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「牧師夫人の徒然なるままに」(八二八)「私のたましいよ、おまえの全きいこいに戻れ。主はおまえに良くしてくださったからだ」(詩116)

 今、地球上は大きな災難に見舞われています。異常気象がもたらす災害や生態系の異変、そして、何よりも大きな戦争が日々、私たちの心を悲しみで溢れさせます。

 平和な日本に住み、あまりにも暑く長かった夏がようやく終わって、訪れた秋の到来に感謝をしつつも、心のどこかで「こんな平和を楽しんでも良いのだろうか?戦禍に逃げ惑う人々の姿が毎日のように報道されているのに。自分だけこんな幸せに浴していて良いのだろうか?」と問い掛けている人が多いのではないでしょうか。

 ふと、イエスさまの十字架の贖いを思いました。血潮したたる御手を伸べて「これは私があなたのためにしたことです。お受けなさい」と招いておられるのに「いいえ、私のような者はとうていそのような恩恵にあずかることはできません」と拒否する姿と重なったのです。それは謙遜そうに見えて厳密には「イエスさまでも、到底私の罪は贖えないのです」という大きな高慢でしかありません。無償で与えてくださった贖いをただ黙って感謝して受け取るしかないのです。  

この束の間の秋の平和も同じです。きっと創造主は私たちが喜んで受け取る姿をご覧になりたいのです。

安食道子

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