ちくわぶホテル

ちくわぶホテルへようこそお越しくださいました。

これから当ホテルの施設についてご説明させていただきます。

当ホテルはいついかなる時でも、ちくわぶ食べ放題でございます。

いつでも熱々のちくわぶをお召し上がりいただくことが可能です。

専属のちくわぶ茹でシェフにお申し付けいただければ、その場で調理いたします。

アメニティにもふんだんに当ホテル自慢のちくわぶが使われております。

ちくわぶカミソリ、ちくわぶ歯磨き、 ちくわぶシャンプー、 ちくわぶボディーソープ。

いずれも部屋に備え付けており、 ご使用はもちろんのこと、 お気兼ねなくお持ち帰りくださいませ。

部屋のテレビをご視聴の際には、各階に備え付けの専用ちくわぶをお買い求めいただきますようお願いしております。

一度お買い求めいただけますと、 ちくわぶ特集のオリジナルビデオが見放題となっております。 ちくわぶニュースもご覧いただけますので、ビジネスシーンにもご利用いただけます。

その他、お部屋には備え付けておりませんが、 カウンターに申し出ていただけますと、ちくわぶプレスもご利用いただけます。 皺になったちくわぶも元通り以上に綺麗に仕上がる優れものです。

ルームサービスといたしましては、お電話いただくことで様々なちくわぶサービスを受けることが可能となっておりますので、是非ともご利用ください。

オススメといたしましては、 ちくわぶ古式マッサージがございます。 こちら別料金がかかりますが、専属のマッサージ師によるちくわぶ古式マッサージは、日常を離れて日頃の疲れを癒やされるのには最適であると、 お客様からご評判いただいております。

え? ちくわぶ古式マッサージをご存じで無い? それはそれは、 是非一度おためしくださいませ。 古来より伝わる伝統的なちくわぶ遣いで全身をマッサージされると、 美肌や肩こり、腰痛、失恋の痛みやあの日のトラウマにも十分な効果が得られます。

当ホテルの屋上はちくわぶ大浴場となっておりまして、 近場から掘られた天然ちくわぶを100%利用した原ちくわぶ掛け流しとなっております。 養殖物のちくわぶとの違いを全身で確かめることが可能となっております。

やはり、肌を滑るちくわぶの質感が違いますね。 こちらも美肌や肩こり、 戦場での苦い思い出の克服、ライバルとの差を付ける為の意欲向上など、 様々な効果が期待できます。

ただ、ちくわぶ風呂に関しては、 各部屋に備え付けておりますので、1人でちくわぶを堪能したい方にもオススメでございます。

当ホテルの夕食としましては、 ちくわぶ御膳、 ちくわぶ全席、 ちくわぶディナー、カレーライスからお選びいただけます。 こちら、カレーライスにはちくわぶは入っておりません。

ちくわぶ御膳は言うなれば和風ちくわぶ、 ちくわぶ全席は中華風ちくわぶ、 ちくわぶディナーは洋風ちくわぶのセットコースとなっております。

各コースの主な料理として、御膳はちくわぶのお刺身や姿焼き、 全席はちくわぶまんやちくわぶ北京ダック、ディナーはフィレちくわぶのステーキやコンソメちくわぶなどがございます。

朝食はバイキング形式で、世界各国のちくわぶが食べ放題となっております。

タイのパクチーちくわぶ、イタリアのトマトちくわぶなどは当ホテルの人気メニューとなっておりますが、200カ国以上のちくわぶをご用意させていただいておりますので、一度では全種類のちくわぶを食べきることは難しいでしょう。

是非、 繰り返しのご利用について、前向きにご考慮ください。

ちなみに朝食はカレーライスに変更していただくことも可能です。

カレーライスが提供されておりますのは、当ホテルのちくわぶサービスにちくわぶ疲れを起こすお客様も少なくありませんので、 ちくわぶ以外のサービスとして、こちらご提供させていただいております。

また、夜はおもてなしといたしまして、ちくわぶショーも大ホールにて行われる予定となっております。

各界の著名ちくわぶをお招きいたしましてのエンターテイメントちくわぶショーは宿泊客であるならばどなたでも無料でご鑑賞可能です。

当ホテルでは当イベントに力を入れさせていただいておりまして、客席からちくわぶまでの距離の近さもその魅力の1つです。 もしかしたら推しちくわぶを触ることも可能かもしれませんね。

