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井原忠政著『三河雑兵心得<拾壱> 百人組頭仁義』|第三章「花嫁の父、暴れる」

井原忠政著『三河雑兵心得<拾壱>百人組頭仁義』を読み進めています。
現在、第三章『花嫁の父、暴れる』を読み終えたところです。

花嫁の父

「花嫁の父」とは、徳川家康の家臣の中で、最強の武闘派である本田忠勝のことです。
第三章では、本田忠勝の娘である稲姫が、徳川家と敵対している真田昌幸の長男、真田信幸に嫁ぐという縁組が描かれています。

そして、この縁組は将来「関ヶ原の戦い」において、真田家を東軍と西軍に分断するきっかけになっていくのです。
しかしこれは、東軍と西軍どちらが勝っても、真田家が生き残るための戦略だったとも言われています。

戦国時代の終盤

豊臣秀吉の天下統一が着々と進められていく戦国時代終盤。
すでに下剋上の時代ではなくなっており、大名や武将たちにとって、いかに勝者の側につき、生き残れるかという戦略が必要でした。
どの勢力が最終的な勝者となるのか、見極める能力が重要となっていたのです。

とりわけこの時代には、豊臣秀吉が優勢となってきており、「応仁の乱」以降の戦国時代も、いよいよ収束に向かっていました。

歴史の鍵を握る「真田家」

戦国時代の物語において、真田昌幸信幸、信繁(幸村)親子が登場すると、なぜかテンションが上がります。
これは、私自身が幕末の物語に坂本龍馬が出てくると盛り上がる感覚と似ています。
歴史の中では脇役でありながら、大きな鍵を握っている人物の物語にとても興味が湧くのです。

武将たちの争いも、武力中心から駆け引きが中心に移行していきます。
徳川家康の家臣団でも、武闘派の本田忠勝よりも、頭脳派の本田正信の方が重宝されるようになり、存在感が増してきます。
本田正信もまた、脇役でありながら鍵を握る人物です。

名胡桃城事件

第四章のタイトルは『名胡桃城事件顛末』となっています。
この事件が、豊臣秀吉の小田原征伐への引き金となるのです。

その「名胡桃城事件」とは具体的にどのような事件なのか、そしてどうやってその小さな名胡桃城が小田原征伐に繋がっていくのでしょうか。
詳しく学んで考察を深めたいと思っています。

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