英語の学び方①全体の流れをつかむ
「英語の習得ってなかなか難しい、、」
そう思ったことはありませんか?
単語が多くて覚えるのが大変だったり、
文法がイマイチ理解できなかったり、
長文を読むのに時間がかかったり、
リスニングが何言ってるかチンプンカンプンだったり、、、
英語を習得するには様々なハードルを乗り越えなければならなくて、けっこう大変なんですね。
学校で勉強する教科はいくつもありますが、英語というのは「いちばん地道に勉強しなければいけない教科」です。
急に英語ができるような特効薬なんてないし、英語の成績が爆上がりするようなスゴい勉強法なんてものもありません。
コツコツ努力を積み重ねていって、根気よく自分の英語力を高めていくしかないのです。
でも逆に言えば、英語という教科は頭の良し悪しは関係ありません。
考えてみてください。日本人で日本語が喋れないという人にあなたは会ったことがありますか?
答えは「No」ですよね。日本人は全員日本語を話すことができます。
同じように、アメリカ人で英語が喋れない人はいません。
日本人は全員日本語を喋れるし、アメリカ人は全員英語を喋れます。
すなわち、「言語」というものは基本的に誰であっても習得可能であるということなんですね。
「自分は頭が悪い」と思っている人も、言葉は不自由なく喋ることができていますよね。
言語というのは、練習すれば全員が身につけることのできるスキルなわけです。
要は「やればできる」ということ。
確かに勉強は大変かもしれません。
でも、努力が報われないなんてことは無い。正しい方法で勉強すれば皆かならず英語を使えるようになれるんです。
このことを決して忘れないでください。
英語の勉強で大事なキーワード「ピカソ」
さて、ではこれから「どのようにして英語を学んでいけば良いのか?」その勉強法について解説していきます。
ところで、あなたはこの絵を見たことがあるでしょうか?
おそらく、ほぼすべての人が知っている絵ですよね。
そう、20世紀最大の芸術家「ピカソ」が描いた「ゲルニカ」です。
この絵、メチャメチャ称賛されている絵であることもあなたは知っていると思います。
でも正直に言って、この絵っていったい何がすごいのか分からなくないですか?
パッと見すると、なんか絵のセンスがない小学生が描いたお絵描きみたいですよね。笑
なんでこんなものが、「素晴らしい」と絶賛されているのでしょうか?
次はこの絵を見てください。
この絵、いったい誰が描いた絵なのか分かるでしょうか?
実はこれを描いたのも「ピカソ」なんです。
しかもこれ、ピカソが15歳の時に描いた絵なんですよ!
あなたと変わらないくらいの年齢の時に、彼はすでにこんな上手すぎる絵を描いていたのです。
まさに天才ですよね。
なぜこんなにも才能あふれる絵画を描いていたピカソが、ゲルニカのような変な絵を描くようになったのでしょうか?
実は、あのヘンテコな絵の技法は「キュビスム」と呼ばれるメチャすごい描き方なんです。
絵画というのは基本的にある1つの視点から見た映像を描いています。
でもこのキュビスムは、1つではなく「複数の角度から見た映像」を1つの紙にギュッと押し込んで絵画を作っているんですよね。
紙という平面の中に、複数の視点からなる立方的な物体を表現しようとしているワケです。
この今までに無かった斬新な表現技法をピカソが生み出したことで「これはスゴイ!!」と称賛されるようになったのです。
そしてこのストーリーの最も面白いところは、ピカソがもともとメチャ上手い絵を描いていたことなんですよね。
決して突拍子もなく「キュビスム」が生まれたわけではなく、15歳であの絵が描けるほど元から絵が上手かったからこそ、「キュビスム」という表現技法を創り出すことができたということです。
基礎を徹底していたからこそ、それをもとに画期的な絵を描くことにつながったのです。
なぜ僕は英語の勉強の説明でこんなピカソの話を持ち出したのか?
それは、英語の勉強においても基礎が最も大事であるからなんです。
ピカソはこんな言葉を残しています。
基本を制する者が、世界を制する
彼は絵画の基本をきちんと押さえていたからこそ、世界中をアッと驚かせる作品を創れたのです。
英語も同じ。基本が何よりも大切なのです。
英語における基礎とは何でしょうか?
それは「単語」と「文法」です。
これを押さえていない限り、英語は上達できません。
なぜなら全ての英語の文章は、その基礎である単語と文法でしか作られていないからです。
ピカソのどんなに理解が難しく思える絵画でも、その全ては基礎の上に成り立っています。
どんなに難しく思える文章であっても、それは基本的な単語と文法の組み合わせでしかありません。
あなたが英語の勉強で壁にぶつかった時には、英語の基礎である単語と文法を見直してみてください。
英語で伸び悩む99%の原因は必ずそこにあります。
「英語は単語と文法が大事?そんなの当たり前だよ」 そう思っている人もいるかもしれません。
しかし、頭では分かっているけれども、実際にはこれをちゃんとできていない人ばかりです。
だから、「長文が苦手だから長文の演習をひたすら頑張る」みたいなことをやってしまうんですよね。
長文が読めないというのは、すなわち文の意味がしっかり把握できていないということ。
文の意味が把握できないのは、単語と文法があやふやであるからなんです。
単語と文法を基礎から見直す必要があるのに、長文演習ばかりやっていても仕方がないですよね?
