Co-op留学体験記|授業詳細編
2024年5月末から12月頭までILAC International CollegeのSales & Marketingコースに半年間通ったので、各授業内容と通った感想を率直に書いてみたいと思う。
ILAC ICは1学期は2か月間(8週間)あり、月水で1科目、火木でもう1科目、金曜は休みというスケジュール。
学期ごとに科目、先生、クラスメイトが変わり、1学期が終わると2~3週間の休暇がある。
ILAC ICではどの科目でも、毎週300字のエッセイ課題、3つのIn-class tasks(配点が小さい軽めの課題)、2つのMajor assignments(配点の大きい課題)、最終日のFinal examがある。
コーストータルで70点以上、Final examで60点以上合格しないと再履になり、次の科目に進めないという仕組みだ。(再履になると学生サポート料だか何だかで追加費用が発生する上、卒業日が延期になる)
他の専門学校と比べ課題が多いかと言われると少ない、というか採点が甘いように思うが、週20時間のアルバイトと両立するのは中々体力が必要だった。
■授業内容
1学期:5月下旬~7月中旬
・Professional Communication
・Working Across Culture
2学期:8月上旬~9月下旬
・Marketing Foundation
・Integrated Marketing Promotion
3学期:10月中旬~12月上旬
・Digital Marketing
・Social Media Marketing
■授業ごとの感想
1学期:Professional Communication & Working Across Culture
この学期は言うなれば、オリエンテーションのようなものだった。
クラスメイトは15名前後で、全員同じ日に入学し初めましての状況。(この時は知らなかったが、2学期以降は他のクラスとごちゃ混ぜになるため、生徒によって入学時期、卒業時期が異なる)(全員新入生である1学期目のクラスメイトは仲良くなりやすい)
入学時期によって国籍の偏りがあると聞くが、私のクラスは日本(私ともう1人)、ブラジル、コロンビア、アルゼンチン、メキシコ、エクアドル、スペイン、スイス、チェコ、ベルギー、台湾と、かなり多国籍だった。
学校内では英語オンリーという規則があるが、守られてはおらず、休み時間は色々な言語が飛び交っていた。
Professional Communicationの授業は主に「バンクーバーでの就活方法」について。
履歴書やカバーレターの作り方、LinkedIn、Proposal(提案書)やビジネスメールの書き方などを学んだ。
私は入学後すぐにアルバイトを探すつもりではなかったのだが、この授業でバンクーバーの就活状況の厳しさを聞いて早くしなければ…と焦りに焦り、入学初週に履歴書を数種類書きあげ、翌週からせっせとアルバイト探しを始めた。
既に忘れかけているが、In-class taskは提案書作成2つとプレゼン、Major assignmentはカバーレター&履歴書作成とプレゼンだったような気がする。
授業中に作業時間を貰えるし内容もそこまで難しくはなかったが、まだ手の抜き方がわからなかったことや、もう1つの授業と課題提出の時期が被ることが多くて大変だった。
もう一つの授業、Working Across Cultureは一言で言うと「心理学」。
正直あまり内容を覚えていないのだが、文化的な行動の違い、コミュニケーションの違い(ローコンテクスト文化とハイコンテクスト文化)、男女間の考え方の違いなどを学んだ。
この授業は毎回授業中に300字のエッセイ提出があった。In-class taskは2週間に1度20問のミニクイズがあり、これが意外と難しかったが採点は甘かった。(記述式の問題はとりあえず何か書いておけば点が貰えた)
Major assignmentは950字のエッセイが2つ。英語の4技能のうちライティングが最も苦手なわたしにとっては、一番めんどくさかった課題だったように思う。
ちなみに1学期はSales&Marketingコースの生徒だけじゃなく、Business Administrationコースの生徒も同じクラス。
あくまで私のクラスの話だが、クラス15人のうちBusiness Administrationは3~4人、他は全員Sales&Marketingコース専攻だった。その中でも座学1年+インターン1年の計2年コースを専攻している人の方が多く、私と同じように座学半年+インターン半年の計1年コースは4名だった。(そのうち2名は再履になったので2学期からは同じクラスになれず。。)
1学期の終わりごろには英語テストがあり、その成績次第で次のクラスが分けられると聞いた。
