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流体力学 複素ポテンシャル
皆様おはこんばんちは。そして,お疲れ様です。
最近,流体力学を再度学び直してみようと思い,記事にしています。
第7回目は,第5回目でネタにした「2次元ポテンシャル流れ」を拡大するための「複素ポテンシャル」についてかいていきたいと思います。
(1)2つの複素数を結びつける!
では,「複素ポテンシャル」を説明するには,とある2つの複素数z,wをそれぞれ示すと,式(1)のように表せます。
但し,φとψは速度ポテンシャルや流れ関数ではなく,ただの実関数の意味で扱うので注意すること(とはいえ,速度ポテンシャルも流れ関数もスカラー量なので,わざわざ記載する意味があるのかは不明…)。
では,実関数wが複素関数w(z)となる場合を数式化すると,式(2)のように表せます。
ここで,式(2)の必要十分条件が成立する場合は,コーシー・リーマンの微分方程式の式(3)が成立します。
よって,式(1)に表したように,2次元流れの任意の点z(=x+iy)における速度ポテンシャルφと流れ関数ψは,zの複素関数w(z)(=φ+iψ)が考えることができます。
この複素関数w(z)を「複素ポテンシャル」と流体力学ではいいます!
(2)複素ポテンシャルの書き方
前項では,複素ポテンシャルはコーシー・リーマンの微分方程式が成立するときに成り立つことが分かりました。ここでは,その複素ポテンシャルの記述に注目しましょう。
流れの点zにおける速度成分は式(3)で表せますが,複素数z=x+iyと実関数wと複素関数w(z)の関係より,合成関数の微分を使って,式(4)のように表せます。
では,式(4)を用いると,2次元ポテンシャル流れの微分を書き表すと,式(5)のように表せます。
よって,wをzについて微分することで速度成分u,vを知ることができ,u+ivは「複素速度」,u-ivは「共役複素速度」といいます!
また,今回はいわゆる2次元流れ(x,y平面)をz平面で考えたときの流れの様子を知ることが目的でしたが,極座標(r,θ)へ座標変換した場合の速度成分は,式(6)のように表せます。
したがって,複素関数w(z)で2次元流れの速度成分u,vを表現できることが分かりました。
(3)まとめ
今回の記事のまとめを以下に示します。
(1)「C-R方程式」の必要十分条件が成立すれば,実関数から複素関数へ変換できるとともに,直交座標および極座標での2次元流れを表現できる。
以上です。最後まで閲覧頂きありがとうございました。
※今回は意外とさらっと進めてみましたが,ここで「あ~,そうなんだ」で終わってはもったいないものが2カ所あります。そこは,また後日扱うことにします!
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