癌は2人に1人。適切に付き合うには。
どうも。Dr.Tです。
癌の告知は、おそらく平凡な毎日を大きくかき乱すと思います。
常に癌研究をしてる私でも、おそらく、自分の状態を隈なく理解しようと全力で調べ、取り乱すと思います。
一方で、こんな論文があります。
告知群と告知なし群で、生存曲線を調べた論文があります。
告知群の方が有意に長生きしました。
何事にも当てはまりますが、しっかり向き合うことが大切です。
また、がんの治療に対して、保険外の最新治療が多く存在します。
超高額で、一般人には手が出ません。
あー、あれを受けたら治るのかな?とか、あれを受ける金ないや…とか
これもまずは、心配入りません。
保険適応されている従来通りと保険適応外治療を実施した2群に分けて、生存曲線をみた研究において、従来通りの治療群の方が生存予後は長いということが今の段階ではわかっています。
新治療もしっかりエビデンスが出れば、保険適応になりますので、従来のものをほっぽりだしていきなり高額な新しい治療をする必要はありません。
手術なら外科医が、抗がん剤は腫瘍内科医が、かなり多数の抗がん剤(治療の引き出し)から、現状のがんの状態に見合った治療をしてくれます。
安心してください。
ひとまず、向き合うという意味では、しっかり病院の主治医に自分の状況を確認して、主治医が提案する治療をしっかり受けてください。
(シンプルなんですが、本人のがんの受容の兼ね合いから、実は1番ここが難しい)
そんな中自分に出来ることとして1番重要な点は以下になります。
骨格筋量を落とさない努力をする!
全く同じがんで、同じ成長速度で、筋肉隆々のAさんと、細身の Bさんどちらが長生きするか?
Aさんであります。
一方、癌が進行した段階でも、筋肉量を増やせば長生きできる。
と言う結果が、マウスレベルで、cell誌で2010年に発表されています。(その後、続々と人でも確認されています。)
もちろん筋肉量が多いと、運動機能が安定して、生活水準を落とすことなく生きることができます。
ただ、癌になると癌自体の影響で全身の筋肉が弱る作用があるのも確かで、まだ世界中で研究がなされている中でも、明確な機序が不明です。
ということを、実の父ががんの告知を受けましたので、最近話しました。
(なんとなく胃が痛いから、受診して、stage4の末期でした。)
がんのことは細胞の顔つきレベルで見てきた立場で、アウトプットは講義、学会もしくは論文と狭い中で話してきたものですが、親族の癌をきっかけに広く発信を決意しました。
癌について少しでもいろんな知識を保持、共有してくれることを願います。
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