるようにすれば良い。

とはいえ、ただでさえ腐臭が漂っているゴミにこれ以上ゴミを足すわけにも行かないので、《大天使クリスティア》の出力には今と同じ方法……つまり《祝福の教会-リチューアルチャーチ》を使用したい。したがって、今求められる要請を箇条書きにすると

① できる限りスペースを取らず
② 展開の途中に容易にアクセスできて
③ 大量の魔法カードを墓地に叩き込める

ギミックとなるのだが、そんなギミックがあったらどう考えても遊戯王はとっくに壊れているので、実はこれはゴミ1号構築の際にはハナから諦めていた要請であった。それ故に、このあまりにも高度な要求を満たすギミックの存在を、私は見落としてしまっていたのだ。

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分のデッキ・墓地から装備魔法カードを3枚まで選んでこのカードに装備する(同名カードは1枚まで)。
②:自分・相手のメインフェイズに、このカードに装備されている自分フィールドの装備魔法カード1枚を墓地へ送り、フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの、表示形式を変更するか、効果をターン終了時まで無効にする。

《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》
 《盗人の煙玉》を用いたピーピングハンデスで悪名高い汎用シンクロモンスターだが、こいつの本質はピーピングハンデスではなく3枚の装備魔法を自由に引きずり出せるところにある。すなわち、《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》をシンクロ召喚するだけで墓地の魔法カウントを3枚増やすことができるのだ。すなわち

① 《聖騎士の追想 イゾルデ》で4枚+《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》で3枚+《祝福の教会-リチューアルチャーチ》で1枚+《高尚儀式術》
② 《聖騎士の追想 イゾルデ》で3枚+《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》で3枚+《剣の御巫ハレ》で1枚+《祝福の教会-リチューアルチャーチ》で1枚+《高尚儀式術》

の2パターンで墓地に8枚の魔法+《剣の煌き》を用意してレベル8の《大天使クリスティア》を出力することが可能となる。後は《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》を出力する方法と、これをきれいに処理する方法だけ考えれば良い。


ゴミ、猛る。

《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》という新たな仲間を手に、《執念の剣》(笑)の呪縛から解かれ世界へと羽ばたく真の最強デッキの姿をとくと見るが良い!

やっぱりゴミかな?

そもそも装備魔法11種類の時点でゴミであることは避けられなかったのだが、それでも可能な限りの工夫は施したつもりだ。
 《異次元エスパー・スター・ロビン》素引き時の対策として《エッジインプ・シザー》は続投させた。ゴミまみれのデッキなので戻す手札には困らないはずだ。
 更に、《執念の剣》という凄まじいゴミを抜くことで《『焔聖剣-デュランダル』》を採用でき、これにより《剣の御巫ハレ》と相性の良い《焔聖騎士-リナルド》に無理なくアクセスできるようになった。これによって《虹光の宣告者》をシンクロ召喚する択も取りやすくなった他、《異次元エスパー・スター・ロビン》を出せない手札の場合に以下のような展開ができるようになった。

