武家マヨネーズ
マヨネーズはお好きですか?
一口にマヨネーズと言ってもマヨネーズには実に様々な種類があるのをご存じでしょう
その中には武家のみが使用を許された「武家マヨネーズ」というものがあるのです。
武家マヨネーズは、侍魂を持った卵のみが使用された由緒正しきマヨネーズです。
武家の方が丹精込めて育て上げたニワトリのみが武家マヨネーズの原材料となることを許されているのです。
もう、侍魂を持ったニワトリとは、そこんじょこらのニワトリとは話が違います。
立ち振る舞いからして凛々しさの塊ですから、うかつに手を出そうものなら切り捨て御免も視野に入れなければなりません。
由緒正しき武家のみに伝わる武士の魂が乗り移ったニワトリから生まれる卵は、何というかもう黄身の弾力が桁違いです。なにせ、武家なもので。
ものすごいプルプルしていますので。 そのままではいくら振っても混ざらず、箸を入れてようやく混ざるかといった上質な卵になっています。
もちろん酢や油も、侍魂が込められた厳選素材から作られています。
一つ一つを武家の方が丹念に作り上げたものの結晶体こそ、 武家マヨネーズなのです。
そうした厳選した素材で作られる武家マヨネーズは、通常のマヨネーズとはモノが違います。
まず、粘り気が違います。 器に盛ってひっくり返しても、垂れ落ちるということがほとんどありません。なにせ、 武家なもので。
そんなのだから、容器から器に盛るのも一苦労あります。 なにせ剥がれませんからね。
大抵はもう、 直接塗りたくるしかないわけです。 ギュッと力強く握ったチューブ容器からはみ出るマヨネーズ本体を。
その粘り気は武家の魂である一所懸命の思いが込められているためとされています。
さすが武家ですね。
もちろん、食べ物にかけてもおいしいです。
その舌触りは濃厚で、大さじ一杯あれば、ご飯は一膳は行けるほどと言われています。
そんな武家マヨネーズの使用用途ですけれども、武家ならではの使い道もあります。
そうです。
武家マヨネーズは刀に塗りたくることで防サビ効果を得られます。
刀に惜しみなく塗りたくることで、武家マヨネーズは本来の姿を取り戻すのです。
塗る前と後では光沢感がまるで違います。 刀剣の冴え冴えとした光のためにこそ、武家マヨネーズは存在しているのです。
刀剣のお供に武家マヨネーズ。 これは数百年前から決まっていた組み合わせなのです。
貴方が見ている刀剣も、もしかしたら武家マヨネーズで手入れされたものかもしれませんね。そうであってほしいと願います。
刀にマヨネーズを塗れ。刀にマヨネーズを塗れ、刀にマヨネーズを塗れ。