【ツイステ】スカラビアについて考える
6月1日に4章後編が配信されてから頭の中がカリムとジャミルでいっぱいで、寝ても覚めても二人のことを考えています。
このままだと本格的に日常生活に支障をきたしそうなので、一度自分なりに4章~フェアリーガラのカリムとジャミルについて整理してみようと思います。
※ちなみに私はディズニー映画『アラジン』を見たことがないので元ネタの知識ほぼゼロです。(魔法のランプと空飛ぶ絨毯はわかる)
※個人の見解や妄想を含みます。
4章のジャミル
ジャミルは「一番」になりたかった。テストは高得点をとりたいし、ダンス大会で1位になりたいし、ゲームでカリムに圧勝したかった。
なのに、大人たちがそうさせてくれなかった。バイパー家より立場が上であるアジーム家のカリムに、勝ちを譲らなければならなかった。
全寮制で実力主義のナイトレイブンカレッジに入学し、しがらみから少しは解放されるかと思いきや、
学園長から「カリムが寮長になったいきさつ」を聞かされて「ここでも俺は一番になれないのか?!」と精神的に追い詰められる。
そして今回の計画を企てる……って感じ?
本当は勝てるのにカリムに勝ちを譲り続け、さらに当のカリムが「勝たせてもらってること」にまったく気づかず、長いあいだ相当モヤモヤムカムカしていたと思う。
それでもカリム(主人)に直接手を出さないところがまさにジャミル。
だって決闘すれば多分ジャミルが勝つのにね。(面倒な下準備もいらないし)
でも、長い時間をかけて周りの人間を動かして……という方法がジャミルにとっては最善だった。自分の立場も家族の立場も守れて、そのうえで自分が一番になれる。
賢いですね。私はどちらかというと脳筋タイプなので、ジャミルみたいに戦略的な行動をとれる人スゲーなって思います。(アホの感想)
オーバーブロット後
ツイッターで誰かも言ってたんですが、「ジャミルの態度が軟化するのが早かった」というのは私も正直思いました。
ついさっきまで「俺の呪縛はそんなことで簡単に解けはしない……カリム、お前がこの世に存在するかぎり!」って言ってた人が、こんなにすぐに「やれやれ仕方ないなまったく」みたいな感情になるかな? と思ったんです。
でも、カリムが「生きててよかった……」と言ったあとのジャミルのセリフが「………………お前はどうしてそう…………はぁ~~~……」なので、思うところはもちろん色々あるけれど、子供みたいに泣きじゃくるカリムの様子を見たらなんかいろいろ馬鹿らしく思えたのかもしれない、と思い直しました。
何せ、言葉を発するまでに三点リーダーが6つ、何かを言いかけて三点リーダーが4つ、そして長めのため息までついてますからね。笑
一瞬の間に色々と考えたうえでの、この「やれやれ」的な態度なのかも。
もしもカリムが「お前は裏切り者だ、二度とオレに近づくな」ぐらい突き放してくれたら、いっそ清々しい気持ちになれたかもしれないけど、そうじゃないからジャミルも情を捨てきれないのだと思う。
「大嫌い」は本音だけど、でもきっとそれだけじゃない。
理屈なんて関係なく心が体が動いてしまう、特別な関係の二人なのだと思います。
4章のカリム
4章をジャミル視点でみるとジャミルに感情移入してツラくなりますが、カリム視点でみるとカリムに感情移入してやっぱりツラくなります。(どっちみち…)
「生まれながらに人の上に立つ身分」で「無自覚に傲慢」なのは、カリムのせいではない。子供は生まれる家を選べない。
ジェイドが言ってたように「生まれつき天真爛漫な性分」ではあるかもしれないけど、カリムがこの性格でこの価値観なのは、生まれ育った環境を考えれば当然といえる。
でも、自分の性格や価値観が「傲慢」と受け取られることもあると理解しておくのは、今後のためにもいい。
カリム自身にそのつもりがなくても「追い詰められている」ように感じてしまう人間もいるのだと、理解しているのといないのとではだいぶ違うと思うので。
そして「ジャミルだけは、絶対にオレを裏切ったりしない」というセリフの闇。
ジャミル的には「そんなに俺を信用するな! プレッシャーをかけるな!」という気持ちだったかもしれないが、カリムにとってはジャミルが本当に心の拠り所だったのだと思う。
カリムは毒を盛られたり誘拐されたり、何度も命の危険にさらされた経験があります。それなのに、他人を疑うことをしません。
一度殺されかけた時点で「もう誰も信じない」って心を閉ざしてもおかしくないのに。
でも「誰も信じない、全員が敵」と思いながら毎日過ごすなんて、どう考えても楽しくない。
だからカリムは「基本的には全員信じてる。でも裏切られることもある。それはもう仕方のないことだから、そういう時は歌って踊って全部忘れる」ようにしているのかなと思いました。
でも、カリムにとって「裏切るかもしれない他人」ではなかった唯一の存在がジャミル。(唯一は言い過ぎか?)
