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MILK & Strawberry(One day in 2025)

<注意>
このお話は【ソラを見上げて本篇 #51 OVERTURE】をご覧になってから読むことを強く推奨します。



梅澤美波卒業コンサート、一か月前のある日。



―若月の自宅・深夜―

『若月がネット詳しくて助かったわ。あ、今は玉置か』

若:気にしないで、どうせみんな若って言うし。

『そーゆーもん?』

若:そーゆーもんよ。

『ふーん』


若:アカウント名とか勝手に決めちゃっていい?

『うん』

若:よし、っと。今そっちにアカウント登録のメール届いたでしょ?

『お、きたきた』

若:間違って削除したりしないでよ?

『おい、なんだこれ』


若:アカウントのIDとパスワード。

『そうじゃなくって』

若:……可愛いでしょ?

『やりやがったな』


若:勝手に決めていいって言ったじゃん。

『だからってさぁ……よりによってコレ?』

若:asyurinとichigomilk?

『声に出すなし』

若:これで……OK、買えたよ。

『ありがと』

若:少しはネットできる様になりなさいな、困るのは自分なのよ?

『ほーい』


若:で?

『ん?』

若:どうして引っ越したの?

『あー、この前すごく幸運な出会いがあってね。その人のお家に住み込みで勉強させてもらえる事になったの』

若:へー。凄いじゃん。

『うん。奇跡みたいな出会いだった。だから一生懸命勉強しないと』


若:そう。

『10月19日の15時開始だっけ?』

若:日本時間ではね。飛鳥は夜更かし確定だから。

『起きてられる自信ないわー』

若:可愛い後輩の晴れ舞台。見届けてあげなきゃでしょ?


『……うん』

若:配信サイトのURLは後でメールで送っておくから。

『はーい』

若:じゃあね、体に気を付けるのよ?

『はいはい』

若:一応今回も聞いておくけど、何か伝えておきたい事は?

『ん……あ、』

若:あるの?

『桃子に伝言頼める?』

若:いいわよ。なんて?

『次は茨城産』


若:は? いばらきさん?

『言えば分かるから』

若:そ。じゃあね。

【ツー、ツー、ツー……📱】

若:……いばらきさんって、誰?


-おしまい-

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