第3回「僕の好きな映画③ -ヨシカワショウゴ編-」
前回の「僕の好きな映画② -中村信彦編-」に続き、今回は「僕の好きな映画③ -ヨシカワショウゴ編-」をお送りします。
前回放送「僕の好きな映画② -中村信彦編-」はこちらからどうぞ!↓
今回もお相手は、DJのMIGHTY MARS、イラストレーターの鈴木裕之、デザイナーでベーシストのヨシカワショウゴ、大工の中村信彦の4人です。
ジェームズ・キャメロン監督作品「ターミネーター2」を紹介した、超絶カオスな前回放送とは打って変わり、今回はデザイナーのヨシカワショウゴが自身に影響を与えた濃厚な映像作品を紹介してくれます。
それでは「めっちゃエイリや〜ん」スタート!
真夜中の7分間 悪夢との出会い
MIGHTY : はい!それでは、ショウゴ君の好きな映画を一本紹介してください。
ショウゴ : 僕の一本は、ヤン・シュヴァンクマイエルの短編集の「闇・光・闇」です。
MIGHTY : 「闇・光・闇」!
ショウゴ : はい。まあ7分ぐらいしかないんですけど。
MIGHTY : 短編ですね。さっきちょっとみんなで見ましたけど。
ショウゴ :ストーリーとしては、小さい部屋(家?)に目とか鼻とか体の一部が、だんだん集まって来て固まってちゃんと人間の形になって終わるってだけの粘土映画やねんけど。
MIGHTY : うんうん。
ショウゴ : これチェコ(チェコ共和国)の映画なんですけど。
MIGHTY : チェコなんや。
ショウゴ : チェコのクレイアニメーションってシーンが元々あって。
ヤン・シュヴァンクマイエルは、それの結構大御所の人やね。
で、今84才で去年ぐらいに「蟲」って作品出して一応引退したのかな。
MIGHTY : あー、引退したわけね。
ショウゴ : これ、僕の中で凄い影響受けて。
MIGHTY : うんうん。
ショウゴ : なんで影響受けたかというと、見た時のエピソードやねんけど。
1989年に「闇・光・闇」は発表されてて、その時僕は9才。
見たのはもう少し後で。さっき鈴ちゃん(鈴木裕之)の話にも出たけど深夜に変な映画がテレビで放送されてるっていう。
一同: うんうん。
ショウゴ :中学生の時にやっと家で一人部屋を与えられて。
MIGHTY : わかるわかる(笑)。
ショウゴ : わかるやろ(笑)。今はあんまりないけど、当時はテレビをつけたままタイマーとかにして寝ないと寝られへん感じやって。
鈴木 : あ〜、僕もつけっぱなしにして寝とったなあ。
ショウゴ : それでパッと目が覚めてボーッとしてた時に「闇・光・闇」が流れてて。
MIGHTY : へー。
鈴木 : それ地上波テレビで?
ショウゴ : うん、それでボーッとしてるし。
鈴木 : 深夜に?
ショウゴ : うん深夜。
しかも、さっき見てもらってわかると思うけど、音がほぼ無くって、「ベチョベチョ」っとか「ヌチャ」っていう音しかなくって。
ほんで、「なにこれ!!悪夢か?」ってなって。
鈴木 : 悪夢っぽいね。
ショウゴ : これが中学校の時に衝撃的やって。。。もともと「ポンキッキ」とかでやってたクレイアニメーション好きやって。
鈴木 : クレイアニメーションあったね。
MIGHTY : 変なんあったもんなあ。
ショウゴ : 調べたけど「プロンスター(PLONSTERS)」ってドイツの喋らんアニメで。
MIGHTY : なんか、非言語で「ペペペー」とかいう。
ショウゴ : そう!あれがめちゃ好きやって。
MIGHTY : はいはい。
鈴木 : 「きかんしゃトーマス」とかもそんな感じやもんね。
MIGHTY : 「ピングー」とかね。
鈴木 : 異様な感じするよね。
ショウゴ : そうそう。あの異様な感じ好きやって、それの度が過ぎてる感じ。
一同: うんうん
ショウゴ : それで、「闇・光・闇」を見たけどその時はタイトルとか作者とか詳しいことは何もわからんくて。寝起きだし。
MIGHTY : わかるわかる。
ショウゴ : それを神戸に出てくる頃までずーと引きずってて。「あれはなんやったんやろ?」って。。。
MIGHTY : 笑
ショウゴ : 淡路島から出て神戸の専門学校に行った時に、先生に「体の一部が色々小部屋に入ってくる粘土の映画があるんですが、これ何かわかりますか?」って聞いてん(笑)。
鈴木 : その先生って?