現在はケニヤのちくわぶ氏をお招きして、ファイヤーちくわぶダンスを開催しております。

ちくわぶが焦げるか焦げないか、凄まじい火力の火の輪をくぐりながら、 ちくわぶが踊り狂う姿を見られるのは、当ホテルならではと言えるでしょう。

そして当ホテル1番の醍醐味と言ってよいでしょう、 当ホテルの客室には、 ちくわぶべッドをご用意させていただいております。

キングサイズのちくわぶに包まれながら迎える朝は、 世界広しといえども当ホテルだけの特権でございましょう。

マットレスはもちろんのこと、シーツや掛け布団にも贅沢にちくわぶを使用しております。

当然のことながら、当ホテルでは毎度洗い立てのちくわぶをご提供させていただいておりますので、その格別な質感、肌触りなどもご堪能いただけるかと存じます。

ちなみに客室ご利用の際は、ちくわぶキーを壁面の差し込み口に差してご利用ください。

余談にはなりますが、 当ホテルとしてはホテル経営以外にも社会活動に貢献するべく様々な活動も行っております。

その活動の一環として、ホテル内での部活動などもさせていただいております。

そう……. ちくわぶ部を。

え? そこは 「ちくわ部」 ではないのかですって?

いいですか。 お客様と言えど、二度と 「ちくわ」 と発音しないでいただきたい。

さもなければ、今後の生涯をよいちくわぶを作る事に一生を捧げることになりますよ。

よろしいですか?

よろしいですね?

ちくわ部ではまるで、あの魚を練ったよくわからんやつと一緒くたにされてしまうではありませんか。 当ホテルでは100% お麩でやらせていただいております。

グルテンフリー?クソ食らえでございます。

そのちくわぶ部の活動でございますか? 当然ながらちくわぶの普及に心血を注ぐ部活でございますね。

こうしたホテルでの営業外でも、ちくわぶを世に知らしめる活動を日夜続ける。そういう部活でございます。

手前味噌でございますが、私などは今月に入って10件 ちくわぶ契約を取り付けておりまして、ちくわぶ部きってのエースとして、ちくわぶ部表彰をいただいております。

日常におけるちくわぶ遣いとフォーマルにおけるちくわぶ遣いについての論文なども私は発表させていただいております。

やはりその双方の違いをどのように際立たせるかは、ちくわぶ遣いとしての永遠の課題と言えるでしょうからね。

常日頃から「汝、ちくわぶられるともちくわぶることなかれ」とはよく言ったものですね。

おや? いかがされましたか? 汗を掻いていらっしゃいますね?

これでお拭きください。そう、ハンカちくわぶです。吸水性は折り紙付きですよ。

……まさかあなた、スパイではないでしょうね? かの憎きちくわ部の……。

ああ、いえ、お客様を疑うなどあってはならないことでした。 大変失礼いたしました。

ただ、最近多いもので。 ちくわぶ好きを装って、部屋の調度品をちくわにすり替える輩がね、いるんですよ。

ええ、そういったお客様には特別にサービスするのでございますよ。 ちくわぶルドックソースを満たした部屋で、あんなちくわぶやこんなちくわぶを。

ちくわぶ以外のことを考えられないようにね。

おや、何か恐ろしいものでも見るような目ではありませんか。

そもそも考えてもみて下さい。 このようなホテルが存在し、 商売として成立している時点ですでに「そういう存在」はいるのでございます。

何もおかしいことはありません。

ちくわぶを食し、ちくわぶに囲まれ、 ちくわぶにまみれ、 ちくわぶを愛する、 ちくわぶ人 (ちくわぶんちゅ)がね。

存じませんでしたか? あなたも既に、 我々の世界に片足を踏み入れていることに。

さあ、これから当ホテルでちくわぶとの蜜月の時をお過ごし下さい。

ちくわぶを食するだけで無く、 ちくわぶに食される勢いでちくわぶに溺れましょう。

..…….おい、お客様がお帰りにならないように、 外のちくわぶ濃度を高めておけ。

くれぐれも、ちくわぶられるなよ。

さあ、お客様。 ちくわぶでございます。

ちくわぶでございます。 ちくわぶでございます。 ちくわぶでございます。 ちくわぶでございます。 ちくわぶでございます。 ちくわぶでございます。 ちくわぶでございます。

ちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわぶちくわ
ぶちくわぶちぐわぶ

……ピー、 ガガ、 ピー、 ガガガ……。

おや、 ちくわぶってはいけないったら。

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