mctの機会探索(1) イノベーションの兆しを捉えるアプローチとマインドセット
mctでは新規事業開発部門や研究開発部門に向けて、デザイン思考を用いて事業テーマの探索からビジネス機会・課題の発見、ビジネスアイデア検証まで、ビジネスデザインを支援しています。今回はビジネスデザインにおける「機会探索」というテーマで、基本的な考え方からmctの具体的なアプローチ方法までご紹介していきます。
第1回は「イノベーションの兆しを捉えるアプローチとマインドセット」というテーマで、mctが支援している「機会探索」の考え方と、その機会を探索するうえでのマインドセットについてお伝えできればと思います。
イノベーションの機会は業界内部に現れる
経営学の第一人者であるピーター・ドラッカーは、書籍「イノベーションと企業家精神」にて、イノベーションの機会を7つに整理しています。
この7つの機会は並びにも意味があり、上位4つが「業界内部に現れる要素」、下位3つが「業界外(一般的)に現れる要素」、そして上から順にイノベーションの機会として確度の高いと説明しています。つまり、イノベーションの機会は実は業界内部ですでに表れているのです。
しかしその機会を捉えられないのは、業界に対する暗黙の前提やバイアスが我々の視野を狭め、シグナルや兆しを「想定外の要素」として見ないようにしているためだとドラッカーは説明しています。
7つの機会の最初にリストアップされている「予期せぬ成功と失敗」、とくに予期せぬ成功はその最たる要素で、すでに結果が表れているにもかかわらず、我々はそれを既存事業と関係ないもの、「想定外の要素」と見なされがちです。
今回は「mctの機会探索」と題して、このような「すでに現れている兆しを捉える」ための手法・考え方を全6回のブログでご紹介していきたいと思います。
機会探索のマインドセット
具体的なアプローチ手法は第2回以降に触れていきますが、このような「想定外の要素」と位置付けられている機会を捉えるために必要なのが観察者側のマインドセットです。
一見すると関係ないものと見える事実を見過ごさず、いかに興味を持って業界内部の想定外の事象に触れることができるか、普段の業務で使っている頭の使い方とは異なる視点を持つことが重要です。
暗黙の前提になっている支配的な現実の見方、ルール、規範を言語化し、意図的に超えることで、これまで検討してこなかった次元の解決策を探索していきましょう。
mctについて
mctでは、機会探索から、市場や顧客の理解、コンセプトの創出、ビジネスデザインまで、インサイトを共有しながら事業開発/デジタル変革を支援しています。
具体的には、伴走型でビジネスアイデアを磨いたり、企業の事業創出プロセスを整備したり、事業創出を担う人材の育成も支援したり、社会課題解決を目指す共創エコシステムの運営を支援したり、ビジネスデザインについて幅広く支援していますので、少しでも興味があればウェブサイトを覗いてみてください。
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