ショウゴ : 僕が神戸の服飾学校に行った時の先生で、その人に服はほとんど教わってないんやけど、アンダーグラウンドの音楽の事とか変な映画の事も教えてもらった感じで。
一同 :うんうん。
ショウゴ : その先生に「多分これちゃうかな?」ってダビングしてもらったんが、もう「バチーン!!!」って来てん。
鈴木 : ドンピシャで。
ショウゴ : けど、その時はビデオも全く売り出されたりしてなくて。
MIGHTY : 日本に流通してなかったんやなー。
ショウゴ : そうやな。今やったらヤン・シュヴァンクマイエルは、結構巨匠でベタな感じやけど。
鈴木 : 90年代後半以降やんね。評価されたんて。
ショウゴ : そうやと思う。僕もそこから色々探して。タワレコとかで、一回ヤン・シュヴァンクマイエル探したんやけど、店員さんが「結構これ取り寄せるのキツイっす。。。」ってなって。「頼むからお願いします!!!」て行ったけど無理やって。。。
MIGHTY : 他の作品もこんな感じなんかな?
ショウゴ : 基本はクレイアニメーションで実写のコマ撮りもあって。
MIGHTY : グロもあって?
ショウゴ : ちょっとグロいかな。
MIGHTY : 見たけど前回の寄生獣みたいやね。
ショウゴ : うん。寄生獣的な。
MIGHTY : もう思いっきりそんな感じやけど。一番始まりとか。
奇才、ヤン・シュヴァンクマイエルの世界
ショウゴ : 「闇・光・闇」は粘土だけやけど、後半の作品とかは実写の作品とかも多くって「悦楽共犯者」って1996年作品
を出してるんやけど、これはちょっと変態の映画で。。
MIGHTY : これ実写ではないの・・・?
ショウゴ : これは実写やね。映像とクレイアニメーションがごっちゃにしてて。
MIGHTY : あー、一緒になってんねや。
ショウゴ : この映像自体もコマ撮りっぽい感じで撮ってるから結構変な感じ。
中村 : カタカタして。
ショウゴ : 「悦楽共犯者」で、ヌードのポルノ雑誌の写真の切り抜きでニワトリの頭を作る人がいて、それをかぶって悦に入る人がおるんやけど。
MIGHTY : へー。
ショウゴ : それと一緒のやつを、僕はヌードの写真は使ってないんやけど、学校の卒業制作で作ってん。
MIGHTY : 作ったんや。
中村 : へー。
ショウゴ : ヤン・シュヴァンクマイエルはクレイアニメーションもやるけど、コラージュ作家っていうか。シュールレアリズムの人かな。
MIGHTY : なるほど。
鈴木 : 社会的なメッセージもある感じやね。
ショウゴ : そうそう。チェコやから結構抑え付けられて。スターリンのテーマの作品も多いねん。
MIGHTY : ソビエトの支配下だったって事ね。
Konec stalinismu v Cechách (1991)「スターリン主義の死」
ショウゴ : チェコアニメって結構オールドスクールな感じの作品が多いけど、ヤン・シュヴァンクマイエルは人形を壊したりとかグロいから賛否両論ある。けど、チェコの作品が世界的に広まったのはこの人のおかげかな。
MIGHTY : へー、基本やっぱグロいよな。
ショウゴ : なんかね(笑)。そこは原体験というか。
MIGHTY : ショウゴクンの、ここ一連の流れを見てると、肉体の異様さとか、内臓的な物とか、カニバリズムやったり、そういうところに結構キてるよね。
ショウゴ : キてます(笑)。
鈴木 : シミケンイズムが。
(注:「僕の好きな漫画-ヨシカワショウゴ編-」参照)
一同: 笑
MIGHTY : けど見ると、もう美術作品やなー。
ショウゴ : 作風としては、今見るとオールドスクールに見えると思うけど。
ポップなモノと一線を画す感じというか。。。美術っぽいね。
鈴木 : そやね、シュールレアリズムとかコラージュの。
マックス・エルンストとかそういう感じの。
マックス・エルンスト
ショウゴ : ここから、Le Dernier Cri(ル デルニエ クリ)ってアート団体の「邪眼」ってアニメーションにほんまにぶちのめされて今の自分の派手な作風になるんやけど。
MIGHTY : Le Dernier Cri(ル デルニエ クリ)とかはフランスか?
ショウゴ : そやね、マルセイユ。
ショウゴ : 衝撃度は「邪眼」も凄いんやけど、原体験としては「闇・光・闇」かな。
鈴木 : 伏線というか。
MIGHTY : そのテレビで「闇・光・闇」見たのは小学校の時?
