
【OCG】スネークアイにおける白き森思案
・はじめに
今回はOCGについてになります。他の記事を書いてる方と同様少しでも参考になればと思いメモ代わりに残しておきたいと思います。
『ROTA』で「アザミナ」が登場してから約半年、そして『SUDA』で「白き森」と「アザミナ」に追加の新規カードが登場してから約3ヶ月が経過しました。
環境は『DBCB』で登場した「ライゼオル」を筆頭としたままでリミットレギュレーションを迎える形となり、メタの変遷もさることながら「どうやってライゼオルを見るか」以外の思考が抜け落ちがちな3ヶ月だったと個人的には思います。
自身は【「アザミナ」+「デモンスミス」+「スネークアイ」】デッキを一貫して使用し、『SUDA』後は「白き森」を追加した状態の構築を模索、環境にいったん区切りがついたこのタイミングで備忘録として「スネークアイにおける白き森の採用カード」のメリット・デメリットを考えていきます。
※略称、非公式用語を使用します
※あくまでサンプルとなります
※個別のカード効果は割愛します
・採用カードのパターン
以下4例挙げますが、他にもパターンがあれば追記していきます。
A.リゼット型

自分が使用していたパターンです。
出張枚数を極限まで抑えたもので、シンクロを使用せず「白き森の聖徒リゼット」の融合効果で「アザミナ」、もしくは「罪宝」カードへアクセスします。
召喚権を必要とせず、素引きの「エフェクト・ヴェーラー」を融合素材に出来るため初動の安定感というよりは最大盤面への行きやすさを重視、あくまでも補助輪としての役割に留めています。
このパターンのデメリットは主に3つです。
1つ目は「白き森のリゼット」のコストです。
「白き森のリゼット」のコストがない、つまり捨てられる魔法・罠カードがなくモンスターが固まっている手札や、捨てられる魔法・罠カードが「原罪宝-スネークアイ」や「罪宝の欺き」といった「今からアクセスしたいカード」、「貫通札」であるなら意味がありません。コスト専用の「嗤う黒山羊」のようなカードを採用する枠は存在せず、各種「指名者」を捨てることは「増殖するG」が致命的な「スネークアイ」においては敗北を意味します。
上記理由から多少無理が出ても「白き森のリゼット」を最後まで手札に残し、結果的に使わずに終わるゲームがかなりの回数ありました。
2つ目は「リゼット」被りです。
2枚採用とはいえ被らないことはないため、片側は使えず、実質手札がマイナス2、「白き森のリゼット」が通らなかった場合はマイナス3の状態でゲームを進行しなくてはいけません。
さらにデッキ内に「白き森の聖徒リゼット」が残っていない(引いているor使っている)場合は「白き森のリゼット」を使うことすら出来ません。幸い「白き森の聖徒リゼット」側が自身でssできる効果を持っているため召喚権の心配はないですが、引きたくない寄りのカードです。
「スネークアイ」側の素引きしたくないカードの多さにここでも拍車をかけることになる点はかなり気になりました。
3つ目は「一方通行である」点です。
「白き森のリゼット」→「白き森の聖徒リゼット」→「告死聖徒ルシエラーゴ」と辿ると、サーチ先が限定されます。
具体的には
「罪宝の欺き」→「聖なる薊花」と辿ると「スネークアイ」にアクセス不可
「"罪宝狩りの悪魔"」→「黒魔女ディアベルスター」→「原罪宝-スネークアイ」と辿ると「聖なる薊花」にアクセス不可(「背信聖徒シルヴィア」が出ない)
最低限の初動かつ組み合わせ次第ではデッキのギミック内で欲しいカードをピンポイントで持ってこれるのは利点ですが、それは組み合わせて引いてる場合のみで、実際に組み合わせて引いているならこの「リゼット」ギミックが本命を通すための釣り餌にしかならないのが事実としてあります。
