「クリニックのホームページを戦略的に作ろう!」第4回:かかりつけ医を目指すために

ホームページを見ていると内科系・総合診療系クリニックだけではなく外科系クリニックでも「かかりつけ医を目指します」という文章をみかけることがあります。その中で少数ですが、「かかりつけ医とは」とかかりつけ医の解説をしているホームページもあります。しかし、「かかりつけ医を目指す」ために何をしているのか、何をしてくれるのか解説しているホームページをほとんど見たことがありません。

1.患者の視点から

患者が「この先生にかかりつけ医になって欲しい」と思ったとして、どうすればかかりつけ医になってもらえるのか、書かれていないことが多いです(小児科の場合は、小児かかりつけ医制度の解説があるクリニックはあります)。

また、かかりつけ医となってもらえたとして、患者自身は何をすればよいのか、かかりつけ医として何をしてくれるのか、「気軽に相談できるかかりつけ医」とあるが「気軽に相談できる」とはどういうことなのか、家族構成や家族の既往歴も伝えた方が良いのか、など不明なことが多くあります。

「かかりつけ医をもつメリット」などを書かれている場合もありますが、なかには、「日頃の診察で病状や治療法についての詳しい説明を受けられる」「必要に応じて適切な専門医や病院・医院の紹介してもらえる」など、「かかりつけ医ではなくても普通に行って欲しい」ものもあります。上記のことが「かかりつけ医だからこそより行える」のなら、その理由が書かれていると納得します。

患者の視点としては、「A先生をかかりつけ医にしたい」と思っても、A先生自身がかかりつけ医と認識し、そのためにかかりつけ医ではない場合と比べて何かを行ってくれる、というものがなければ、単に「近くのクリニックに受診した」だけになってしまいます。かかりつけ医やホームドクターは、より密接した関係というイメージがあるので、その密接さが書かれていると、お願いしようかという気持ちになります。

「かかりつけ医を目指す」と謳っているクリニックは、上記のようなことがホームページにまとめられていると、他施設との差別化になるかと思います。

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