日本内科学会誌 2020 12月号
日本内科学会誌2020年12月号は臨床検査の理解と適正活用
「膠原病の臨床検査と最近の話題」(p2484)
表1 自己抗体陽性の有無とCRP陽性の有無でのマトリックス
表2 疑われる疾患ごとの自己抗体のまとめ がわかりやすかった
以下にまとめ
ANAのカットオフ値 40倍では健常者の20-30%は陽性となる。160倍以上で偽陰性を減らすことができる
2020年のRA分類基準ではRFとともに抗CCP抗体を測定する
RAにおけるRFの陽性頻度は80%以上、特異度は50-70%程度
B型肝炎、悪性腫瘍、健常高齢者、急性ウイルス感染で偽陽性となることがある
抗ミトコンドリア抗体(AMA)は保険収載されている PBCに特徴的
心機能検査の新知見 (p2489)
ANPとBNPについてネプリライシンにからめてかんたんなまとめ
ANPは主として心房の進展刺激により、BNPは主として心筋壁応力の増大により分泌が亢進
ナトリウム利尿作用、血管拡張作用、RAS系の抑制作用
BNPとNT-proBNPはproBNPから1:1の割合で生成されるネプリライシン投与でANP/BNPは2-3倍に上昇するが NT-pro-BNPは影響を受けない
腎不全患者ではNT-Pro-BNPは高値となるので注意する
その他
呼吸機能検査ではスパイロメトリーがわかりやすく記載されている
「生物学的製剤と呼吸器疾患診療の手引き第2版」
生物学的製剤による呼吸器疾患(細菌性肺炎、Tb、PCP、間質性肺炎)ついてよくまとめられている
高齢者感染症について
インフルエンザ濾胞の症例写真は必見