色彩検定1級 2次 Vol.02 PCCS 色相環 その2
前回から引き続きPCCSの色相環のお話です。
今回は試験でよく出る色相を手がかりにした配色についての解説を行います。
色相を手がかりにした配色
PCCSでは、ある2色の配色を決めるにあたってPCCSの色相環での色相差、つまり色相番号の差や角度により〇〇色相配色と分類されます。
色相環は24分割なので各色相は15度差になります。
また、色相環は連続しているので1:pRの一つ前は24:RPとループして考えます。
試験ではある色Aに対してある色Bを〇〇色相配色で配置した場合の色を聞かれることがよくあります。
ここではある色Aの色相は8:Yとし、色Bの配色の分類を解説します。
同一色相配色
色AとBが同じ色相、つまり色相差0、角度も0の場合はそのまんま同一色相配色と言います。
例えばv8とtlg8など、色相番号が同じでトーンが違う場合です。
同一色相でトーンの違いで区別をさせるドミナントカラー配色やトーンオントーン配色などが当てはまります。
なお、有彩色と無彩色の組み合わせもPCCSでは同一色相配色に分類されますので覚えておいくてください。
隣接色相配色
色相同士で隣り合う、つまり色相差1で角度差15度の配色は隣接色相配色と言います。
この例では8:Yの前後の7:rYと9:gYの2つです。
隣なのでかなり似ている色になります。
必ず奇数と偶数の組み合わせになるという性質上、ビビッドトーン(新配色カード199で奇数番号が存在するのはビビッドのみ)が絶対に使われることは覚えておきましょう。
類似色相配色
隣接はしていないけど似た色相の配色は類似色相配色です。
前後に2色相ずつ、色相差2と3、角度差30度と45度の4色相(ビビッド以外だと前後に1色相ずつの2色相)が対象になります。
この例では8:Yに対して5:Oと6:yO、10:YGと11:yGになります。
このくらいの差だと例だと黃と黄赤、黄緑と似た要素はありますが一見して違う色に見えます。
ビビッド以外のトーンの偶数のみの色相環では隣の色相になります。
中差色相配色
前後の色相差が4か5か6か7、角度差60度か75度か90度か105度の合計8色相の配色が中差色相配色です。
例だと8:Yに対して1:pR、2:R、3:yR、4:rOと12:G、13:bG、14:BG、15:BGです。
範囲が広いため色相差の大小によって見た目がだいぶ違ってきます。
ビビッドトーン以外だと前後に2色相ずつ存在します。
対照色相配色
前後の色相差が8か9か10で角度差120度か135度か150度の計6色相が対照色相配色です。
対称ではなく対照です。
紛らわしいですがよく見ると位置的にもまだ対称ではないのでお気をつけください。
この例では8:Yに対して22:P、23:rP、24:RP、16:gB、17:B、18:Bになります。
このくらい離れると色の寒暖の差が出たりと共通性がなくなります。
ビビッドトーン以外でも必ず前後に2色相あります。
トライアドはこれになります。
補色色相配色
色相差11か12、角度差なら165度か180度、それこそ対称の位置とその左右隣の3色相が補色色相配色です。
問題で対照色相配色でと書かれていて「対称」と勘違いして補色色相配色を選ばないようにお気をつけください。
漢字6文字のうち半分が「色」という凄まじい名前です。
名前の通り補色にあたる色なので共通性はまったくないです。
ビビッドトーン以外だと正反対の1色相のみです。
この例では8:Yに対して19:pB、20:V、21:bPです。
ダイアードがこれに該当します。
以上が色相を手がかりにした配色の6種類です。
試験で出る可能性はかなり高いです。
隣接と類似、対照と補色をごっちゃにしやすいのでお気をつけください。
次回からはPCCSのトーンについて説明いたします。
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