物心つく前から一緒に居て、勉強や遊びを教えてくれて、いつも自分を助けてくれる「親友」。
長い時間を一緒に過ごすことで確立した、揺るぎない信頼感。
例え誰に裏切られても、ジャミルだけは信じられる。
「ジャミルだけは、絶対にオレを裏切ったりしない」というセリフがどういう状況で出たものなのかはわかりませんが、例えばカリムが手酷い裏切りに遭った後、すがるような思いで(でもそれを表には出さずに)ジャミルに言ったセリフだったりしたらどうしよう…………などと考えては勝手に胸が苦しくなります。
でもジャミルの裏切りが発覚した後、割とすぐにメンタルが回復していた(ように見える)ことから、そこまで激重感情を抱いているわけではないかもしれませんね。
「よくわかんねーけど」ってよく言いますし、もともと物事を深く考えるタイプではないのかも。
オーバーブロットの件で、ジャミルはカリムにとって「絶対に自分を裏切らない親友」ではないことが判明したけど、カリムの「お前はひどいヤツだ……だけど、やっぱりずっとオレを助けてくれてたのもお前なんだ」というセリフが、「カリムにとってのジャミル」のすべてなのかなと思います。
ジャミルが心の中でどう思っていたとしても、実際にドッカーーーンされても、今までずっとジャミルの存在に助けられてきたことは確かで、それがカリムにとってのすべて。これが……無償の愛……?
あと、回想中のジャミルのセリフに「誰が俺をわかってくれる?」ってセリフがありますが、ずっと「ジャミルはすごいヤツなんだよ!」と言い続けていたカリムは誰よりもジャミルのことを「わかっている」のでは……?
まぁ実際ジャミルくんオバブロしてますからわかってなかった部分もたくさんあると思うんだけど、少なくとも他の誰よりもずっと近くでジャミルを見て「すごいヤツ」って思ってたわけだし……?
フェアリーガラでのスカラビア
SR(ガラ・クチュール)カリムのパーソナルストーリーでのやり取りから、フェアリーガラは4章後のストーリーであることがわかります。
4章後の二人の様子が知りたかったので有り難い。
ジャミルは、もう誰にも遠慮しない(嫌味もガンガン言う)けど、従者としてカリムの世話は今まで通りやっていて、
カリムは、相変わらず思い付きで行動するし人の話を聞かないところがあるけど、対等な友達という立場でジャミルに向き合おうとしている……という感じですかね。
カリムがジャミルに歩み寄ろうとしているのはとても伝わるんですが、ジャミルの方はどうなのかな。これまでが「カリム中心」にならざるを得ない日々だったから、少なくとも今は自分の好きなことや外の世界に目を向けた方がジャミルにとっては良いのかなぁ。
いつの日かジャミルもカリムに歩み寄ってくれたら……と一瞬思ったけど、オバブロ事件の後で震えるカリムに上着を差し出しているのだから、もうそういうことなのかもしれない。
あとツイステってヴィランがモチーフだから、カリムとジャミルが完全にわかりあってしまったらそれはちょっと違うのかもしれない。
でも、SR(ガラ・クチュール)カリムのパソストの最後のセリフはズルいですよ。
ジャミルが「親の地位や主従関係」を意識しはじめる前、“ただの友達同士”だった頃によく二人でダンスをしてたのかなとか、カリムはそのことをよく覚えていてジャミルも同じ気持ちになってくれたら嬉しいとか思ったのかなとか、色々なことを考えて(妄想して)泣きました。
こんな……こんな……むりだってそれは…………
今後の二人がどうなっていくのかも俄然見逃せない。
いやもうなんていうか、ハッピーエンドであれバッドエンドであれ二人が墓に入るまで見守りたい。(これが噂の限界オタクか?)