ドイツのことわざ
こんばんは。今日は勉強して面白かったことを。
ドイツ語検定で慣用句、諺が出ます。前に買った古い教科書に諺がいくつか載っていたので見てみたら、日本語と重なるやつも全然違うやつもあって結構面白かったのでご紹介します。
まずは同じやつから。
Eile mit Weile!:急がば回れ
脚韻がいいですよね。eilenで急ぐ、Weileはしばらくの間という意味です。
Jeder Topf findet seinen Deckel.:われ鍋にとじぶた
直訳すると、「どんな鍋も蓋を見つける」です。人間を登場させるとHansとGreteになるらしいです。誰だろう……
Man muss das Eisen schmieden, solange es heiß ist.:鉄は熱いうちに打て
これはそのまま。命令文タイプもあるらしいです。
次に言いたいことは同じだけど考え方が違うもの。
Ein Unglück kommt selten allein.:一難去ってまた一難
直訳は「不幸は滅多に単独で来ない」になります。ちょっと発想が異なるかな。ちなみに日本語に似ている類例としてEin Unglück zieht ein anderes nach.(不幸は別の不幸を連れてくる)というのもあるそうです。
Was ich nicht weiß, macht mich nicht heiß.:知らぬが仏
直訳は「私が知らないことは私を興奮させない」。heißは熱いとか興奮したみたいな意味があります。日本語だと知らない方がいいみたいな方向だと思うんですけど、これだとなんか雰囲気が変わりますよね。
Der Apfel fällt nicht weit von Stamm.:この親にしてこの子あり
直訳は「リンゴは幹から遠いところには落ちない」となります。結構類例があるらしくて、Schelechts Korn gibt niemals gutes Brot.(悪い穀物は決していいパンにならない)とか、Wie der Vater, so der Sohn.(父親のように息子はなる)なども同じ意味です。
続いて考え方は一緒だけど言葉の選択が違うもの。
Viele Köche verderben den Brei.:船頭多くして船山に上る
直訳すると「たくさんの料理人は粥をダメにする」。言いたいことは一緒だと思うのですが、ドイツだとコックさんが出てきます。
Der Fuchs wird älter, aber nicht besser.:雀百まで踊り忘れず
直訳は「狐は年老いるが、よくなることはない」。ひどいですね。日本語の方がマシかもしれない。同じ意味でDie Katze lässt das Mausen nicht.(猫は鼠取りをやめない)やDer Wolf ändert das Haar und bleibt, wie er war.(狼は毛を生えかえてもそのままである)があります。
Wenn die Katze fort ist, tanzen die Mäuse.:鬼の居ぬ間に洗濯
「猫が出かけるとネズミが踊る」が直訳。鬼は日本独自なのかしら。人間にするとWenn die Herrschaft fort ist, haben die Diener Feierabend.(主人が外出すると召使いは仕事を終える)ですね。
ちょっと長くなっちゃいました。慣用句なんかも日本語とドイツ語で異なるので結構面白いです。日本語の勉強にもなるし、こういう面白さは勉強していて楽しいです。検定や院試に向けてと言わずに、これからも勉強していきます。