手札:《幻影騎士団ティアースケイル》+装備魔法カード2種類以上
①:《幻影騎士団ティアースケイル》を召喚。装備魔法を捨てて《幻影騎士団ダスティローブ》を墓地へ送る。
②:墓地の《幻影騎士団ダスティローブ》を除外し効果発動。《幻影騎士団サイレントブーツ》を手札に加える。
③:《幻影騎士団サイレントブーツ》を特殊召喚し《彼岸の黒天使 ケルビーニ》をリンク召喚。
④:《彼岸の悪鬼 グラバースニッチ》を墓地へ送って《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の効果発動。
⑤:墓地の《彼岸の悪鬼 グラバースニッチ》の効果発動。《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》をデッキから特殊召喚。
⑥:《彼岸の黒天使 ケルビーニ》と《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》で《スプライト・エルフ》をリンク召喚。
⑦:墓地の《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》の効果発動。墓地から《彼岸の黒天使 ケルビーニ》を特殊召喚。
⑧:墓地の《幻影騎士団サイレントブーツ》を除外して効果発動。《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》を手札に加える。
⑨:墓地の《幻影騎士団ティアースケイル》の効果が誘発。自身を特殊召喚する。
⑩:《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》をセットしそのまま発動。
⑪:《幻影騎士団ティアースケイル》と《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》で《聖騎士の追想 イゾルデ》をリンク召喚。①の効果で《魔鍵銃士-クラヴィス》を手札に加える。
⑫:《剣の煌き》《御巫舞踊-迷わし鳥》を含む装備魔法3種を墓地に送り《聖騎士の追想 イゾルデ》の②の効果発動。デッキから《剣の御巫ハレ》を特殊召喚。
⑬:《聖騎士の追想 イゾルデ》と《彼岸の黒天使 ケルビーニ》で《スプライト・スプリンド》をリンク召喚。《宣告者の神巫》を墓地へ送る。
⑭:《スプライト・エルフ》の効果発動。《宣告者の神巫》を特殊召喚。
⑮:《宣告者の神巫》の①の効果発動。《大天使クリスティア》を墓地へ送る。
⑯:墓地の《剣の煌き》の効果発動。《宣告者の神巫》をリリースして自身をデッキトップに戻す。
⑰:《宣告者の神巫》の②の効果が誘発。デッキから《サイバー・エッグ・エンジェル》を特殊召喚。
⑱:《サイバー・エッグ・エンジェル》の効果発動。《祝福の教会-リチューアル・チャーチ》を手札に加えてそのまま発動。
⑲:手札の装備魔法カードを捨てて《祝福の教会-リチューアル・チャーチ》の①の効果発動。デッキから《高尚儀式術》を手札に加える。
⑳:《高尚儀式術》を発動。手札の《魔鍵銃士-クラヴィス》をリリースしてデッキから《魔鍵銃-バトスバスター》を儀式召喚。
㉑:《魔鍵銃-バトスバスター》の効果発動。《大魔鍵-マフテアル》を手札に加える。
㉒:《大魔鍵-マフテアル》の①の効果発動。「魔鍵」モンスターの追加召喚権を得る。
㉓:《魔鍵銃-バトスバスター》《剣の御巫》《サイバー・エッグ・エンジェル》で《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》をS召喚。効果により《『焔聖剣-デュランダル』》を含む3種類の装備魔法をデッキから装備する。
㉔:《『焔聖剣-デュランダル』》の効果発動。《焔聖騎士-リナルド》を手札に加え自身を破壊。
㉕:墓地の《御巫舞踊-迷わし鳥》の効果発動。《剣の御巫ハレ》を特殊召喚し自身を装備。
㉖:《剣の御巫ハレ》の効果発動。《御巫の水舞踏》を手札に加えそのまま装備。
㉗:場に《剣の御巫ハレ》が存在するので《焔聖騎士-リナルド》をチューナー扱いで特殊召喚。
㉘:《焔聖騎士-リナルド》と《パワー・ツール・ブレイバー・ドラゴン》で《フルール・ド・バロネス》をS召喚。
㉙:《大魔鍵-マフテアル》を召喚。効果で《魔鍵銃-バトスバスター》を特殊召喚。
㉚:《魔鍵銃-バトスバスター》と《剣の御巫ハレ》で《F.A.ライトニングマスター》をS召喚。
㉛:墓地の魔法カードを8枚デッキに戻して《祝福の教会-リチューアル・チャーチ》の②の効果発動。《大天使クリスティア》を特殊召喚。

いかがだろうか? 相変わらず一体どこが【幻影騎士団】なのか微塵も理解できない盤面ではあるが、《召喚獣メルカバー》を使用していたゴミ1号と比較すると妨害が安定している点で上回っていると言える。というか、1ターン目で手札を使い切らないことがほぼない構成のせいで《召喚獣メルカバー》はただの置物だったのが改善したというのは大きな進歩と言えるだろう。
 ただし、《召喚獣メルカバー》という形で《大魔鍵-マフテアル》を処理できない関係で《異次元エスパー・スター・ロビン》を使用した通常展開の最終盤面の無効妨害が《フルール・ド・バロネス》のみになってしまっている点には注意されたい。

不安も残るにせよ問題点を大きく克服したゴミ1号。いざネットの大海へ!でもやっぱり大会では使いたくないのでランクマで

1戦目 対【ピュアリィ】
後攻。《ストレイ・ピュアリィ・ストリート》《ピュアリィ・マイフレンド》《ピュアリィープ!?》《ピュアリィ・スリーピィメモリー》素材《エピュアリィ・ビューティ》みたいな布陣で早速負けかと思ったが、相手があまり上手くなく、また誘発を引かれなかったこともあり、6素材《エクスピュアリィ・ノアール》と6素材《天霆號アーゼウス》による妨害を受けつつ「御巫」でLPを削り、最後は《幻影霧剣》で《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》に誘導した返しに《スプライト・エルフ》《スプライト・スプリンド》《宣告者の神巫》経由の《御巫神楽》で相手盤面全部叩き割ってバーンダメージで勝利!このデッキ組んだ甲斐があった。

2戦目 対【マシンナーズ】
先攻。《スプライト・エルフ》+《スプライト・スプリンド》+《異次元エスパー・スター・ロビン》+《大天使クリスティア》+《フルール・ド・バロネス》展開。返しに《禁じられた一滴》で終了するも盤面処理しきれず勝利。

3戦目 対【HERO】
コイン負けも先攻譲られ、《スプライト・エルフ》+《スプライト・スプリンド》+《大天使クリスティア》+《フルール・ド・バロネス》+《F.A.ライトニングマスター》展開。返しに《冥王結界波》食らって負け。

「一滴結界減ってるからいける」とか言ったやつ誰だよ!!!!!俺だよ!!!!!!!!!!!!
心折れて終了。