詐欺事件のたびに思うこと

30年前に遭遇した豊田商事のおばちゃんもそうだったが、言うことはほぼ変わっていない。

「元手は必要だが、ほぼ確実にもうかる。」
なら自分で借金してやればいい。その元手は貴方が私に貸してください。
「あなただけに特別な儲け話がある。」
自分だけは「特別」と思えるほど私は特別ではない。
「元本は保証して利子だけ支払われる。」
じゃあ、元本は引換証ではなく、あなたの現金を私に預けてください。
「皆さんに喜んでもらいたい。」
なら、儲け話ではなく「儲け」を持ってきてください。宝の地図ではなく、宝そのものをください。
「全員が知るともうからない。貴方だけ特別に教える。」
こんなアホ話にひっかかりそうな特別バカと思われているということですか?
「熱意のある人にだけ教えたい。お金を支払うことで真剣になる。」
あれ?ほぼ確実にもうかる話なら、真剣さは無関係では(笑)?見事な自己矛盾。
「儲けという漢字は信じる者と書く。本当の良い話をなぜそんなに疑う?あなたは悲しい人だ。」
信じさせた者がもうかるという俗説を支持しますね。結局質問に答えていないあなたを信用できると思いますか?

厳密にいえば「うまい話」は存在はする。だが、その話がどういった経緯で自分のところに来たのかを考えねばならない。詐欺行為を見抜く最大のコツは相手のメリット、デメリットを考えることだ。詐欺師である相手があなたを騙して逃げるほうがメリットが大きい。


CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。