しかし時期によっては同じ科目が1クラスしか開講されていない(=クラスの変更が効かない)場合もあるらしい。
また各クラスの平均値を統一するため、英語テストで良い点を取ろうが悪い点を取ろうが、結局同じクラスになることもあるようなので、この仕組みについてはどう機能しているのか最後までわからなかった。
2学期:Marketing Foundation & Integrated Marketing Promotion
ここからマーケティングの勉強が始まった。
クラスは30人~35人。
私と同じく2学期目の生徒は2人しかおらず、他は3学期目、4学期目、5学期目などで、場慣れしている生徒が多かったように感じる。
国籍は南米系が圧倒的に増え、ブラジル、メキシコが各6~7人、香港、台湾、トルコも各3~4人、タイ、コロンビア、ベルギーが1~2人、日本人はまた私含め2人だった。
この学期はとにかくプレゼンが多く、手の抜きどころもまだ掴めておらず、バイトと学校の両立に苦労した記憶がある。
クラスメイトもマーケティング領域で就労経験がある人、母国で学位を持っている人、マーケティングは未経験だが英語教師だったため英語が堪能な人がおり、前学期より英語もディスカッション内容もレベルが高かったように思う。
Marketing FoundationもIntegrated Marketing Promotionも、どちらも学ぶことは基本的なマーケティング用語の定義、広告の手法(マス広告、広報、SNS、ウェブなど)、マーケティングの歴史、マーケティング事例の紹介など。
習ったマーケティング手法(4PやSWOT分析など)を用いて既存ブランドのマーケティング戦略を立案するプレゼン課題が何回もあった。
Marketing Foundationの1つ目のMajor Assignmentは、カナダにある有名ブランドを1つ選び、他国に向けたマーケティング戦略&新商品を立案しろ、というものだったのだが、提出方法が動画だったので、おのずと動画の作成方法も学ぶことになった。(ほとんどの生徒がCanvaでスライドを作り、ナレーションを吹き込む形で提出していたと思う。)
また毎回の授業の初めにはCMを見て、このCMがなぜ議論を醸し放送取り消しになったのか?をグループで考える時間があった。
生徒の出身国によって問題に感じるポイントが違うこともあり、マーケティング戦略においてその国の文化を理解する重要性を知る良いワークだった。
Integrated Marketing Promotionはほぼ先生の講義を聞いていたので、正直あまり記憶がない。
最終課題として「バンクーバーに進出していないブランドを1つ選び(もしくは企画し)、バンクーバーの市場分析&プロモーション戦略を立案してレポート提出」という課題が出題された。
ここではどういう内容をレポートに書くべきかが細かく決められていたので、今後企業でも活用できるなと思った。
しかし先生からのフィードバックはなかったので、そこは残念だった。
3学期目:Digital Marketing & Social Media Marketing
またしても2学期目のクラスメイトとはほぼバラバラのクラスになった。
Digital Marketingの授業は「ウェブサイトの作り方」。
4~5人のグループで新規ビジネスを立案し、ウェブサイトを作成するという授業だった。
最初から最後までグループは固定だったので、正直誰と同じグループになるかで楽しさが左右されると思う。
新規ビジネスを考えたら、ペルソナ(ビジネスのターゲット)、ペルソナが使いそうな検索キーワード、SEO、広告のモックアップなどを立案・作成する。
授業の中盤ではGoogle Ad Certificateの資格を取得する課題もあった。
Social Media Marketingは文字通り、SNS全般について学ぶ授業だった。
各媒体の特性、ユーザー層、ヒットしやすい投稿時間帯&頻度を一通り習い、こちらもグループで考えた新規ビジネスをどの媒体、どんな広告を打ってプロモーションしていくかを立案した。
これまでの授業の中で一番実践的で、ウェブサイト作成ツールやデザインツールの使い方、検索キーワードの見つけ方などを勉強した。
制作物は履歴書にも記載できるので、授業中にツールの使い方を学べたのは役に立ったなと思う。
こうして長いようであっという間だった学生生活が終わった。
入学前は英語力の不安が大きく、授業についていけるかとっても不安だったが、思ったより何とかなった。
語学学校で出会った人たちより数段喋れる生徒が多かったので、いい刺激にもなった。
最初は座学1年のコースを受講しようと思っていたが、個人的には半年で十分だったと感じる。
学校やCoop留学に対して色々と思うところはあったので、また別に良い点・悪い点を書いてみたいと思う。
何はともあれ、半年間生き抜いた自分に、大きな声でお疲れ様!と言いたい。よく頑張った!