焼酎 しょっちゅう 使用中
大学に入った1年目は大学の寮に入っていた。最近、サンがシャインでジャスティスな芸人が私の後輩だったと聞き驚いているが。大学生の頃の友人の半分以上が寮での知り合いであり、いまだに付き合いが続いていることからすると、やはり一つ屋根の下で生活を共有する効果を感じる。バンカラな大学だったためノリが完全に体育会系である。私には合わない事夥しい。
当然、飲酒の機会も多く、ある日の寮での呑み会もそうだった。なみなみとどんぶりに注がれる麦焼酎「二階堂」。安く早く酔っ払うには最適な酒だ。私はアルコールにてきめんに弱い。体質的なものもあるが「判断能力が低下するのはイヤ」という強迫観念や自己暗示的なものもあるかもしれない。とにかく弱い。
先輩「何か面白いこと言って見ろ!」
私「しょうちゅう、しょっちゅう、しようちゅう。(焼酎、しょっちゅう、使用中)」
先輩「(怒)・・・呑め!」
私、渾身のダジャレにもかかわらず、なぜか気まずい空気が巻き起こり、さらにそそがれる麦焼酎「いいちこ」。その後、酒で訳が分からなくなった私は寮の未使用の部屋で眠りこけていた。酔った私は行方不明扱いになっており、寮内では捜索の放送がかかっていたらしい。
先輩「どこ行ってたんだ!」
私「空き部屋で寝てました」
先輩「ふざけるな!」
いや、無理に呑ませて監視もせずに逃げられて、それを怒られても困るんだが。私が責任取れるのは呑まないで理性を保つことだが、それを否定したのは先輩方では?「弱いのは知ってるが、呑んでなおかつ理性を保て!」なんて無茶言われても困りますな。それでは、理屈がまるで成立しませんぜ?呑ませて監視するか、飲ませないかの単純な二者択一でしょうが?と内心思うもののアルコールで麻痺した頭ではうまく話せない。
結局、私を含めて4人居たグループの3人が1年目で寮を出た。
今にして思えば寮は学生としての甘えを排除し、一生懸命やろうとしていたのだろう。それなら寮に入る前に告知をしないとフェアではない。思いや気持ちは間違っていないと思うが運営手法や私のダジャレには難があるという話でした。
CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。