英語の勉強で詰まったら、いったん立ち止まって「ピカソ」を思い浮かべてください。
「英語が伸び悩む、、どうしよう、、」と感じたら、「あ、ピカソだ」と思い出して、もう一回基本に立ち返って勉強しましょう。
予習、授業、復習
英語の能力を高めるには、やはり学校の授業を通してレベルアップするのが効率的です。
そのためには、予習と復習も含めた効果的な授業の受け方を知っていかなければなりません。
〇予習
長文の授業を受ける場合、その予習においてやってはいけないNGなことがあります。
それは「いきなり辞書を使って単語を調べる」ことです。
長文を読んでいて知らない単語が出てきたときに、すぐに辞書を開いて意味を確認することはオススメしません。
どんな予習の仕方が良いかというと
1、まず全文をサッと読んで、何の文章なのか「テーマ」を把握する
2、もう一度最初から読み直す。今度は少しじっくり読んで、重要な「キーワード」や文章の構造を把握する
3、辞書を使って、意味の分からない単語を調べる
長文の授業の予習をする時は、「試験問題を気軽に読んでいる」感覚でやってください。
予習を試験の練習と捉えるのです。
試験の時は、もちろん辞書なんて使いませんよね。
英語の予習の、まだこれから扱う文章がどんな内容なのか知らない状態で、いったん自力で読んでみる。
これをすることで試験の長文問題を解く練習になるのです。
最初から辞書を使っちゃうと、自力で考えることを怠ってしまって練習にならないんですよね。
予習をただの授業の準備にするだけではなく、まっさらな状態で文章を読む訓練、長文に強くなる訓練のために利用してほしいのです。
もちろん予習の時点で全てを理解する必要なんてありません。予習の段階ではある程度の大枠を理解するだけで良いです。
英語の予習方法です。
まず一回ササっと読んでから、その文章の核となる「テーマ」を掴んでください。
「こんなこと言ってる文章なのかな~」って感じでOKです。
そして2回目。
1回目でテーマが掴めたので、今度はじっくりめに文章を読み、その文章の大事な部分をピックアップします。
同時に、その文章の構成(序論本論結論、起承転結)も把握しておくとベターです。
そうやって「2回」文章全体を読んでから、やっと辞書を使ってください。
このようにして予習を進めていきましょう。
かなり長い文章だと、予習だけで時間がかかってしまうかもしれません。
でも、このステップを踏んで予習することで、授業についていけないなんてことはまず無くなりますよ。
〇復習
これもまた長文の授業に関する話です。
授業の復習の際には、何もメモがないまっさらな文章を読みながら復習するのが良いです。
ノートやメモ書きされた本文を見て復習しても、実は頭にはそれほど入っていかないんですよね。
英文しか書かれていない文章を1から精読していくと、ところどころで「ここ授業でやったところだ!確かポイントは○○だったよな」って想起していきます。
このように授業で扱ったポイントを自分の頭から引っ張り出せるため、ただ授業ノートを見るよりも効果が高いんです。
なので復習の際には「授業でやった大事なことって何だっけ?」と思い出すことを意識して復習しましょう。
英語は使ってなんぼ
最後に、英語を学ぶ上で、みんなできていないけど超重要なことを教えたいと思います。
それは「英語はとにかく使っていけ」ということ。
忘れがちですけど、英語というのは「コミュニケーションツール」なわけです。意思疎通が本来の用途なんですよね。
英語の先生やAETと会話をくり返していくと、英語の能力がどんどんレベルアップしていくんです。
「英語を話すなんて自信がないし恥ずかしいよ、、間違えるの怖いし、、」
そう思って、誰も英語を話そうとしません。
でも別に、失敗したっていいじゃないですか。
というか、あなたは英語を学んでいる途中の段階なわけですから、完璧にしゃべれるはずがありません。
英語の先生やAETも「生徒は英語しゃべれない」って前提で接しているので、別に間違えたところで何も思いません。
あまり深く考えずカジュアルな感じで、コミュニケーションを取っていけば良いんです。
そうやって話す練習をしていくうちに、自分の使える表現が増えていって英語が楽しくなるんです。
また、やり取りの中でリスニングの練習にもなり、聞き取る力がアップします。
どうせ英語を勉強するんだったら、受験勉強のためだけじゃなくて実際にコミュニケーションが取れるようにもなりたいじゃないですか。
そのほうが、絶対あとから役に立ちます。実践的な学習です。
だから、失敗を気にせずどんどん先生と英語でコミュニケーションを取っていきましょう。
今回は英語学習の大事な核心について解説をしました。
次のセッションから、さらに具体的な英語の勉強法を解説していきます。
英語の基本となる「単語」と「文法」の勉強法。
長文読解の解き方。
これを次のセッションでは解説していきます。
次のセッション ⇩⇩⇩