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【まともな医者ってどんな医者?】今の悩み[ペアMTG ヨツバ×ガチャ]

本記事は「今の悩み」というテーマに対して、ヨツバとガチャがペアMTGを行い、それで得た発見や感想をまとめたものです。

ヨツバ
精神科専攻医1年次。人の価値観や考え方を知り、周りの人と共生し、そんな中でも個性を発揮する、『丸く尖る』ことを目標に生きています。
具体例をあげて、話を広げていく、深めていくことが得意です。

テーマ設定の背景や目的を先に読んでいただけるとより楽しめると思います。

専攻医になって、まともな医者を再考してみたくなった

「まともな医者になりたい」という願望を持ったことが、皆さんあると思います。特にマッチングを考える時期などに多い気もします...!

さて、“まともな医者”ってどんなお医者さんなんでしょうか?初期研修医になると、開業医さんや他の病院の救急から、患者さんが送られてくることを多々経験します。

「TIA疑いです!」→「神経脱落症状はないから、TIAではないでしょ...」
「心不全疑いで呼吸苦です」→「クリニカルシナリオとか知らないのか...」
「小脳梗塞疑いです、CTではLDA指摘できる気がするのですが...」→「LDAなくないですか...」
「MEPM開始してます」→「MRSAはどうして想定しなかったんだろう...」
「UCで5年間当院でみていて、ずっとステロイド投与しているのによくなりません」→「ずっとステロイド投与ってまじ!?5-ASAは...」

などなどと、批判的な目線を前医に向けてしまうこともあります。

もちろん前医に悪いところはあるかもしれませんが、
・各科がしっかりと存在している大きい病院
・国家試験で最新の勉強を積んだばかり
・各科の専門家の下で、研修している
などと、自身の力ではないところから漫然と自信を持ってしまっているかもしれません。

ここまでのことについては、『後医は名医』という言葉を、すぐそばに置いておくことを心がけ、『大病院の中での虎の威を借る狐』とならないように気をつけることが大切です。

そして、専攻医になった今、「まともな医者になりたい」を再考してみたくなりました。
専攻医になると、他の科の内容については、知識がどんどんやせ細っていきます。

学生の頃に思い描いてた “まともな医者” = commonな疾患に一通り対応できる医者、2次救急までの救急対応ができる医者 である場合が多いかと思います。

いまの私からすると、その “まともな医者” を今後もずっと維持していくことは非常に難しく思えます。

わからないことをわからないと言える力、それって当たり前?

専攻医になり、私の中でのまともな医者像を、ガチャさんと話ながら考えてみました。

・診療に理由を持ってやれている医者
・わからないことをわからないといえる医者
・自分のできる範囲を理解している医者

といった姿が言語化されました。

なんていうか、ある意味当たり前ですよね。
でも、その当たり前ができることが難しいのだと思います。

当たり前のレベル感・定義は、自分と相手のいる環境、時代などによって変化していきます。

自分の行う診療の中で、自分から見た責任、他の医師から見た責任、患者・家族から見た責任を意識して診療を行っていきたいと強く感じました。


ガチャから記事への感想

『当たり前』を当たり前にできることの難しさって、わかるけど、伝えにくいねなどとヨツバさんとは話していました。病院にいると、「前医はなんで対応していないんだ?」といった上級医の批判を聞くことが時々ありますが、そんな発言の中で、先生たちが求める『当たり前』のレベルを徐々に築いてるように思います。様々な立場の先生の『当たり前』や『限度』を肌で感じながら、客観的な『まともさ』を手に入れていこうと思っています。


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