自信 | Game 33 vs バックス | 2024年1月3日
"優先順位を再設定する必要があった。ディフェンスをより注意深く検討し、どの選手を起用すべきかを明確にした。史上屈指のオフェンスを有することは楽しいけど・・・かわいい女の子とデートしてても、彼女がディフェンスできないと、しばらくすれば退屈になるからね"
これは12月30日にカーライルHCが記者に向けて話した面白いコメント。
クリスマスあたりまでずっと陥っていた、オフェンス偏重のノーガード戦法のようなペイサーズの状況を気に入った女の子とのデートに喩えている。
インシーズントーナメント後の凋落を見てきたファンの視点と非常に近い視点だと思うが、こういうことにメスを入れるのはプロスポーツのチームだと結構難しいんじゃないかと思う。それを笑ってネタにしながらもちゃんと実行したカーライルは素晴らしかったと思う。
さて、この日は2試合連続で因縁のバックス戦。
前の試合も勝っちゃったので、ヤニス君イライラしてそう。ごめんなさい。そして、スターティングラインナップに少し変化が。ブルース・ブラウンが復帰し、この日お休みのネムハードのポジションに代わりにIN。普通に考えたらパワーアップなのだが、スタメンを変えてからの改善が劇的すぎ&改善した理由も精神論的な部分が多く、ちょっとの変化が悪いことに作用するんじゃないかと一抹の不安を覚えた。
ターナーとスミスの2ビッグはそのまま。これがめっちゃ機能し攻守で優位に立っていたと思う。特にインサイドのディフェンスは異様に良かった。
スミスが1分間に1活躍しているんじゃないかと思うほどの存在感があり、ジャクソンも調子の良さを維持している。ターナーのバックアップがこれだけ盤石だと、物凄く助かる。インサイドでこれだけディフェンス力のある選手層を誇るのは、リーグでもかなりレアなんじゃないだろうか?
1Q終盤には、マスリンが切り込んでジャクソンにパスして得点。これが普通にできるようになると、オフェンスでの幅も出てくる。
2Qは若干バックスに押され、この時間帯バディが少し足を引っ張っている感じは否めなかった。ディフェンス△なのはしょうがないとして、ドライブの決定率は平均以下、得意のシュートも不調となると・・・早く調子を取り戻してほしい。我慢だけでは勝てないので、最後はバシっと決めてくれる人が必要なのだ。全部ハリバートンに任せていては負担が大きすぎる。
3Qはニースミスのスティールからのダンクでスタート。
ハリバートンが徐々に調子を上げ、スミスも相変わらずソリッドなプレーで攻守に貢献し、一気に2桁にリードを広げる。
ハリバートンの必殺技、ノールックジャンプバックパスが綺麗にターナーに通り得点。これがこの試合最大のハイライト。ハリバートンの視線の先にスリーポイントのボール待ちのスミスがいたので、ヘルプに来たボーチャンプを含め全員騙されてた。ちゃんとボール待ちつつ走りこんでいたターナーもナイスだった。
その後もトリッキーかつ決定的なパスを送り続けるハリバートン。
同時に、全員がディフェンシブな戦い方を続け、自分たちへの自信が生まれ、結果としてリードを奪っていく。そして調子も上がっていく好循環。これを待っていた!!
3Qの最後はマスリンのほぼブザービータースリーが決まり、97-113と16点リードして4Qへ。
マスリンの低空飛行なシュート弾道は、コービーみたいでかっこいい。
4Qに入っても誰も集中力を切らさず、ハリバートンが爆発して一気に勝負を決めた。
残り2分、ハリバートンが長くボールをキープした後ビハインド・ザ・バックでターナーへ。得意の真正面スリーを決めて、勝負あり。
バックスから獲ったこの2連勝は、インシーズントーナメントでの殴り合いでの勝利よりも価値のあるものだ。
ディフェンスで土台を作り、その上で戦略的にカードを切って戦い、結果的に得た勝利だからだ。合計得点数にではなく、勝利への駆け引きに自分たちの実力をぶつけたということであり、結局はこれが勝利の確率に直接作用すると思う。勝つか負けるかは、確率の世界である。
MIL 130 - 142 IND
ハリバートン 31P 12AST 1STL 3BLK
ターナー 15P 7REB 2BLK
トッピン 15P 8REB 4AST 1STL
マスリン 16P
B.ブラウン 15P
ニースミス 21min 9P 4REB 2AST 3STL
スミス 19min 13P 7REB(2OREB) 3AST
(MIL)
G.アンテトクンポ 26P 11REB 8AST 3STL 1BLK
リラード 23P 5AST 3STL
ミドルトン 19P 6REB 7AST 2BLK