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2/8 中国の新型コロナ(久しぶりにゼロを見た)&上海の状況

 今日も鼻グリグリ、咽グリグリ。(肛門グリグリは省略OK)と上海の医療関係者向けの1〜2週間1回の定期PCR検査を受けました。我々の定期検査はプール式ではなく単独方式です。今の上海の様に新規市中感染者ゼロでも、定期PCR検査はとても重要で、定期PCR検査の記録がなければ診療活動不可になるぐらい徹底されています。そもそも、PCR検査の検体採取なんて、10秒ぐらいで終わってしまうことです。なぜこれが日本で安価で普及できないのか、正直疑問です。

 抗原検査?

 中国では殆ど話題にもなりません。

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2/8 発表 2/7 0〜24時の中国大陸新規感染者状況。

◉市中感染確定例0
◉海外輸入確定例14(上海7 広東7)
◉市中無症状感染者1
◉海外輸入無症状感染者15

◉治療中の確定例1,118
◉治療中の無症状感染者639
◉隔離中の濃厚接触者27,636

 2/7 ついに久しぶりの中国大陸で新規市中確定例ゼロ、市中無症状感染例1。

                「ゼロ!」

 とはいえ、市中感染者の無症状例がまだ348例隔離入院中、海外輸入例も続くので、マスクしっかりの厳重対策はまだまだ続きます。もちろん、この「ゼロ」も一時的かと思います。何故なら、無症状感染者がまだ348例も入院隔離されてますので、ここから確定例になる方が出てくるハズですが、日常生活での安心感は随分とありますね。

 中国では当初から、それこそ武漢が大変だった1年前以上から、常にゼロコロナを目指して対策しているけど、日本在住の方(日本人・外国人関係なく)と話して噛み合わないのか、そもそも根本的な考え方が違うことをいつも感じます。結局、新型コロナに罹っても軽症だし、そこまで騒ぐ必要あるの?という一般の人と、第一線で治療に当たっている医療者の温度差が、ゼロコロナに出来ない(する必要もない)と思わせる最大の理由なのかもしれませんね。

◆河北省

 2/8 河北省石家庄市、新規市中感染者(無症状も含む)がほぼゼロになったのを受けて、徐々に再開に向けて動き出しています。再開も一気には無理ですが、徐々に進められています。
◉鉄道の旅客扱い再開。航空便・長距離バスはまだ運休。
◉藁城区を中リスクエリアに。区内増村鎮など3箇所は高リスク管理を継続し、それ以外では、住民の区内での活動を再開する。
◉石家庄新楽市は低リスクエリアで通常生活へ。健康QRコードと検温を強化。
◉石家庄全市での映画館・ゲームセンター・フィットネス・麻雀室・公衆浴場・図書館・博物館等は引き続き閉鎖。外食系はテイクアウトのみ。

 2/1現在、中国のPCR検査能力は、プール方式ではない単独方式で、1日1,600万件だそうです。2/3現在で、ワクチン接種者はのべ3123.6万人とのこと。PCR検査値段も各地で値下げされ、今や1回80〜90元(1,500円程度)が相場になりつつあります。

【低温での消毒問題】

 コールドチェーンの梱包から人への感染リスクが高まっている中国で、実際にそこから感染したと思われるケースも発表されています。冷凍品の梱包表面の消毒問題が昨年6月から研究されていましたが、中国CDCがその消毒方法を発表しました。-18℃と-40℃に対応します。噴霧消毒・拭き消毒・浸す消毒の3パターンです。詳しくはリンクをご覧ください。

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◆上海市

2/8発表、2/7上海市。
◉新規市中感染0
◉新規海外輸入7
【累計】
◉市中感染371 退院342 入院治療中22 死亡7
◉海外輸入1,368 退院1,265 入院治療中103(重篤1)
◉疑似0(市中感染)
◉疑似3(海外輸入)
◉医学観察中無症状感染0
◉今回の市中感染者発見初日2021/1/21

◉上海市で最近の市中感染者の発見日2021/2/4

フランスからの2/5上海着の便で、5例の確定例が出ました。
相変わらず隔離観察中に発症。

  今回のように、1つの便で5例も確定例が出るのは偶にあるのですが、中国の輸入例対策の例では、一都市につき同一航空会社は週一便しか原則運行できません。隔離用の宿泊施設のキャパ問題もありますし。ただ、感染者を長期出さなかったり、一定の条件をクリアしたら、週二便になることもあります。

 とはいえ、1/26のルフトハンザ便(フランクフルト→上海)でPCR陽性5例、1/26のエールフランス便(パリ→上海)でPCR陽性7例でたので、それぞれ2週間運行停止になりました。

 感染者ゼロ対策しても、どうせ輸入感染例があるでしょ?という諦めムードも実は非常によろしくないと私は思います。陸続きである米国や欧州と違って、日本は島国だからこそ水際対策もしっかりできます。本来は欧米と違って、さっさとゼロ実現可能なのにと思います。ポイントは最低2週間はきっちりと食事付きで宿泊施設での隔離+複数回のPCR検査ができ、隔離終了後も定期定期にPCR検査を受けられる対策をすれば水際対策は不可能ではないです。事実、中国もやっていますし、中国以外の国でも、ゼロコロナを目指す国々では珍しくない。いや、その対策(仕組み)がきっちりとできれば、正直、外国からの訪日客が少なくなっても、選手は日本に来られますし、東京オリンピックも十分に開催出来ると私は思います。

 1年後に控えた2022年2月4日〜2月20日北京の冬のオリンピックでは、おそらく新型コロナが世界的に制圧されている可能性は低いけど、現場では淡々と2週間隔離+PCR検査等が行われて、自国民の観客を沢山入れて競技が行われるのでは?という想像は、今の中国の対策を見ていると難くないです。

 空港から宿泊施設まで専用バスで直行し、美味しい日本食をいただきながら2週間部屋缶詰での隔離できたら(もちろん実費で)、さすがおもてなしの日本!って期待してしまうし、帰国もさらに楽しみになるのに。しかも宿泊施設や外食産業にも十分にメリットある防疫対策だと思います。

 現在、上海市で市中感染者1例出て、2/8現在、唯一残っている中リスクエリアの上海浦東新区新高苑第1期の2回目全住民PCR検査は、2/11の大晦日を避けて、2/10に行われるようです。前回は全住民3,500人に8時間ほどで検体採取完了。毎回陽性者が出なければ2週間で隔離解除です。

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以上です。

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