【屋根裏の歌劇座-第36章】ゆかしい旋律(EP.V-tr.1より)
親愛なる皆さま、ごきげんよう。
屋根裏の歌劇座 座長こと、大貫理音です。
今日はファンタジーな真夜中の物語を音楽で描くCDアルバムEP.V『まよなかのアトリエ』から、tr.1『ゆかしい旋律』という楽曲と、Youtubeで公開した朗読劇についてご紹介しますね。
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▼episode.V『まよなかのアトリエ』作品特設
https://theater5th.tumblr.com/
▼episode.V『まよなかのアトリエ』CD情報
https://mecanbaco.theshop.jp/items/22834095
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楽曲の視聴動画はこちら。
曲テーマは『修道院で孤児を育てる少女』の物語。主演は子どもたちのために無償の愛で包み込む母性の感情豊かな女の子。ボーカルを担当してくださったのは、作品とキャラクターをご自身の解釈で大切に考え発する言葉のひとつひとつを丁寧に表現してくださる声優の南原光香さん。オーディション企画での採用です。
本作の屋根裏の歌劇座では歌手さんへの贈り物のような気持ちで物語を描いています。作詞担当のわたくし、大貫理音が歌手さんのSNSでお見受けする日常や直接お会いした際に感じたお人柄を自分なりに表現した作品。そしてファンの方々にご本人の素敵なところがよりたくさん届くようにと願いを込めています。歌手さんがいなければ生まれなかった曲ともいえるのです。
南原さんは別作品の声優募集企画で出逢い、その時から作品のどんな些細なことでも柔らかな心で受け止めてくださり、そしてしっかりとした信念で活動を続けておられる芯の強さがある。それはまさに聖母のような印象を受けました。彼女が屋根裏の歌劇座で歌うならどんな物語で何に想いを馳せる主人公だろうと思った時に『修道院で孤児を育てる少女』が生まれました。
そしてこの『ゆかしい旋律』の物語は音声劇としてもYoutubeで公開しています。主催イベント中に南原さん、そして同じイベントにご参加くださった一部の声優さんともっと絡みたいという個人的な思いからお声掛けをして、公式LINEでもご協力を呼びかけた声優さんにご参加いただき完成しました。
思いつき募集から完成まで1ヶ月弱で作り上げたものではありますが、最高のメンバーでクリスマスの奇跡を愛を込めてお届けします。ぜひこの冬の間に視聴してみてください。
音声劇『ゆかしい旋律』
屋根裏の歌劇座では、今日も夜にだけ観られる流れ星たちの「生前に叶わなかった夢の舞台」がはじまります。聖夜にお送りする語り手"STELLER(ステラー)"は星歌隊ウンディーネ所属の少女。これは火砕流に呑まれ壊滅した古都の修道院で、戦争孤児を育てる「シスター」としてたくさんの子どもたちに愛された少女のお話。彼女にとって大切な贈り物のようなその記憶は、忘れられない物語。
世界観や用語は【第1章】世界観と用語辞典をご覧いただきますとより深まります。お時間のあるときにでもぜひじっくりと読み進めていただけますと嬉しいです。
<出演>
★修道院で孤児を育てる少女/語り手役:南原光香 さん
南原さんには少女の台詞と、語り手役としてとても長いテキストを読んでいただきました。ふたつの役柄でも声色を変えることはなく感情の起伏で区別できる演技。それを意図されていたかはわかりませんが、明度と彩度にも差があるように感じるさりげない表現はさすがです。特にリテイクも思い当たらず素晴らしいデータが届いたなあと真ん中に置きました(編集的なこだわりとして、子どもたちは移動してくる場面も想定して奥行きを感じられるよう左右に少しずつパンを振っています)。透明感のある声が心地よく編集がとても楽しかったです。絶妙な息遣いや間の取り方など極力調整することはなく、この空気感を生かす演出をしようとわくわくしました。アルバム『まよなかのアトリエ』tr.1の『ゆかしい旋律』でソロ歌唱にてご参加いただいています。