ショウゴ : 多分小学校か中学校。
鈴木 : テレビでそういうのやってたんやね。
ショウゴ : 「ALICE」って作品もやってたんやけどね。
MIGHTY : あー!これ「ALICE」の人か!あれやばい!テレビで見たわ。
ショウゴ : そうそう「ALICE」。
MIGHTY : 怖かった!
ショウゴ : ちょっと気持ち悪い笑
深夜放送のトラウマから悪趣味ブームへ
中村 : でも凄いよな。
ショウゴ : 何が?
中村 : ウトウトしててテレビ付けっ放しでパッと見て7分ぐらいしか無いものに当たったんやから。
パッと見て、それにずっと影響受けて。
鈴木 : 運命やね。そういう星の下に産まれてる。
でも昔ってそういうのも深夜にやってたんやね。
デビット・リンチの映画とかもやってたし。
ショウゴ : 色々やってた。
MIGHTY : 今は深夜映画とかないんかな?
中村 : 深夜やってるけど日本のアニメとかが多いんかなあ。
MIGHTY : 確かになあ。
ショウゴ : アニメめっちゃ多い。
鈴木 : 「イレイザーヘッド」とかやってたもんね。
ショウゴ : 深夜の寝られへん時にエグいの流れてくる感じが、昔の感じなんかなあ。
MIGHTY : わかる。親とかも寝てる環境で、静かで。
鈴木 : あの時にやっぱり吸収する感じやね。
MIGHTY : わかる。
ショウゴ : あれなんやろね。
MIGHTY : あの感覚なぁ。
鈴木 : 「鉄男」とかやってたもんね。
MIGHTY : やってた。
中村 : へー。
鈴木 : 「鉄男」とか、中学ぐらいとかの時になんの情報もなく見たらちょっと衝撃やんね。
中村 : 怖かったけどな。
ショウゴ : 怖い怖い。
鈴木 : モノクロでね。
MIGHTY : 90年代とか80年代後半って「エログロ」ってのが流行ってたんかな?前回の放送でも話した、「バタリアン」やったり「デスファイル」とかもあったし。
ショウゴ : 悪趣味ブーム。
MIGHTY : エンタメとしてそれがあったっていう。
中村 : 「完全自殺マニュアル」とか。ああいうのが創刊されてて。やっぱ読んでたなあ。
MIGHTY : 家あったもん。兄ちゃん読んでて。
鈴木 : スナッフとかね。
MIGHTY : スナッフムービーな。
中村 : ROTTEN.COMとかよく見てたなあ。
MIGHTY : 何それ?
中村 : 死体の写真ばっかり載ってるサイト。
MIGHTY : そんなん見てたん?
中村 : うん。
MIGHTY : それ見て中村くん何してたん?「ヤバーっ!」と思ってたん?
中村 : そう。見て怖いけど・・・なんか落ち着くみたいな。。。。
一同: 笑
MIGHTY : まじか!
鈴木 : 中村君、猟奇的なもんとか結構好きよね。早見純とか丸尾末広とか、、ああいう世界。
鈴木 : 蓮コラとかね。
ショウゴ : 蓮コラ嫌やわ〜。。。
中村 : でも、俺もそこまでグロいのよりもこういう作品の方がやっぱ好きやで。ほんまはね。でも見てた(笑)。
ショウゴ : 笑。「世紀末倶楽部」とか。
中村 : そうそう。
MIGHTY : 知らんわ〜。
中村 : あの可愛い包帯巻いた女の子の。
鈴木 : トレバー・ブラウン。
ショウゴ : あの辺がバッドテイスト。
MIGHTY : 源流みたいな?
鈴木 : 「危ない1号」とか。
MIGHTY : あーあったな。
ショウゴ : 「TOO NEGATIVE」とか。
MIGHTY : 好きじゃなかったな、あいうのは(笑)。
鈴木 : フリークスとかああいうね。
MIGHTY : スカトロとかな。
中村 : あ〜スカトロは・・・ちょっと好きやな・・・(小声)
一同: 苦笑
鈴木 : バッドテイストは世の中が追いついて来てもうて、世の中自体がバッドテイストになってしまってるね。
中村 : そやんな、だから本の中以上の事が起こってる。
ショウゴ : 起こってるからおもんない。
中村 : もうそっちの方がすごい。
鈴木 : その当時(90年代)とかのモラルの方がまだ平和やったって事や。
MIGHTY : そういう事が起こってんの?
中村 : 起こってる。
MIGHTY : どこで起こってんのよ。
中村 : トイレのダクトの中で変な死に方してる事件とかあんなんとか。
鈴木 : 福島のやろ?
