医学部CBT受験記2020 中堅〜上位の方むけ
はじめまして。 2020年にCBTを受験してきた医学生です。
今回CBTの結果が発表され、無事に合格していました。 自分自身、CBTの勉強などで不安があり、他の方のブログをあさったりしていたので、私自身がどれくらいだったのか、というものを共有したいと思います。 守秘義務がありますので守秘義務に抵触しない程度に書いていきます。
CBTの結果
結果としては、得点率85.9%、IRT599でした。 関東圏などの有名病院の採用でのCBTでの足切りが8割とか8割5分など噂される中で、一応は最低目標の8割5分を超えられて一安心ではあります。 ただ、もうすこしとりたかったな、というのも本音ではあります。
CBTの感触
8割5分は、だいたい中位〜上位くらいまでの成績なので、意外と感触はよかったんじゃない? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、試験直後は絶望の一言につきました。 私も先輩方や他のブログから、CBT本番は模試やQBよりは簡単だ、という話をみていたのでたかをくくっていたのですが、実際は本当に難しい。 ひねりにひねった問題や、なんだこの問題みたことがない!という問題も多く、どれがプール問題なのか、どれが最新問題なのかを判定することもできませんでした(知らない方のために書いておきますと、CBT320問中240問は採点対象のプール問題、80問は検証用の採点対象外の最新問題で構成されています)。
確かに簡単な問題もありましたが、最新問題なのかわからないけどわからない問題が多すぎる! となり、自分がどれくらい取れているのかわからない、という感じになりました。 私はTECOM模試とメディックメディア模試を受けたのですが、どちらも8割2分などでした。 が、模試は320問がすべて採点対象であるので、実際に間違えたのは50~60問程度です。 本番は採点対象外問題を含めるとかなり間違えていたんじゃないかな、と思います。 そこでメンタルがやられかけ、試験中にかなり絶望感を抱いていました。 みなさんも本番ではメンタルをやられないようにしてくださいね。模試よりCBTは感触は難しいです(とれる点数はともかくとして、ですが)
CBTの勉強法
私は3年生までにメジャー科以外の『medu4』という医学生用予備校のビデオ講義を聞いていたので、4月からはメジャー科のmedu4をききつつマイナー科のQBをとき、メジャー科を見終えた後一気にQBを終わらせ、その後はQBの解き直し、知識を自作プリントに整理、そしてTECOMが配信している問トレという演習サイトでも演習をつみ、本番に臨みました。
QBは最終的に4周、問トレは1周と間違えたところを1周で終わりました(問トレは手をつけ始めるのが割と直前でした、もうすこしやっておけばよかったと後悔しています)
問トレはQBより全体的に難度が高いです。 というかこんな問題QBにはなかっただろ! 理不尽だ! みたいにペンを投げそうになる場面も多々ありましたが、逆に本番は理不尽な最新問題がメンタルを潰しにかかってくるので、その練習という意味では問トレありがとう・・という感じでしょうか。 プールも蓄積されこれからは最新問題は理不尽に難化するしかないと言う状況で、理不尽に慣れておくのは大事だと思います。
講義動画、見た方がいいの? と考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的には見た方がいいです。 私は国試用の動画をみましたが、病態生理からまとめられているし、特に動画なしで勉強し試験に臨んだメジャー科の知識が、動画をみることで根本的に塗り替えられ整理されていくのを感じました。 『病みえ』 『がみえる』も昔は私は使っていましたが、脳内でどういう系統の疾患なのか? と整理するには動画をみるのが本当に役立ちました(クローン病と潰瘍性大腸炎、AIHとPBC、PSCでのHLAや抗体の比較など、教科書では比較されてない、あるいは気付きづらいこともわかりやすくまとめられ、特に4連問や多選択肢で有効だな、と感じました。)
基礎医学に関しては、medu4の基礎医学と、TECOMの基礎医学のテキストを使いました。 medilinkの基礎医学講座をとった友人はmedilinkの基礎医学は良い、といっていましたが、個人的にはmedu4の基礎医学はよくまとまっているものの、最低限のレベルで、あとは演習や他社の基礎医学の問題集やテキストで演習補強、という形をとりました。(入門としてはmedu4は最適だと思います。 私が受講したのは2019年度番のmedu4基礎医学なので、これからもっと充実していくとはおもいますが)
臨床医学はmedu4のテキストでほぼすべて事足りました。 medu4は小児の代謝性疾患(フェニルケトン尿症とか)についての記述は少ないので、そこだけレビューブックなどで補強しましたが、本当に臨床に関してはこれ以外のものはみていません。 よくまとまっているテキストです。
公衆衛生はmedu4のテキストとTECOMのCBT用の公衆衛生のテキストを使いました。 正直TECOMはmedu4などに比べると動画はちょっと・・ という感じでしたが、公衆衛生のテキストに関しては本当に手短に簡潔にポイントをまとめていて、直前の公衆衛生の詰め込みには最適なテキストだな、と感じました。
QBの解説までしっかり読み、自分が信頼するテキストで復習する、これができればそこそこ私レベルの点数はとれるのかな、という感じです。 CBT本番では(私の場合) QBに乗っていた問題は全くでなかったので(似た問題はでましたが)、とにかく基礎的知識をつけるのが大事です。
模試とかは受けたほうがいいの?
模試はQBを買っているのであれば、メディックメディア模試は無料で受けられますし、個人的にはどんな感じなのか解いて確認してみることをおすすめします。
が、あくまで320問が採点対象であり、240問採点80問非採点のCBTとは根本的に感触が違う、ということは念頭に置いておいてくださいね。
TECOM模試に関してはまぁ受けても大丈夫ですが、やるきをブーストさせるくらいにしかならないのかな・・? でも見たことない問題がでる、というのに慣れるという意味では良いかもしれません。
まとめ
1:QBはやって当たり前、問トレもやってなれておきたい
2:CBT本番は点数はともかく感触は難しい、試験中メンタルをやられないように
3:映像講義はかなり役立ちますよ
というとこでしょうか。 これから国試に向け、私としてはmedilink動画を見ていくつもりです。 とにかく同じ分野を別の視点からみる(映像講義にしろテキストにせよ)が大事だと個人的には思っているので、CBTをこれから受けるみなさんも何回も演習復習して、良い点数をとってください!
9割いく人はすごいなぁ・・ またさらに努力が必要なんだろうな、という感触でした。 駄文を読んでいただきありがとうございました!