総じてメリットとデメリットを比較した場合、デッキの枠を食わない以外のメリットがかなり薄かったです。
これは「リゼット」同士の比率をいじっても変わらないので、そもそものギミックの問題と言えるでしょう。
B.シルヴィ型

「白き森のシルヴィ」の召喚権から「白き森のいいつたえ」、「白き森のいいつたえ」から「白き森の聖徒リゼット」と動くパターンです。
現在の「スネークアイ」が召喚権を割く行動は実質「スネークアイ・エクセル」、「蛇眼の炎燐」、「魔轟神ルリー」、「紅涙の魔ラクリモーサ」の4種がいいところでその内「スネークアイ・エクセル」以外はあってないようなものです。
そこに召喚権初動として「白き森のシルヴィ」を当てはめられるのは利点として大きく、シンクロにより「白き森の聖徒リゼット」のサーチ効果をしっかり使いながら「白き森のシルヴィ」の墓地蘇生によりリンク値+1or「罪宝の欺き」のコストを実質0にする択を取れます。
素引きして嫌なカードは「白き森のいいつたえ」のみで、仮に手札0の状況から「白き森のシルヴィ」をドローしても「白き森のリゼット」と違い1枚のみでデッキ内のギミック全てにアクセス可能なので単純にバリューが高いと言えます。
このパターンもデメリットが3つ存在します。
1つ目は誘発受けです。
「ドロール&ロックバード」が極端に重くなり、それにプラスで「白き森のシルヴィ」に対する無効系も重たくなります。
召喚権を割いている関係上追加の攻め手がない場合「白き森のシルヴィ」棒立ちで終わる可能性が出ます。上記「リゼット」型では召喚権を使わないことでモンスター2体から「デモンスミス」展開へ移行出来ましたが、このパターンだと不可能です。「白き森のシルヴィ」の性質を「誘発を吸い込む」という点に着目する場合はまた別かもしれません。
2つ目はメイン5枠EX1枠を使うことです。
メインに関しては「スネークアイ」並びに「デモンスミス」が[2024/10]のリミットレギュレーションで減った部分にそのまま割り当てることで枠の捻出自体は可能だと思いますが、EXの枠の捻出はかなり厳しい部分です。
1枠ならギリギリですが、そもそも「白き森のシルヴィ」が絡まないゲームではシンクロを使うことがないため永遠に出番がないまま終わることも考えられます(ほぼないですが)。
3つ目は召喚権を割かないといけないことです。
召喚権を「使うことが出来る」ことと「使わないといけない」ことは全く違います。先ほどの「デモンスミス」による貫通方法が使えないのは明確な召喚権初動によるデメリットです。
非召喚権ギミックで誘発や妨害を受けて、その後召喚権ギミックで貫通を狙うのが主な戦術になりますがそれの逆を辿らないといけないため、貫通札をどれだけ引けているかが勝負となります。
c.アステーリャ型

「スプライト・スプリンド」から「白き森のアステーリャ」にアクセスする形です。
どちらかといえばこのパターンは【「白き森」+「デモンスミス」】デッキ、要は「スネークアイ」無しの構築パターンに多く見られます。
見ての通りメインを約10枠、EXを3枠というかなり多めの枚数を必要とし、ここまでして「アザミナ」や「スネークアイ」に移行せずとも「白き森」と「デモンスミス」に寄せれば充分な妨害の質と量を確保出来、なおかつ事故札になりうるカードを減らせます。
もう少しコンパクトにまとまれば一考の余地はあるかもしれません。
このパターンのデメリットも3つあります。
一つ目は「展開順が逆」であることです。
通常、というか理想的な展開順は
「白き森」→「アザミナ」→「デモンスミス」↔「スネークアイ」
だと考えています。道中で必要なパーツやリンク値を揃えながら各種誘発をケア、もしくは捲りに向かうのであればおおよそこのどちらかの順番になります。
しかし、この「アステーリャ」型だと
「デモンスミス」→「白き森」→「アザミナ」→(「スネークアイ」)
