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手書きのやりとりから見えた、バレエノートが育む成長と未来             

こんにちは。 バレエを通して社会で必要とされる人を育てるMCB(モリヤマシティバレエ)代表やすなみずほです。

バレエ教室での学びは、ステップやジャンプなどテクニックを習得するだけではなく“教育”として、子どもたちが成長するための大切な要素がたくさん詰まっていることをお分かりいただけていると思います。
今回は、その中でも当教室が開校当初から実践している「バレエノート」についてお話ししたいと思います。


1. バレエノートの役割

バレエノートとは、MBC独自の取り組みとして、レッスンの内容や技術向上のための自主練習の内容を導き出すためのツールです。しかし、それだけではありません。

このノートは、子どもたちが目標を設定し、それを達成するために必要な思考力や自己管理能力を育む“教育的な手段”としての役割も果たしています。

バレエノートを導入した当初、子どもたちは技術的な課題だけでなく、課題を乗り越えるためのメンタル的な悩みや質問も書き込んでくれました。
それに答える中で、「みずほ先生は私にとって第二の母親のような存在です」と手紙をくれた生徒もいました。このような出来事は、私にとってこのノートの価値を再認識するきっかけとなりました。


2. 現在直面している課題

近年、デジタル化が進み、手書きの機会が減ったことや、ノートを書く行為が義務的に感じられているのでしょうか。ノートを提出する生徒が減り、書き方に工夫をする生徒も少なくなっていると感じることがあります。

ノートに“書く”という行為で育まれるレッスン中の自分を少し離れた視点で自分を見てみる振り返りや未来の自分とのギャップに気づくことを文字にすることによって「細部への気配り」が、「身体の動きや細部への美意識」に繋がることを経験してきました。

世相と言ってしまうのは残念ですが、バレエノートを提出する生徒が減っていることは私にとっても大きな葛藤でもあります。世代や社会背景の変化に対応しながら、この価値をどのように伝えていくべきか、模索しています。


3. バレエノートが生み出す教育的価値

1. 自主性と課題解決能力の育成
ノートに自分の課題を記入し、それを解決するためのステップを考えることで、自主練習への意識が変わります。

2. 俯瞰力と観察力の向上
作品全体のフォーメーションを描いたり、自分の動きを振り返る中で、全体を見渡す力が育ちます。

3. 表現力の向上
文字だけでなく、イラストや図を使って自分の考えを表現することが、コミュニケーション力や自己表現力にも繋がります。

4. 気配り力と他者への意識の育成
見てほしいページに付箋を貼ったり、色分けするなどの工夫が、相手への思いやりを意識する力を育てます。

5. 明確な目標設定と達成意欲の向上
具体的な目標をノートに記録することで、達成のためのプロセスが明確になり、意欲を高めます。

6. 講師と生徒の信頼関係の深化
ノートを通じて悩みや質問を共有することで、講師との信頼関係が深まり、講師から具体的に個別のアドバイスを受ける機会が増えます。


4. 未来への展望

デジタル化が進む現代において、手書きのノートを続けることの意義を再考する時期に来ているのかもしれません。しかし、ノートを「書く」という行為が子どもたちの成長に与える影響を考えると、簡単に手放すことはできません。
保護者の皆さまとともに、バレエノートを通じて子どもたちの未来を育む方法を模索していきたいと思っています。


最後までお読みいただきありがとうございました。このコラムを通じて、バレエノートの価値について少しでもご理解いただけたなら幸いです。

教室の取り組みに共感していただけましたら、ぜひ教室のSNSもチェックしてみてください!日常の中の“小さな感動”を、これからも皆さまと一緒に作り上げていきたいと思います。

https://www.instagram.com/moriyama_city_ballet/

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