君がオーラを消す日まで 〜白岩瑠姫〜
今まで推しという推しが居なかった私、ある日を境に激重感情アイドルに思いを馳せるようになりました。
4分7秒
私が彼に出会ったのは2019年9月9日。
察しの良い方は気づいたかと思いますが、彼との出会いはツカメのチッケムでした。
当時高校2年生の私、誕生日の翌日、絶賛テスト期間中。
テスト期間というものはどうしても勉強から逃げてしまうのは誰しも1度は必ず通る道と言ってもいい。
しかも自らの誕生日の翌日。集中できるわけが無い。
そろそろ何故私が瑠姫くんに出会うことになったかについて私の背景を添えながら触れていこうと思う。
当時高校2年の私はダンス部で絶賛多忙中×テスト期間でした。プデュが日本で行われることは知っていたものの、夏もコンテスト練習に追われ、結局触れずに夏休みが終了した。
私自身燃え尽き症候群のため、テストなどやる気も起きずにスマホでYouTubeを見漁っていた。
その時にある動画が目に止まった。
この画面を見た時私は、
「白岩瑠姫? Shiroiwa Ruki… しろいわるきさん。か! なんかすごい名前だ。」
と思い、ツカメの全体すら見ていない私が何も考えずに再生した。
今考えれば大変失礼な行為だ。
が。気づいたら動画は終わっていたのだ。
4分7秒。
彼の信念、覚悟を訴えるような瞳。
"俺を見ろ"と言わんばかりにカメラから目を離さない彼。
そしてダンスブレイク後のジャケットヒラヒラ。
その瞬間、私の全てを攫われた様な気がした。
骨抜きにされたのだ。
そう。この瞬間こそが私の全ての始まりの4分7秒である。
彼に惹かれ、国プに。
しかしそこはやはり万国共通。地獄だった。
他の練習生のことに心を痛めたことも少なくない。
しかし彼の事は知れば知る程好きになってしまうようなことが多かった。
多くの苦労、挫折を経験した見でいながらも、過去を宝として大切にできる。今後に活かそうとする。
そんな彼に惹かれました。
彼のファンであるからこそ、胸を張って言えます。
彼は生粋のアイドルです。
永遠を語らない彼だからこそ、現実の中で夢を見させてくれる。守れない約束はしないのだ。
勇気をくれる。欲しい言葉をくれる。愛をくれる。オマケに自己肯定感まで。
彼から受け取ったものは計り知れないです。
彼がアイドル以前に人として尊敬できる人だからこそ、あの辛いオーディションを最後まで見守ることができたのだろう。
もしテスト期間でなかったら、部活三昧の私は彼の動画を再生し、出会うことは無かったのかもしれない。
崩壊と再会①
時は過ぎ2020年2月下旬。
忘れもしない、日常の崩壊の始まりだ。
突然の完全休校。
受け入れることが出来なかった。
当時、4月から高校3年に上がるということでもちろん受験勉強をしなくてはならなかった。
しかし、切り替えることなどできず。
部活の引退をしていないからだ。
私の所属していたダンス部は、年明けの1月〜6月まで半年間かけて引退のナンバーを練習するというスケジュールだった。
もちろん2月後半ともなれば、振り入れは完了している状態だ。
いつ行えるかわからない引退公演に向けて「ひとりで」練習などできず。受験勉強にしても突然のことに頭が追いつかず、手がつかないのだ。
どちらかの事を行っていれば、もう一方のことに気を取られ、焦り、「ひとりである」からこそ感じる焦りがあったように思う。
そんな時に追い討ちをかけるように祖父の訃報。
家庭環境は悪化し、どこに居ても常に棘のある言葉が聞こえてくるほど荒んでいた。
全ての「身を置く場所」を失った瞬間だった。
そうしているうちに私は自然とSNSも全て遮断し、自ら閉鎖的な殻に閉じこもるようになっていったのだ。
ここからは想像のつく通り、心の状態は悪い方向に進む一方であった。
そんな精神状態の中、珍しくつけたテレビにJO1がでていました。(覚えていないのが多少の後悔だ。)
久しぶりに出会った彼らは間違いなく成長していました。
日プ以降も動向は追っていたものの、追うというほどの供給もないまま過ぎ去る日々であったため、久しぶりに出会った彼らが元気そうで。不意に涙が出てしまった。
こんな感情を持ったのは久しぶりだった。