MIGHTY : そんなんあったん!?最近?
中村 : だいぶん前やと思うねんけど。自分で覗いたろう思って・・・
鈴木 : 教師のやつ?
中村 : やったかなぁ?
鈴木 : 福島県の反原発の運動してた人かなんかやったらしいで。
中村 : そうなんや。
MIGHTY : それ教えて欲しい。詳しく。
中村 : ぼっとん便所の中に入って、女の子がするのを見ようと思って。
MIGHTY : あー!変態やったんやな。
鈴木 : それも分かれへんねん。
中村 : 分かれへん。そこまで自分で入って。
鈴木 : なんか無理な形で収まってんねん。
MIGHTY : そんで死んでたん?
中村 : で、それがほんまに入って死んだのか分かれへん。死ぬわけないやん?正味。
鈴木 : 原発の地震とかよりもっと前の話。変死体で発見された話。謎が多すぎて未解決事件やねん。
中村 : なんか現実の方が意味わからんことが多すぎて、だから見ないようになったなあ。現実の方が怖いしおもろい。
鈴木 : ショウゴ君とかは、そういうのに影響受けてコラージュとか。
中村 : これ見たらモロ受けてるよな。
ショウゴ : モロやな。「世紀末倶楽部」とか「TOO NEGATIVE」とかグロいのに影響受けて、行ったけど行き切って、もう気持ち悪いなって思って。
MIGHTY : 最近は見てない?
ショウゴ :ヤン・シュヴァンクマイエルは好きやけど、そういう死体とかグロいのはなんか別に興味ないかな。
Le Dernier Cri(ル デルニエ クリ)も最初ってか、まぁ今もやけど死ぬほど影響を受けて、僕も自分でミニコミとか作って。
それから、色んな海外のミニコミ作ってる人とかとやり取りし始めて、僕が絵を提供するから、海外の人も僕のミニコミに絵を提供してもらうってのをやってたけど、繋がってる人らがエログロのコミュニティーやって。
MIGHTY : はいはいはい。
ショウゴ : それでちょっともう飽きたっていうか・・・全部テーマが性器とかばっかりやんって。。。
おもんなくなって興味はなくなったかな。
MIGHTY : 俺はギーガー(H.R ギーガー)ぐらいしか知らんけど。ギーガーとかもそういう流派なんかな?違うんかな?
鈴木 : ギーガーは、ちょっとSFとかかな。
ショウゴ : ギーガーとかヤン・シュヴァンクマイエルは結構、高貴ってかキレイかな。それとは違ってもっとゲスい、ロウブロウアートかな。
鈴木 : CARCASSのジャケみたいな?
MIGHTY : もうちょっと粗いっていうかストリート寄りの感じ。
ショウゴ : もう全員チンチンとアレばっかりやんって。
MIGHTY : 性器表現。
ショウゴ : もうええわ〜ってなってちょっと。笑
中村 : 笑
ショウゴ : Le Dernier Cri(ル デルニエ クリ)も最初めちゃコンタクトとってたけど、結構色んな日本の知り合いの人とかも接点が出だして、自分の性格的に結構流行ってきたら一気に興味なくなるっていうか。。。
MIGHTY : 笑
ショウゴ : で、もういいかなって。
Le Dernier Cri(ル デルニエ クリ)との邂逅
中村 : けど、海外行って絵描いたりしてきてたやん。
ショウゴ : 絵も描きに海外も行ってたんやけど、僕BOGULTAってバンドで、MARUOSA、OVe-NaXx、DJ SCOTHEGGの4つで、ヨーロッパツアー行った時にフランスのマルセイユに行って。
ショウゴ : マルセイユといえばLe Dernier Cri(ル デルニエ クリ)の拠点やと。
MIGHTY : はいはい。
ショウゴ : Le Dernier Cri(ル デルニエ クリ)の「邪眼」て映画見たらわかるんやけど、そこのシルクスクリーン工場の映像がめちゃ映ってて。
で、「マルセイユにあるんやな〜。」てMARUOSA君と言ってて。でもまあ知らんしって感じで。
中村 : 場所も知らんわな。
ショウゴ : そうそう。そんでライブの会場に市場大介のTシャツを着たおっさんがおったと。
市場大介 × Pakito Bolino(Le Dernier Cri)
中村 : ほう。
ショウゴ : で、アレ誰やろ?ってなって。僕はボスのパキート・ボリノっていう人の顔はうっすらと知ってたんよ。それで、「あれパキートちゃうの?」ってなってMARUOSA君と僕で「市場大介のTシャツやん〜」って話しかけに行ってん。
鈴木 : ちなみに市場大介って人は、日本でずっと自費出版で作品を作り続けてるエクストリームな人。自分では、「美人画家」って名乗ってるねん。でもすごい表現で。
自主でも印刷屋がちょっと刷られへんってなるくらい(笑)。
MIGHTY : そういう表現なんや(笑)。 かなりグロい?
