【短所は裏を返せば長所より輝く】
「ウチのばあちゃんは
いいばあちゃんじゃないからね。
ウチのばあちゃんのこと聞いたって
お涙ちょうだいの話なんか
どうやっても作れないよ?
それでも聞く??」
先日司会についた
とあるお宅の打ち合わせの席で
開口一番、孫娘さんが
そう私に言ったのよね。
ちょいとケンカごしにすらなっていた
その孫娘さん。
ほう笑
燃えるわー⤴️
あたしね。
こういう感じをひっくり返すことに
一番燃えるのよん♪
「大丈夫ですよ👌
あたし。いいとこ探すの得意ですから。
そのまんまのばあちゃんを
教えて下さいな。」
そう返した私。
すると孫娘さんは
ニヤリと笑い、こう言ったの。
「そりゃあ楽しみだわ。
どう料理してくれるやら」
(; ̄ェ ̄)
ハードル上げてもうた。。。か?💧
でもね。
聞けば
このばあちゃん。
いい人生を過ごしてるのよ。
世話好きで
派手好きで
多趣味。
まあ見事なまでに
自分の楽しみのためなら
どこまでも駆け回れる
スーパーばあちゃん笑
若かりし頃。
まだ女性ドライバーが
珍しかった時分に
運転免許を取得してね
選んだ職はダンプの運転手。
かの黒四ダムの建設にも
携わってきたのだそう。
過酷な現場が目に浮かぶ。
血気盛んな男衆に混じって
女だてらにダンプを転がす。
甘くないよね。
決して楽な世界じゃなかったはず。
だから。
どうにもこうにも
ばあちゃんは強かったんだそう。
間違っても
俗に言う「可愛らしいばあちゃん」では
なかったらしい。
言いっぷしも悪い。
オブラートは一枚も持っていなかったし
思ったことをお腹の中に収めるのも苦手。
ある意味正直だけれど
ストレートに飛んでくる言葉は
時に刃になった。
結婚相談員もばあちゃんの
趣味の一つ。
昔はよくいた
仲人ばあさん笑
見合いの話を
頼まれもせんがに持っていく。
それを孫娘さんは
「自己満足のお節介」と
呼んでいたけれど。
でもそういう世話役って
全部が全部
お節介とは限らない。
出会いになかなか恵まれない人の中には
助けになることもあるんだもん。
現にばあちゃんは
数えきれないほどの縁を
結んできたのだというし。
ところが💧
「だからー。
それも自己満足の為にやってたって話よ。
人の為じゃないんだってば。」と
孫娘さんはどうしたって
美化はさせないぞモード笑
この孫娘さんと
ばあちゃんの間に何があったか?は
私にはわからない。
わからないけれど。
この孫娘さん。
何故だか
ばあちゃんが嫌いだという感じはしないのよ。
良くは言わないだけで。
素直じゃないだけ。のような。
なあんか
この2人似てる??
ならば。
きっと伝わる。
ばあちゃんのこと
この人が一番わかってあげているはずだから。
私の野生の勘がそう言う。
賭けてみよう。野生の勘に😆
そう思って綴ったナレーション。
人の長所と短所は
ホント紙一重で。
言葉を言い替えてあげただけで
短所は時として長所より輝くんだもん。
孫娘さんが
短所だと思っている
自己満足ってやつはね
一枚めくれば
ちゃんと自分も人も
大切に生きているってこと。
自分を幸せに出来ない人は
誰かを幸せになんて出来ないのさ。
自己犠牲が
いつも正しい訳じゃないんだから。
そんな想いを
ナレーションに乗せた。
幸い。
私の野生の勘は
当たったらしい😆
全てが終わり
送り出すとき
孫娘さんが私にこう言ったんだもん。
「あたしの負けだわ笑
不覚にも
うるっときたのよね。
あーなんか悔しい。
でも。
あなたのナレーション聴いてたら
ウチのばあちゃん
捨てたもんじゃないな。って
思えたのよね。
ありがとうね。
ばあちゃんのいいとこ
思い出させてくれて。
ふふ笑
稲刈り始まる前に
逝ったんだなぁ。ばあちゃん。
最期くらいは
気遣ったのかもね。」
そう言って笑った孫娘さん。
暑い日差しの下で
刈り入れを待つ穂が膨らんでいた。
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