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012 サービスとは…

こんにちは、はにまるです。

昨今(使い方あってる?)、SNSで盛り上がっている映画館での対応ポスト、みなさんは知っていますか?

自称車いすインフルエンサー様が投稿したポスト。
実はつい最近目にして、内心「はぇ?」となりました。

SNSのポストを画像として貼り付けてもいいのですが…
個人名も出ていますし、頑張って要約してみようと思います。
また、今回の一連の流れを簡潔にまとめてくださっているポストもありましたので、そちらに飛べるように貼り付けておきますので、気になった方はSNSへ飛んでみるのもいいかと思います。

※滝沢ガレソ様、いつも簡潔にまとめてくださっていて大変わかりやすい…。本当に助かっています、ありがとうございます。


前述したとおり、要約しようとと思ったのですが…
ポストみてもらえれば一連の流れはわかるかと思うので端折ります。

とりあえず気になった個所に突っ込みをいれつつ、はにまるの考えたことを書きたいと思います。


ちょうどいい時間の映画がイオンシネマのグランシアターっていうちょっとお値段張るけどリクライニングできて足があげられるプレミアムシートがある豪華な劇場で4段の段差がある席しかないところで見たんだけど、

句読点少ない…。
よくこれ一気に言ったな…。
ぶっちゃけ読みづらい…。
(そこは本題じゃないので置いといて…)

まずこの自称車いすインフルエンサー様は、普段から車いすを利用しており、映画館なども問題なく利用してきたようにとらえました。
ただ今回イオンシネマ様を利用させてもらった際に、時間的に利用した場所が席まで4段の段差があるところだった、と…

映画館の段差って、普通の階段よりは低めの段ではありますが、あれは普通に階段ではないでしょうか。
車いすで階段を利用するのは…だいぶ難しいのでは…?
普段から車いすを介助している身としては、もしなにかあったら…という考えが過りますし、なんなら映画館のソレは車いすで超えられる段差の域を超えているように思えるので、車いすに乗車されている方からしてもだいぶ傾いてしまい恐怖や不安を感じるではないでしょうか…。


「この劇場は御覧の通り段差があって危なく、お手伝いできるスタッフもそこまで時間があるわけではないので、今後はこの劇場以外で見てもらえるとお互いいい気分でいられると思うのですがいかがでしょうか。」って言われてすごい悲しかった。

映画館支配人様の言っていることは間違えていないと思います。
実際に車いすで段差を…となるとやはり手伝う方もかなり気を使います。
転ばないかな、危なくないかな、怖くないかな…と。
さらに1段ならまだしも、ここは4段ですから、なおさらかと。

映画館のスタッフは、映画間を利用する全ての人たちの対応をしています。
決められた時間に開場できるように掃除をして客を入れ、決められた時間に放映することが仕事だと思っています。
もちろん、車いすの方や高齢者など、ある程度お手伝いを要する方々の対応を行うことも仕事ではあります。
ただ…、今回のように段差の上まで車いすを持ち上げ運び、リクライニングシートに利用者を移乗させることは…はたして通常サービスなのでしょうか…。


過去3回グランシアターで見たときには、女性スタッフさんが二人で階段を持ち上げてくれて、

車いすを…持ち上げた…?
人を乗せたまま…持ち上げた…ということですか…?
え、どういう状況でしょうか…
いや、状況はわかっています…
イメージもできているのですが…
車いすを…持ち上げる…?
車いすを持ち上げるなんてお手伝いの仕方…危険すぎやしませんか…?

車いすは名前の通り、車の椅子です。
後方に大きな車輪、前方は小さい車輪がついています。
足が不自由な人でも、それに乗車していれば、移動はある程度問題なく可能にできるという道具だと認識しています。

はい、車いすは乗車した人を持ち上げる道具ではないです。
どこを持って持ち上げたのでしょうか?

バランスを崩さなかったからまだしも、車いす自体の重さは物にもよりますが、15~17kgと認識しています。
そこにさらに成人女性の体重(仮に50kg程度)、荷物があるならばその分も加算されます。
簡単に計算しても60~70kg弱です…。
持ち上げるためのバー等もない車いすをどうにか無理にでも持ち上げ、段差を超えた際、バランスを崩してしまったら…
1段は15cm程度と過程しても、4段で60cm。
60㎝の高さなんて大したことないと言われればそれまでですが、足の不自由な方であり、転落のさい打ちどころが悪かったら…?踏ん張りがきかず、そのままさらに下へ転落したら…?それを庇おうとしてスタッフも巻き込まれたら…?車いすも巻き込まれれば、無傷は難しいと思います。