ショウゴ : 結構。丸尾よりハードな感じかな。
MIGHTY : エロも入ってて?
鈴木 : ん〜なんて言うんかな・・・奇形?フリークスとか性器とかも多い感じなんかな。
一貫して80年代から今に至るまでやってる人です。
ショウゴ : めちゃかっこいいよな。
鈴木 : 漫画家の山田花子とかもシンパシー感じてたりするような感じ。でも完全にアンダーグラウンドで、知る人ぞ知る。
ショウゴ : で、話を戻すと、喋りかけたらパキート本人やって。
一同: おー。
ショウゴ : 次の日にアトリエに来なさいって言われて手書きの地図をもらって。こんなん絶対行かなあかんやんって。MARUOSA君と絶対行きたいってなって。
死ぬほど、めちゃくちゃ好きやったから。ヤン・シュヴァンクマイエルは原体験やけど、「邪眼」の方がエゲツないぐらい影響受けたから。
MIGHTY : うんうん
ショウゴ : でもツアー中やから次の日、移動せなあかんくて。朝のめちゃ早くに行こうってなって。
MIGHTY : はいはい。
ショウゴ : ライブの後もむちゃくちゃ飲んだりしてたけど、頑張って起きて。今はiphoneとかあるけど当時はこんな地図で分かれへんやんって。
多分1時間ぐらい炎天下の中うろついてたんちゃうかな。
鈴木 : マルセイユで。
ショウゴ : それで「もうアカン!帰る!MARUOSA君無理やで」ってなって。。。諦めかけた時にあってん!
鈴木 : ラボが!
ショウゴ : 「あったー!」ってなって行ったら夢の世界で、「邪眼」のそのままの世界で。
刷ってる人もいたし。
MIGHTY : へー!
鈴木 : 基本的な表現としてシルクスクリーンやんね。
ショウゴ :そう。世界中のアウトサイダーアーティストを集めてシルクスクリーンで刷ってる。
鈴木 : RE EDITっていうの?再編集っていうか。
ショウゴ : そうやね再編集。色んな人を集めてそこからシルクスクリーンで作った本を出版する。
鈴木 : 素材もいいんやけど、そのパキートの手にかかると凄いかっこよくなる。
ショウゴ : めちゃ蛍光のピンクでガーッと刷ったりとか。
MIGHTY : なるほど。
ショウゴ : それを目の当たりにして。その日本に出てない「邪眼」の2とされるやつとかも手に入れて。凄いやばくって。
MIGHTY : へー。レアな体験したんやな。
ショウゴ : でもそこからはあんま興味なくなってしもた(笑)。
一同: 笑
鈴木 : 人気が出ちゃって。
ショウゴ : 今は誰でも買えるからね。
MIGHTY : けどこのあいだ、KA4U君に教えてもらってんけど、MARUOSAも今Supremeの音楽やってて、あのセキンタニくん?
ショウゴ : あー!セキンタニ君!
MIGHTY : あの人もちょっとグロの。
ショウゴ : セキンタニ君もLe Dernier Cri(ル デルニエ クリ)めちゃ気に入られて引っ張られてる。
MIGHTY : あーっ!ぽいね。
中村 : もうあの人の服でたん?
MIGHTY : もう全部完売らしいで。
中村 : あーそう!あれ凄いよな。
鈴木 : 最近のSupreme、着られへん(笑)。
ショウゴ : 攻めすぎ(笑)。
MIGHTY : 凄いよな。
ショウゴ : MARUOSA君に「なんでそんな話が来たの?」って聞いたら、PVをSUPREMEの人が見て気に入ったたらしい。
MIGHTY : Tシャツも凄かったやろ。全身全面プリント(笑)。誰が着るんやろ。
鈴木 : でもキャラクターラインで我々も入れてくれへんかな?
ショウゴ : ね。
MIGHTY : やりたいんかい!(笑)
鈴木、ショウゴ : SUPREME!お願いします!
一同: 笑
(次回へ続く。)
ー 次回「めっちゃエイリやーん」は「僕の好きな映画」いよいよ最終章。
鈴木裕之のマイフェイバリットな映画を紹介!
「第3回 僕の好きな映画④-鈴木裕之編-」をお送りします。
乞うご期待!
NEXT、鈴木裕之編はこちらから↓
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