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右利き

 右利きと聞いて思い浮かべることと言えば右手を器用に使えるとか多数派だとかいうことだろう。軽く調べた限りでは右利きと左利きの割合は9対1と圧倒的に右利きが多いらしい。右利きとは圧倒的多数らしい。であれば私も圧倒的なマジョリティの側だと言えるだろう。その右腕が2本であることを除いて。左腕はもちろんあるわけも無く左右のバランスを欠いていると言わざるを得ない。こんな状態でもまだマジョリティの側かと問われれば確実にNoだと答えるだろう、誰だって。自分のことをこんななんてとは思うがもう一本腕を生やすとしたらという質問があれば確実に左腕と答えるような存在なんてこんなとか異形とかそうとしか言えようがないだろう。時に左利き以上のマイノリティである。
 左利き用〇〇なんてものが開発され出してどれだけ経過したかというような時代においても右腕が二本の人向けの〇〇なんてものは無いのである。人類における想像力の敗北といってもいい。人類というものにさほど期待したことは無いとはいえやはり悲しいことだろう。お前はこの世の中で唯一孤立した存在であるぞと突き付けられている気分になる。
 右利きというマジョリティの中にありながらも右腕二本という最大のマイノリティといえる非常に難しい立ち位置である。とはいえマイノリティの成分の方が強いのだが。

         とりあえず今日のところはここで。
 


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