暮らし全体から排泄ケアを考える
地域医療ジャーナル 2021年12月号 vol.7(12)
記者:hatabo
薬剤師
薬局薬剤師のhataboです。
先日、京都で排泄用具の情報館「むつき庵」を運営されている浜田きよ子先生が秋田に来られたので、講演を聴きに行きました。
写真は、当日展示されたものの一部です。
京都のむつき庵では、400点ものおむつ類や福祉用具、排泄用具を展示しており、自分(もしくは家族)に合いそうなものが見つかったら、自宅の近くで同じものを購入するよう助言しているそうです。
私の薬局でも少し取り扱いがありますが、主に女性用軽失禁パッドが売れる程度です。大きなドラッグストアなら色々なものが陳列されているでしょうが、中身を見ることができないこともありますよね。恐る恐る購入して、合わなかったらまた別のものを購入して…となるより、きちんとアドバイス出来る方がいると安心です。
むつき庵では、「おむつフィッター研修」という人材育成も行っています。おむつの当て方次第で、股関節の動きが制限され、寝返りが上手にうてなかったり、ベットでの座位を保つのが困難になったりすることがあるそうです。加齢で自由に動けなくなる上におむつの当て方で制限がかかるのは悲しいですよね。私もいつか勉強したいなあと思います。(なかなか休みが取れない状況ですが…)
私の持論ですが、「泌尿器科は全人的な視点で患者を見る領域」という想いがあります。講演では、排尿ケアはトラブル対処法を知る以上に、生活全体を見てどこに原因があるのか考えることが重要をいうお話を伺い、心に響きました。今回は、講演の内容で印象に残ったことや日常業務につながる気づきをまとめてみます。
(排泄=排便+排尿ですが、今回は排尿に限った話題を扱います。)
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