★少年イリト/星歌隊 見習い役:いちろ さん
イリトは小悪魔という表現がぴったりな少年。ご担当いただいたいちろさんには以前、メンズキャラクターボーカル集『流星の従者』でも同じキャラクターでお世話になりました。その際にご担当いただいたウサギの少年としてのキャラ設定を引き続きお願いしました。耳をくすぐるような声色がとても印象的。ふと現れてさっと引っ込む不思議キャラですが、もっと出番を増やしたくなりました。そして同アルバム『まよなかのアトリエ』tr.6の同タイトル曲で合唱にてご参加いただいています。
★少女シルヴィ/星歌隊 見習い役:銀猫 さん
シルヴィは純真の化身のような少女。銀猫さんには特にたくさんのパターンをご提出いただき、どの表現もアリよりのアリすぎてとても迷いました。そのなかで無垢な幼さと共感力が高いエンパスを感じる女の子像が一番しっくりきました。繊細な感性を思わせる台詞まわしは南原さん演じる少女との絡み具合が絶妙でした。銀猫さんには同アルバム『まよなかのアトリエ』tr.4『ステラリア』でソロ歌唱、そして朗読劇動画内の合唱にもご参加いただいています。
★少年シュウ/星歌隊 見習い役:霜月柊 さん
とても利発そうな少年シュウ。気品すら感じる霜月さんの少年ボイス。イメージした年齢特有の背伸び感の表現にリアルさを感じました。きっとこの少年は貴族出身で、年少者はしっかり面倒を見て、年長者には敬意を払うような、優等生キャラに違いないと設定を際立たせてくださいました。霜月さんには同アルバム『まよなかのアトリエ』tr.6の同タイトル曲で合唱にてご参加いただいています。
★少年レイ/星歌隊 見習い役:武田れい さん
ちょっと悪戯っ子な印象のある少年レイ。武田さんは『まよなかのアトリエ』という合唱曲のイントロでソロで置かせていただきまして、そのときにとても個性的な存在感を感じました。声質こそ低域の深みがありますが中性的な色気を感じます。武田さんには同アルバム『まよなかのアトリエ』tr.6の同タイトル曲で合唱にてご参加いただいています。
★少年アル/星歌隊 見習い役:月詠あると さん
ちょっとツンデレタイプの少年アル。月詠あるとさんには少女役と迷いましたが中域のあたたかさがとても魅力的に感じたので、セリフに抑揚がある演出をお願いしました。人間味溢れる少年像がイメージ通りで思わずにやけてしまう可愛さ。月詠さんには同アルバム『まよなかのアトリエ』tr.6の同タイトル曲で合唱にてご参加いただいています。
★少女ノア/星歌隊 見習い役:乃莉亜 さん
ノアは儚い雰囲気の甘えん坊な少女。乃莉亜さんの可愛らしい声質を拝聴してキャラ設定を決めました。ふわっとした雰囲気のなかに聡明さがにじみ出ています。ノアというキャラクターの深みをより感じました。短い台詞のなかにもひとりの少女の性質が垣間みえて、また違った側面で描いて見たいキャラクターとなりました。子どもたちのなかでも小さく幼い少女ですが存在感がとても大きいです。
★少女ロン/星歌隊 見習い役:ろる さん
ロンは快活でボーイッシュな少女。ろるさんの明るい声質を拝聴してキャラ設定を決めました。今回ご出演のみなさんは宅録で掛け合い収録ではありませんが、ろるさんの台詞まわしからは状況や周りにいるべき人物たちの行動や印象を彷彿とさせる素晴らしい演技でした。この明るさの裏側に隠れている物語をいつか丁寧に描いてみたいと思いました。きっと演じきっていただけるんだろうなあ。
<制作>
音楽:ワロキ
彼は様々な雰囲気の曲を書き下ろしているのでひとりで作っていることに驚かれることが多いのですが、屋根裏の歌劇座の音楽はすべてワロキが担当しています。今作のように屋根裏のCD作品に収録されたインストはフリー素材です。ボイスドラマやゲームなど自由ににお使いいただけます。使い方はぜひ音声劇を参考にしてみてくださいね。