「新しい生活様式」の中ではほぼ感情を失っていたのだ。
私の知らないうちに彼らは自分たちなりに出来ることを探して元気を与えてくれる。
誰一人正解のわからないこの世の中で解決策を見つけて行動する彼らの姿はまさに光のような存在だった。
「職業」と言ってしまえばそこで終わりだが、彼らも私と同等な一人の人間。
世の中の動向を不安に思う気持ちは同じなのだ。
しかし彼らは発信するということを選んだ。
彼らなりの解決策を目にした私はそれから目の前のことだけに専念できるようになった。
将来の不安は当たり前なのだから気にするな。
今できることを続ければ結果は必ずついてくる。
そんな風に背中を押された様な気がした。
崩壊と再会②
時は過ぎ8月。
結局私は当初の予定通りの引退ナンバーを踊ることはできなかった。
しかし、後悔はしていない。
練習が自分の糧になったからだ。
今後、ダンスを続けるつもりは無いが、身体を動かすことでストレス発散になっていたようにも感じた。
JO1との2度目の出会いから彼らをずっと「追い続け」ていた。
彼らを応援し続けているうちに、私の中にひとつの意思が芽生えた。
夢に挑戦することだ。
結論から言うと、現役大学受験生の9月に理転をした。
2歳から英会話教室に通い、中学時代には英語塾漬けの日々、高校でも語学を学べる高校に進学した。大学は英文科を志望していた。
が。彼らに感化され、私も人の人生に寄り添える職業に就きたいと考えるようになった。
挑戦の背中を押してくれたのは間違いなく彼らだ。
なぜなら上記から分かるように、私は「英語」という安定した道だけを進んできていたからだ。
彼らに出会う前の私なら確実にギャンブルと言ってもいい選択はしなかったはずだ。
そこから半年。
彼らに助けられながら第1志望の大学に合格。
夢への第1歩を確実に進めることが出来たのだ。
彼らのデビュー年は「新しい生活様式」の下であったが、間違いなく私に限らずたくさんの人を救ったであろう。
そんな彼らは私の誇れるアイドルだ。
アイドルは自身の虚像と実像をいつも重ねてなければならない「偶像」のようなものだ。
しかし、それを享受する私たち一般人は職場での虚像、自宅での実像を持ち合わせていても何の問題も無いとされる。
偶像を享受するのは像を2つ以上持つ私達一般人。
しかしアイドルはそんな一般人の「趣味」以上の存在にはなれないのである。
そんな脆くて儚い「アイドル」という職業に夢を見出し、遂行してくれている彼らには頭が上がらない。
その気持ちを伝えるために、私は彼らがステージに立ち続ける限り見守り、応援したいと思う。
紡ぐ言葉に
私自身、彼の言葉には何度も救われてきた。
欲しい時に欲しい言葉をくれる。
愛情を惜しみなく伝えてくれる。
辛い時に助けてくれる。
もう私にとってはアイドル以上の存在と言ってもいい。
日プ時代、三井くんに瑠姫くんが言った言葉として、「自分自身が自分を1番自分が信じてあげないと。」という言葉、私も胸に刻んで生きている。
この言葉があれば、自分の行動を律することができる。
そして自ずと自信がついてくるように思えるのだ。
また、「人生は死ぬまでずっと悩み続ける。悩んでいるのは生きている証。」というのも、受験期にとても心が楽になった言葉である。
過去を宝にする彼だからこその思考なのだろうが、彼は彼自身に起こる全てを受け入れているように感じる。
だからこそ彼自身が過去を糧にして成長し続けているのではないか。と。
彼も永遠を語らない。現実で物事を考えるからこそ、ファンに嘘をつかない。そのような信用を形成しているように思う。
彼自身から、「永遠は絶対に存在しないが、永遠があればどんなに幸せだろうか。」という雰囲気を感じとれる時が時折ある。
それこそが瑠姫くんの放つ「キラキラオーラ」なのだと思う。
彼は苦労人だ。永遠がないことを自ら経験している。
だからこそ、今の手に入れた環境を全力で謳歌する。瑠姫くんの良く言う「青春」のような淡く儚いキラキラを纏っているように私には見える。
そんなオーラを放つから。だから君から目が離せないんだ。
君がこの道を歩み続ける限り、私は目を離さない。
どうか、自由に。素直に。生きて。
君がオーラを消す日まで。