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2024年に学んだこと
私は毎年の振り返り、新年の目標設定&計画が好きだ。
10月頭から「今年もあと3カ月だね」とつぶやきだし、11月には「今年の振り返りしなくちゃね、ね?」と周りを巻き込みだし、12月には「来年の目標、なに?」が口癖になる、はた迷惑な女である。
かれこれバンクーバーに降り立ち、生活をし始めて早10カ月が経過しようとしている。
初めての海外長期滞在ということで、2024年はきっと感情が大きく揺さぶられる一年になるだろうと覚悟していたが、年初に立てた目標が「頑張りすぎない」だったためか、5年ぶりに学生に戻ったためか、ちょくちょくプチ鬱モードになりつつも、全体的には平穏に過ごせた1年だった。
そんなこんなで、2024年に学んだなあと思うことを5つ、書いてみたいと思う。
自分を知った
2024年は学校やアルバイト、ミートアップ等で日々色々な人と出会った。
社会人時代の計5年間には30人も増えていなかったインスタのフォロワーが、この1年で120人ほど増えた。
新しい人、環境に向き合う中で、おのずと自分について考える時間も増えた。
何も特別なことをしていなくても刺激が多い外国生活において、どうすれば自分が安定していられるのか、1年を通してひたすら模索した。
自分が誰と一緒に過ごしたいのか、何をされたら嬉しくて、何をされたら悲しいのか、1か月のうちどのくらい休みが必要なのか、どうあれば幸せを感じるのか?
そうした中で、わたしは友達は数よりも一人一人との関係性の深さを重視するんだなあ、1か月に1日は何も予定を入れない日が必要だけど、3日以上人と話さないと落ち込むみたいだなあ、運動と日本食でエネルギーチャージしているなあ…などなど、今まではっきりと言語化できていなかった、自分が満たされる判断基準が、ようやくわかるようになってきた。
自分の境遇に感謝するようになった
自分を深く見つめなおす中で、家族や友達はもちろん、生まれ育った環境、日本国籍という事実にまで、私はとても恵まれているんだなと気づくことができた。
私には遠くに住んでいても変わらず仲良くしてくれる友人たちがいて、かなり心配しながらも私のやりたいことを尊重してサポートしてくれる家族がいて。
カナダでも、この10カ月という短い間に、心の拠り所にできる友人たちに出会い、面白い同僚たちと個性的な客に揉まれながら働くことができ、何とか楽しく生活できている。
そして、良き相談相手であり、常に私を元気づけてくれるパートナーがいる。
何よりも、カナダにいることが辛くなっても、いつでも帰れる母国があること。留学経験者はみんな気づくであろう、「日本という国の強さ」を認識した。
日本にいると当たり前に思えた状況が、実はとても恵まれた環境だったことに気づけたのはここ1年の大きな学びだったと思う。
自信がついた
振り返ってみると、留学前に不安だったことは大体なんとかなっている。
・外国で一人で生活できるのか→できている
・学校の授業についていけるか→いけた
・英語で仕事ができるか→できている
もちろん周りの大きなサポートがあったからだし、すべて簡単だったとは言わないにしても、覚悟していたよりはすんなりクリアしたように思う。
高くて達成できないと思っていた目標は、少し頑張れば手が届くのかもしれないと思えるようになった。
そして、どんな環境でも、自分なら楽しく満足して生活できるはずだと、楽観的に考えられるようになった。
依存先はたくさん持て
「精神安定のためには依存先を分散させること」。
この教え(?)は日本にいる時から知っていたが、2024年はそれをより深く自分に落とし込めた年だったと思う。
精神的に不安定になりやすい海外生活で、学校、バイト、学校以外の友人、家族、パートナー、日本にいる友人、誰かと一緒にやる趣味、一人でできる趣味、など、依存先を増やすことを意識していた。
そうすると、どれか一つが上手くいかなくても、「他で楽しめるからまあいっか」と気楽に構えられるようになった。
特に、語学学校、専門学校のクラスメイトと合わなくて気が落ちた時、パートナーや学校以外での友人たちにはかなり助けられた。またバイトで忙しくしていたことや、1~2週に1度はジムで運動をしていたことも、いい感じに気が紛れて良かった。
1年じゃ足りない
留学前は1年の滞在がとてつもなく長いことのように感じていたが、実際に住んでみると、本気で他国に溶け込もうとするならば、1年では全く足りないと気付いた。
右も左もわからない移住1年目は、まだヨチヨチ歩きの赤ちゃんである。
渡航3か月目でようやく土地勘がつき、半年で何となく疲れにくくなる。
10カ月目の今は生活に慣れたが、カナダ社会に溶け込んでいるかと聞かれると、まだ全然旅行客気分だなと思う。(逆にたかだか10カ月で我が物顔している方が怖いか)
カナダに来る前は、この1年間で現地企業に就職し、カナディアンと同じように働かなくては!と思っていた。
でも、誰も知らない、土地勘もない状態から始まる移住1年目は、生活基盤を作ることで精いっぱいで、そもそもスタートラインにすら立てていないと感じた。(稀にできている人も見るが、尊敬でしかない)
だから、渡航前の計画通りに行っていなくても、焦らないでいいかと考えるようになった。
それよりも、現実的に考えて1年間で何にフォーカスすべきなのか、優先順位をつけることが大切だと思った。あれもこれも手を出せる状況にあるからこそ、何をしないべきなのか。
留学生活は時間に限りがあるから、それが終わったときに自分がどう在ったら満足するのか。計画通りにいかなくても焦らなくていいけど、目的は見失っちゃいけないなあと思った。
2025年は?
今年の後半にはカナダを飛び出し、他国でまた1からのスタートになる予定。
学校や滞在期間が決まっていた2024年に比べて、2025年はまだ何も決まっていなくて、どうなるのか全く読めない。
だからこそ、今までの自分だったらやる前に諦めていただろう高めの目標に、手を伸ばしてみたいなあと思う。
2024年のカナダ生活を通して、自分はもっとできるかもしれないと思えるようになった。同時に、もしできなくても、それはそれで自分の糧になるとわかった。
2025年はその自信をもっと根拠のあるものにしたい。
これからの人生の中で一番若いうちに、悔いのないように生きたいなあと思う。