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牌譜解析の評価に対する論点 1

目次
1 はじめに
2 北HAZ・kmo2論点とは
(今日はここまで)
3 当時の私の結論
4 この論争の射程範囲
5 牌譜解析・シミュレーションは信用できないのか


1 はじめに


「北HAZ・kmo2論点」と私が密かに呼んでいる論点がある。


 これは7年前、北HAZさんとkmo2さんとの間で起こった「牌譜解析の評価」に関する論点である。
 私は、牌譜解析を使う際に、この論点について一応の結論が出していた。
 だが、最近、これを突き詰めたらシミュレーションの信用性とも無関係ではないことに気付いたので、私が考えた一連のことを記録しておく。
 麻雀研究について深く知りたい人は参考にしてほしい。


2 北HAZ・kmo2論点とは

 ことの具体的経過は以下のとおりであるが、何分過去のことであり、ネット上の情報が散逸しているのですべてを拾いきれないことはご了解願いたい。

 具体的な経過は次の通り。

① 北HAZさんが「チートイドラドラはリーチ?」という記事を出す
(当サイトは現在公開されていない、ただ、このデータは私が再現しているので、どんなデータだったのか見たい方は要求してもらえれば、再現された私のデータを提出する)

② kmo2さん、北HAZさんのアプローチに対して疑義をコメント欄に書きこむ、そこでkmo2さんと北HAZさんとでやりとり

③ kmo2さん、当該論点について自分のブログで記載

 kmo2さんが述べた統計的手法(牌譜解析結果からデータを持ってきてあれこれ考えるもの)の問題点というのは、

プレーヤーの選択の影響を除去することができない

になる。

 ここは極めて分かりやすくした例を挙げよう。
 ただし、このような数値的裏付けがあるわけではないことはご理解願いたい。

 仮定として、平たい場(4家の点差が小さい状況で、局収支と成績指標が比例の関係にある状況)と置いておこう。
 カンチャンドラ1で聴牌した場合に立直するか、トリダマにするかという問題を考える(聴牌外しという選択もあるがここでは考えない)。
 牌譜解析で、

カンチャンドラ1で立直した状況 
カンチャンドラ1聴牌でダマにした状況

 この二つの状況を大量にある牌譜から片っ端から検索し、その場合の局収支の平均を調べたとする(北HAZさんは実際にそれを調べた)。
 その結果、立直したときの局収支がダマにした場合の局収支を上回ったとしよう。

 では、「リーチすべき」と結論付けてよいか。
 これについて、kmo2さんは次のように述べている。

(以下、上のURLから引用)
 鳳凰民が的確な立直判断をしているならば、「○○のときに立直すべきかどうか」を牌譜から実際に立直したときと、立直しなかったときの結果で比較したら、○○の箇所にどんなテーマが入っても、立直した方が不利という結果は絶対に出ない
(引用終了)

 当然、鳳凰民ならば「自分が有利だと思う」方を選択する。
 立直が妥当なら立直を、ダマが妥当ならダマを選択する。
 よって、その牌譜解析結果には「自分が有利だと思った結果」しか残らない。
 それを根拠に使っていいのか、というのがkmo2さんの問題提起である。


(今日はここまで、続きは明日以降に)
 

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