こう言ってしまうと、手伝ったイオンシアタースタッフ側を責めているように感じるかもしれませんが…。
責めているというか、考えを改めてほしいです。
スタッフ側もきっと ”お客様に楽しんでほしい” 一心でのサービスだったのだろうと思います。
だからこそ、写真撮影も拒否しなかったし、車いす専用席のない劇場内でどうにかしてお客様を席にお連れしなければ…と思っての対応だったのかと…。
ただそれが ”危険” であることは十分に理解してほしいです。
サービスの方法が間違えていたと思います。
今回の対応は、一歩間違えれば、車いす利用者だけでなくスタッフにも危険が及びますし、そうなった際の責任は誰が取ることになるのでしょうか…。
きっと対応した女性スタッフさんたち…ですよね…。
よかれと思ってやったことが悪い方向へ…なんてよくある話です…。


【弊社従業員による不適切な対応にかんするお詫び】

インフルエンサー様も言っていましたが…
「前もこのように対応してもらいました」
「以前は対応してくれたのに、今回はしてもらえなかった」
こういうこと、実は医療界は多々あります。
いや…医療界だけではないか…サービス業全般に言えるのかもしれませんね。

一部の人たちが「よかれ」と思ったやったことが、利用者からしたら「前回やってくれたのに、なんで今回はダメなの?」となるわけです。

ここで出てくるのが ”再発防止策” です。
要はマニュアルの見直しですよね。
「迷子の子供にはこういう対応」
「席がわからなくなっている方にはこういう対応」
「チケットの買い方がわからない方にはこういう対応」
「車いす利用者への対応」など…

マニュアルを作るだけではダメです。
次はマニュアルを ”全体に周知” させ ”統一した関わり” を心掛けなければなりません。
関わりを統一することで、「あの時はしてくれた」「今日はしてくれない」という言葉がなくなります。

スタッフ側からしたら、「お客様を思っての対応」ですが、その対応が自分たちの首を絞めていることをお忘れなきよう…
ただ、その優しさは凄く好きです、本当に。


SNSでは賛否両論の意見があります。
私はどちらか一方を擁護するつもりはありません。

車いす利用者が、ある程度問題なく生活できる環境を作ることは必要であり、素晴らしいことだと思います。
また、問題なく生活できるよう支援し、介助することも必要です。
これは車いす利用者だけでなく、様々な方に言えます。

ただまあ…厳しい言葉になりますが、それを当たり前と思ってはいけないとも思います。
その優しさは当たり前ではないのだということを、少なからず覚えておいてほしいです。
”当たり前” と思ってしまうと、それがなされなかったとき、感謝の念は消え、「なんで」という言葉が出てきてしまうのかなと…。


END…?



余談ですが…私の体験を少しだけ。

病院にて、患者様から「飯の前に薬を持ってこい!皆先に持ってくるのにお前は持ってこない!おかしい!」と怒鳴られたことがあります。
通常食後薬ですし、こちらとしてもまず全員に配膳した後に薬を配り始めるようにしています。
もちろん例外はあります。
食前薬であったり、満腹になると薬を飲んでもらえないために早めに持っていく場合であったり、それこそ疾患に対する対応であったり…と、何かしら理由があります。
さらに言えば、「皆先に持ってくる」という点に違和感を覚えたため、周りのスタッフに「そういう対応されてますか?」と聞いたところ、「したことがない」「そんなこと言われたことがない」とのことでした。

結果的には、その患者様は私にのみそういう発言をしていたようでしたし、他スタッフも通常通りの対応をしているということで、特別対応を変えることはありませんでした。
…が、私はずっと怒鳴られ続けました。

「皆やってるからお前もそうしろ」
「前の人はそうやってたのにお前はやらないのか」

医療界…というか看護業界、こんなこと結構日常茶飯事です。
日々理不尽に怒られ、罵倒され、時に手を上げられそうになり、時にものを投げつけられ…。
毎日神経をすり減らしながら業務にあたっています。

自分が「患者のためを思ってやったこと」が裏目に出てしまうこと。
少なくありません。
なんというか…自分の思いやりとか優しさをないがしろにされたように感じてしまい、だいぶ荒みます。
だからこそ、自分を守るためにも、統一した関わりが必要不可欠になるのだと思います。

長くなってしまい申し訳ありません。
サービス業界、みんな精神すり減らしてるよね。
無理せず、毎日を乗り切りましょうね。
もう「お客様は神様」の時代ではないのでね。

END

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