の順番でしか展開出来ず、仮に「白き森のアステーリャ」を引いている場合に召喚権を割いて展開した場合「白き森のシルヴィ」に誘発を貰う場合よりも手札がマイナスになる分弱くなります。コストが魔法・罠カードに限定されている部分も厳しいと言わざるを得ません。
展開の自由度が高いデッキが特定のパーツにアクセスするために自由度を犠牲にするのは本末転倒だと思います。
2つ目は「デモンスミス」が展開パーツになってしまうことです。
「刻まれし魔ディエスイレ」、「光なき影 ア=バオ・ア・クゥー」や「召命の神弓-アポロウーサ」など様々な着地点を持つ「デモンスミス」が「スプライト・スプリンド」+「刻まれし魔レクストレメンデ」に固定されてしまうと、EXの枠を使う割に展開に幅が出なくなりこれも本末転倒です。
アクセスすることも「可能」なだけで使わないルートが多いならそもそもこの枠自体必要ないのも無視出来ないデメリットと言えます。
3つ目はそもそも「アステーリャ」が弱いことです。
デッキの枠を使い、展開ルートを使い、ようやくアクセスするカードが「白き森のアステーリャ」なのは正直割に合わないと言っていいと思います。
通ったときのバリューが高いとはお世辞にも言えないのに、結局「白き森のアステーリャ」へ妨害をもらってしまうと意味がないのは再三述べている通りです。
D.ルシア型

便宜上「ルシア」型としていますが、実際はランク4+リンク値1を目指す形、「リゼット」型と「シルヴィ」型の中間地点です。
「白き森のシルヴィ」に妨害をもらっても「シルヴィ」型よりも「白き森のルシア」の分1枚多く「白き森」の貫通札を用意し、「白き森のアステーリャ」を不採用にすることでEXに展開オンリーのカードを1枚減らし、かつ「白き森のわざわいなり」で「増殖するG」の受けどころを作っています。
「ヘルフレイムバンシー」で「蛇眼の炎燐」をサーチする動きが最終的に通ればいいので、「白き森」を「アザミナ」ではなく「スネークアイ」に直接いく展開パーツとして扱います。
このパターンのデメリットは上記AとBの両方が持つものに加え、「ヘルフレイムバンシー」という明確な誘発のもらいどころが追加されている点になります。
加えて、「白き森」が「アザミナ」に繋がりにくいため展開に広がりがなく、全てが中途半端になってしまうのも大きなデメリットと言えます。
MDで【「白き森」+「スネークアイ」】を組むような場合を除き、基本はこのパターンを採用することは現状ないとみて間違いないでしょう。
いわゆる「フォーマッド・スキッパー」+「パラレル・エクシード」とさして変わりないのにアクセス出来る範囲が大幅に狭まっていること、その分のメリットが「白き森」ネームを持っているカードであることと「白き森のわざわいなり」の妨害が使えること以外にないことからも考えられます。
「白き森のわざわいなり」は相手ターンに4チューナーを出して「白き森の魔狼シルウィア」をシンクロ、対象を取らない裏側表示という妨害になりますが、撃てるタイミングが限定されていて、具体的には
「蛇眼の炎龍」+「I:Pマスカレーナ」で「S:Pリトルナイト」ls
↓
「蛇眼の炎龍」で「スネークアイ・オーク」+「スネークアイ・エクセル」を蘇生、「スネークアイ・オーク」で「蛇眼の炎燐」蘇生
の段階以降で、「賜炎の咎姫」効果の使用前に限られます。
・雑感とまとめ
「白き森の聖徒リゼット」の登場により「スネークアイ」をリペアする際に「白き森」が選択肢として大きくなった一方で、それぞれ強み・弱みが分かれているためこれが強い!のように断言出来ないまま2024/10環境が終わった感じです。
来期以降、「白き森」や「アザミナ」、「スネークアイ」、「デモンスミス」に追加が来る等あればまた変わってくる部分なので今後に期待です。