ライフワークバランス、を考えてみました。
はじめまして。名古屋でイラストレーターをしています。
と自己紹介をしますと、大抵は「可愛い」系のイラストを思い浮かべるようです。その期待をバッサリ裏切り「内臓専門なんです。」と一言付け加えるようにしています。なぜなら、専門を最初にアピールしておかないと、可愛い系の依頼をしたい方に、無駄なアクションをさせてしまうからです。
発注する側、受注する側、お互いに専門を理解したコミュニケーションがあれば、それだけ仕事が速く、結果的にお客様の手間も省いて、”楽”になるのではと思っています。
さて、ライフワークバランスは、日本では「仕事と生活の調和」と定義されているようです。この「生活」の中には、子育てとか介護とか地域活動も含まれているようです。楽しむことを目的に、採算無視で創造や発見の喜びを甘受できる状態ならともかく、19時までに冷蔵庫の中身で夕飯を用意する、というような効率タイムアタックかつ執行責任もある業務は「仕事」だよね、と思います。手間暇の楽しさではなく、栄養摂取を完遂するという結果が求められるわけですから。
好きなことを仕事にしているとはいえ、イラストは趣味ではなくビジネスです。一定の品質を保ち期日までに納入する、結果が求められます。
子育てやプチ介護もあり、思うような結果を出せないこともありましたが、お客様のご理解があったからこそ、活動を続けられているのだと深く感謝申し上げます。お客様や地域の方、家族はもちろん、応援してくださる方、声をかけてくださる方、協力してくださる方のお陰様の一言に尽きます。ありがとうございます。
母が入院していた某病院の最寄りのバス停近くに、「仕事は生きること。趣味は生活。」という言葉が貼ってありました。
仕事は楽に、生きることも楽に、出来るだけ効率よく進められればいいなと思います。好きな仕事が自分(社員)に合う業務になるとは限りませんし。
同時に、どれだけ効率が悪くても、作るプロセスが楽しいなら心が躍るので、手間がかかる「生活」も生きる上では必要だと感じています。
ここでいう「生活」とは、社会的な任務ではなく、生きることを楽しむための任意の活動です。つまり趣味です。パン屋さんで買ってきた方が絶対美味しい(しかも安くて安全で速い)ことはわかっているのに、唐突に手ごねパンを焼きたくなってしまうのも、結果ではなく、作ることが目的だからです。
子育て・介護・地域活動は、個人の選択の結果なのかもしれませんし、代替手段・代行業者も(かなり探して運がよければ)ありますが、責任を伴う以上、趣味ではありません。
ライフワークバランスを表現するなら、
(個人的な)ライフ:(社会的な)ワーク=バランス
ではなく、
(趣味)ライフ:(営利)ワーク×(非営利)ワーク=バランス
が適当なのではないでしょうか。
季節行事のお盆を前にし、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章について考えてみました。直接関わっている仕事でなくても、
というのが結論です。
今後とも引き続きどうぞよろしくお願いいたします。