https://mecanbaco.booth.pm/items/1538928
脚本/編集:大貫理音
そしてテキスト関係はすべてわたくしが担当。作詞では少ない音数のなかで自由に描いているため、そこから展開させる脚本としては極力世界観が伝わりやすくなるような表現を心がけたいと思っています。とはいえやはりどうしても専門用語は多くなってしまいまして。もし音声劇のなかでご不明な表現や言葉がありましたら【屋根裏の歌劇座-第1章】世界観と用語辞典をぜひご覧ください。
企画:屋根裏ひみつ結社
CD作品としては歌の作品を中心にリリースしていますが、オンラインのコンテンツとしてはそれだけでもCDをお求めいただいた方でも、どなた様も楽しんでいただけるような独立したコンテンツの制作もしています。星物語を捕らえるコンテンツでは、他の物語も読めますのでぜひ遊んでみてください。
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▼episode.V『まよなかのアトリエ』作品特設
https://theater5th.tumblr.com/
▼episode.V『まよなかのアトリエ』CD情報
https://mecanbaco.theshop.jp/items/22834095
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<目次>
【前奏】『屋根裏の歌劇座』とはなんぞや?
【第1章】世界観と用語辞典
【第2章】CD作品紹介 episode.Ⅰ『はじまりのオリオン座』
【第3章】アストロメトリカ
【第4章】ガーネットの箱舟
【第5章】シリウスのように
【第6章】眠れる星の残滓
【第7章】泡沫にとける物語
【第8章】はじまりのオリオン座
【第9章】CD作品紹介 episode.Ⅱ『天降る日の茶夜会』
【第10章】天降る日の茶夜会
【第11章】Prima Stella
【第12章】シトラス流星群
【第13章】アノニマス*ロータス
【第14章】機械仕掛けのスピネル
【第15章】Invisible Robber
【第16章】君の月になる
【第17章】WANDERER
【第18章】Luminous
【第19章】アストラルランプ
【第20章】CD作品紹介 episode.Ⅲ『流星の従者』
【第21章】STARRY TERRER
【第22章】幻想純情賛歌
【第23章】Dark Croud
【第24章】loveworthy
【第25章】おしえてマイレディ
【第26章】僕らの夜間飛行
【第27章】STARTRAIN
【第28章】CD作品紹介 episode.Ⅳ『夢ドロボウの舞台裏』
【第29章】夢ドロボウの舞台裏
【第30章】Imber Opalus
【第31章】御伽噺の奇劇
【第32章】レグルスの道化師
【第33章】ASTERISM
【第34章】CD作品紹介 episode.Ⅴ『まよなかのアトリエ』
【第35章】まよなかのアトリエ
【第36章】ゆかしい旋律
【第37章】玉響のマリオネット
【第38章】まどろみ夜汽車
【第39章】ステラリア
【第40章】ヴァルプルギスの夜紡曲
【第41章】星の魔女
【第42章】CD作品紹介 gem ep.Ⅰ『タイトル未定(2020年10月予定)』
【第43章】コラボレーションのお話
【第44章】展示会 -まよなかのアトリエ-
...coming soon(※予定なので気づくと増えたり減ったりするやつ)
ここからは投げ銭で、すっごくどうでもいいつぶやきをおいときますね。
見ても損しませんが得もしません。
(わたしの創作を好んでくださる方向け。損はしないと思いますが責任は取れませんよ、いいですか?笑)
今回はこの物語をつくるきっかけとその先にあるものについて。
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