■副業禁止でもキャリアの枠は広げられる!プロボノ活動のすすめ
こんにちは。
産業カウンセラーの若林ひろこです。
人生100年時代と言われるようになる中で、
副業やパラレルキャリアに興味をお持ちの
医療職の方も増えてるのではないでしょうか?
わたし自身がパラレルキャリアを選択している事もあり
働き方の相談を多く受ける中で聞くのが
「職場で副業を禁止されている」というお話です。
大手銀行が副業を解禁するなど、
世の中の流れは副業解禁方法に進んでいますが
まだまだ慎重な医療現場。
副業ができないという方も多いのではないでしょうか。
そんなご相談を頂いた時に、ご紹介するひとつに
「プロボノ」という働き方があります!
■プロボノとは
プロボノとは、ラテン語で「公共善のために」を意味する「pro bono publico」を語源とする言葉です。
意味としては、本業で培った専門スキルを活かして無償の社会貢献を行うことです。
それってボランティアとどう違うの?と思われるかもしれませんが
プロボノとボランティアにおける大きな違いは、専門性があるかどうかです。
プロボノは自分が培ってきたスキルを活かした活動、
本業の延長に存在している活動になります。
本業の中で得た、“自分の専門スキルを使って活動する”ところが、通常のボランティアとは異なります。
さて「専門スキル」というと何か思い浮かびませんか?
そう、医療職は専門性が高くプロボノ活動と親和性が高い職業なのです。
■自分の専門性とは
自分の専門性というと『資格名』にこだわり過ぎてしまうケースを見かけます。
もちろん資格を持っている事で得られる専門性は大切ですが
そこにこだわり過ぎると
ご自身のできる事を狭めてしまう可能性があります。
自分の専門性を考える際は、まずはご自身が今働いている中で
「やっている事・できる事」の棚卸をおすすめします。
技師職だからといって、ずっと検査機器と向き合っているだけではないはずです。
患者さんとの向き合い方や声のかけ方ひとつをとっても、あなたが今の仕事で身に着けた専門性になりえます。
■プロボノ活動をするメリットは!?
プロボノ活動は無償で行うものですので、すぐに報酬に結び付くものではありません。
ただし、長期的な目で見たときに今「副業禁止」という枠にとらわれてしまっている方にはメリットが大きな活動です!
①スキルアップ
プロボノは自分の専門スキルを活かしながら行う社会貢献です。
もちろんボランティアで未知の事に挑戦する事で得られる
メリットもありますが、今あるスキルを活用する、
また伸ばしていくというのは本業とのシナジーも生まれます。
また、プロボノを始めた結果としてそこで出会う人たちが持つ専門スキルに触れる事で、今までの自分にはない新しいスキルが獲得できるチャンスにもつながります。
②新しい出会い
プロボノを始めると、今の職場以外でのつながりが増えて、新しい出会いが生まれます。
少し難しい言葉を使うと、社会資本(人間関係やネットワーク、コミュニティなど)が増えるので、
そこから新しい何かを始めるなど、今後の選択肢が増えていきます。
また、ご自身のロールモデルになりえる人と出会う可能性も秘めているのです。
個人的にはここは大きなメリットになると考えています。
③副業へつなげやすい
少しいじわるな言い方になりますが
「副業を禁止されている」からといって、今の状態に不安を持ちながら行動できない方は
「副業が解禁された」としても、すぐに副業開始に動けない可能性があります。
本業で許可がでた時に、新しく何かを始めるクセがついていた方が
よりスムーズな副業開始につながります!
このように、プロボノはわかりやすい「報酬」を
すぐに得るための活動ではありませんが
長期的に見たときに、これらのメリットが得られる活動です。
■プロボノの探し方
プロボノ活動をするには
オンラインで、プロボノ活動ととプロボノワーカーをマッチングする
サービスを活用していただくのがおすすめです。
NPO法人での募集も多く、活動のフィールドを大きく広げる事も可能です。
また、ご自身の職種の繋がりから探して頂く方法もあります。
同じ職種の方や専門学校の中でしか出回っていない情報など、
今までと興味を変える事で得られる情報も変わってきます。
特に医療職は職種ごとのネットワークの力も強いので、同じような活動をしている方がいないか
探してみる事もおすすめします!
(自分自身でも専門職で働いていた時、そのネットワークの強さには感心しました。)
プロボノ活動を行うことで
報酬とは違ったメリットが多く得られます。
今の働き方に不安がある方や、副業まではすぐに挑戦できないという方は
まず、裾野を広げる事を目的にプロボノ活動を試してみるのはいかがでしょうか。